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少女は機械をまとうことに!

7 候補生(3)

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 私は学校の成績がよくなかった。特に地理や歴史など社会科分野がわからなかった。そんな私でも征服者の恐ろしさはわかっていた。わかっていたのに、今私がいるのは征服者の手先? になるかもしれないところだった。そのことを父に言ったら呆れ果てて勝手にしろと言われた。いつも征服者の悪口を言っているのに、娘は理解出来なかったのだろうかと、思っているようだった。

 それはともかく、目の前にいるシノブはロボットそのものだった。漆黒の外骨格に覆われ人間らしさは全くなかった。人間らしいといえば動きだった。後で知ったことであるけどシノブもその時はまだ候補生で、外骨格に接続されたホストシステムの指示で動かされていた。でも、そのときは気づかなかった。

 「とりあえず、皆さんはこちらの服に着替えてください」

 シノブが案内した部屋に置かれていたのは、真っ黒なパジャマのような服だった。まるで病院で検査か入院でもするかのような・・・だから数人からは不平の声が上がったがシノブは。

 「明日になれば、私のような姿になるための訓練が始まります。そうなれば地球人の服を着ることは除隊するまでありませんよ!」

 後で思い返せば確かに人間らしい服を着た最後であった。そのあと、私達は機械の衣装を纏わされる事になっていたから。
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