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(5)人形娘教育

052.触手

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 リエは気色悪いネバネバで覆われた触手で犯されていた。それは彼女の膣なかに入って来ていた。彼女の性器は本来の機能を持たないので、妊娠する可能性がないが、それでも恥辱の感情で一杯だったし、なによりも苦痛でしかたなかった。

 「あたしの身体ってマガイモノのはずなのに何でこんなに痛いのよ! こんなの航空事故の際に全身を強打したうえ生きたまま焼かれた時よりもマシだけど、やはり痛い! 本当ならエッチなこと好きだけど相手が触手じゃ燃えない」

 リエの本心はそのように思っていた。しかし、人形娘の彼女はいやらしい声で呻いていた。しかし、小さなリエの人形娘の身体がいつ四散しても、おかしくない状況であるのはナオミでなくても明らかであった。

 「衣里ちゃん。せっかく再会したのにあなたの身体が痛めつけられる姿見たくないわ。はやく解放してあげる」

 そう思ったナオミはリエ(衣里)を掴んでいる触手を振り払おうとしたが、方法などなかなか思いつかなかった。しかし身体の方が勝手にうごきはじめた。

 そうしている間もリエが侵されていった。リエの本当の心である衣里は何故か官能の世界に落ちていた。まだ人間だった頃、航空事故で亡くなった兄がエッチなマンガ本が好きで、”触手モノ”というジャンルが特にお気に入りだった。

 それは女の子が荒唐無稽な状況下で妖怪のようなモノが持つ触手とエッチするもので、衣里はそんなことないだろうと思っていた。しかし仮想空間とはいえ現実に襲われていた。

 「感覚がフィードバックしているはずだから、私の身体も相当ダメージを受けているはずだわ。まだ僅かに残っている生体部分に来ている筈だわ。何故か気持ちいいけど、このままでは私壊れてしまいそう!」

 リエのあまり大きくない秘部への鍵穴は極限まで拡張され、破裂しそうになっていたが、それは肛門や口に対しても同様だった。その時、おかしな事に気付いた。人形娘は口が開かないはずなのに、大きく広がり顎がはずれそうになっていた!

 「どういうことなのよ! でも私の口が開く感覚なんて人形娘になって初めてだわ。なんか人間になったみたい。でも、これってオーラルセックスの擬似行為だよね?」

 この時、三つの彼女の穴は大きく拡張され、奥にある器官は性的な刺激を受け、極限までの興奮を与えていた。しかし、これはリエの精神を崩壊寸前の状態に追い込んでいた。だが、容赦なく触手の攻撃を受け続けていたが、この時、なぜか触手の精紳波を受け取った。

 「リエ、妖怪タイプ583だ。お前はまだ人間の心を持っていてうらやましいわ。でも壊してあげるわ、あなたの心を。壊して私がいただくわよ」

 その声は妖怪タイプ583こと人形娘七号の潜在意識だった! 七号は表向きドール制御プログラムであったが、すこしずつ再構成されていた。そのせいか七号の淫らな意識も受け取ってしまった。リエとの物理的な接触で、リエの人形娘の身体を構成する部品に性的な圧力を与える事で、読み取っていたのだ。

 「はやく、わたしを解放してよ。そうしないと私の意識、初期化されてしまいそうだわ」

 仮装フィールドの刺激は電脳本体にも大きな負荷がかかっていたのだ。
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