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ミャオをよんだモノ

森を抜けると

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 ミャオは深い森を抜けていた。それまでの道のりは比較的平坦であったか、どうもそこは大都市のようであった。しかし舗装道路は風化により至る所ヒビが入ってそこに植物が芽吹いていた。それに路上とおもわれるところに遥か昔の乗用車がトラックかの残骸らしきものが錆びの山となって転がっていた。

 そうにしても不思議に思ったのがこれだけの建物や機械の残骸があるのに人間の骨というものはなかったことだ。もはや人間の骨もさえも動物に捕食されて消えていったのかもしれない。もしかすると、この世界に人類というものが存在していた痕跡はあってもその生物の姿をとどめているのはミャオだけだったのかもしれなかった。

 森を抜けた時、物凄く広い草原が目の前に現れた。おそらくそこが宇宙港の遺跡のようであった。かつて人類の文明の最盛期もしくは終末期、この宇宙港から数多くの人類が地球を捨てて宇宙に移民していったのかもしれない。

 その遺跡でも宇宙船や航空機の残骸であろうものが転がっていた。それにしても人類というものはどこに行ったのであろうか? 植物は繁栄し動物はもまた然りであるにも関わらずだ。森にも人間ところか類人猿の類すら見たことなかった。この世界の生態系には猿すら存在しないようであった。
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