23 / 26
人形娘故郷へ
お父さんお母さん?
しおりを挟む
わたしは夢を見ていた。人形娘に改造されていても夢はみれるのだと分かったのだけでもうれしかった。すくなくとも恐れていた今の自我はただのプログラムではないという証左だからだ。
わたしは両親のお墓詣りをしていた。その墓は先祖代々の墓地にあって、急峻な山村の林の中にあった。ただ、両親のお墓は生前営んでいた事業の整理で財産が殆ど残らず、立派な墓を作ることが出来ず、簡単なものだった。
その時の姿は、白いワンピースに麦わら帽子、そしてショートカットの髪に丸顔で細い眉毛、そして白い素肌・・・あれ、わたし人形ではないわ! あまり美人ではないけどそれなりにかわいいと言われていた時の姿だ。
少しだけうれしくなったわたしはそのまま坂道を下って行った。そして父の実家の敷地に入った。そこは廃屋になっているはずなのに、なぜか人の気配がした。不審に思ったわたしは家に入ってみた。そこは懐かしい光景が広がっていた。
幼い頃に亡くなった祖母が食事の用意をしていた。そして仏壇には多くのご先祖様に供えた食事が並んでいた。この光景はお盆の光景だった。でもいまのわたしの姿は大人になっているはずと思ったら、いつの間にか小学生ぐらいに背が縮んでいた。
「香奈、お前どこにいっていたんだよさ。さあ、仏様に手を合わしんさいや。それが終わったらみんなで食べようや」
祖母に促されて手を合わせていると後ろから近づく気配がしたので、振り返ってみると両親だった! でもさっきお墓参りにいったのではないの?
「香奈、お利口さんよね。みんなで食事を頂きましょうね」
それは母だったが、姿は若かった。って、事はタイムスリップしているって夢なのかなそれとも?
そう思ってはいたが、普通に食事をすることにした。それにしても夢の中で夢とわかっているのも変だった。でも言い出すのは忍びなかった。だって家族に夢の中で再会したのだから。
「ところで香奈? お前の将来の夢ってモデルになることだったんだろ? 何か努力しているんかい? それとも実現した?」
父が唐突な事を言い出した。確か小学生の頃に言った事があったけど、背も高くないし愛媛の田舎なので、どうすればいいのかわからないので諦めていた。
「それはねえ、実現しなかったわ。でも・・・」
ここまで言ったところで人形娘ってなんだろうと思った。あれって人の身体を材料にしたものだから、なんていえばいいんだろう?
わたしは両親のお墓詣りをしていた。その墓は先祖代々の墓地にあって、急峻な山村の林の中にあった。ただ、両親のお墓は生前営んでいた事業の整理で財産が殆ど残らず、立派な墓を作ることが出来ず、簡単なものだった。
その時の姿は、白いワンピースに麦わら帽子、そしてショートカットの髪に丸顔で細い眉毛、そして白い素肌・・・あれ、わたし人形ではないわ! あまり美人ではないけどそれなりにかわいいと言われていた時の姿だ。
少しだけうれしくなったわたしはそのまま坂道を下って行った。そして父の実家の敷地に入った。そこは廃屋になっているはずなのに、なぜか人の気配がした。不審に思ったわたしは家に入ってみた。そこは懐かしい光景が広がっていた。
幼い頃に亡くなった祖母が食事の用意をしていた。そして仏壇には多くのご先祖様に供えた食事が並んでいた。この光景はお盆の光景だった。でもいまのわたしの姿は大人になっているはずと思ったら、いつの間にか小学生ぐらいに背が縮んでいた。
「香奈、お前どこにいっていたんだよさ。さあ、仏様に手を合わしんさいや。それが終わったらみんなで食べようや」
祖母に促されて手を合わせていると後ろから近づく気配がしたので、振り返ってみると両親だった! でもさっきお墓参りにいったのではないの?
「香奈、お利口さんよね。みんなで食事を頂きましょうね」
それは母だったが、姿は若かった。って、事はタイムスリップしているって夢なのかなそれとも?
そう思ってはいたが、普通に食事をすることにした。それにしても夢の中で夢とわかっているのも変だった。でも言い出すのは忍びなかった。だって家族に夢の中で再会したのだから。
「ところで香奈? お前の将来の夢ってモデルになることだったんだろ? 何か努力しているんかい? それとも実現した?」
父が唐突な事を言い出した。確か小学生の頃に言った事があったけど、背も高くないし愛媛の田舎なので、どうすればいいのかわからないので諦めていた。
「それはねえ、実現しなかったわ。でも・・・」
ここまで言ったところで人形娘ってなんだろうと思った。あれって人の身体を材料にしたものだから、なんていえばいいんだろう?
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
女子高生は卒業間近の先輩に告白する。全裸で。
矢木羽研
恋愛
図書委員の女子高生(小柄ちっぱい眼鏡)が、卒業間近の先輩男子に告白します。全裸で。
女の子が裸になるだけの話。それ以上の行為はありません。
取って付けたようなバレンタインネタあり。
カクヨムでも同内容で公開しています。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
先生!放課後の隣の教室から女子の喘ぎ声が聴こえました…
ヘロディア
恋愛
居残りを余儀なくされた高校生の主人公。
しかし、隣の部屋からかすかに女子の喘ぎ声が聴こえてくるのであった。
気になって覗いてみた主人公は、衝撃的な光景を目の当たりにする…
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
[完結済み]男女比1対99の貞操観念が逆転した世界での日常が狂いまくっている件
森 拓也
キャラ文芸
俺、緒方 悟(おがた さとる)は意識を取り戻したら男女比1対99の貞操観念が逆転した世界にいた。そこでは男が稀少であり、何よりも尊重されていて、俺も例外ではなかった。
学校の中も、男子生徒が数人しかいないからまるで雰囲気が違う。廊下を歩いてても、女子たちの声だけが聞こえてくる。まるで別の世界みたいに。
そんな中でも俺の周りには優しいな女子たちがたくさんいる。特に、幼馴染の美羽はずっと俺のことを気にかけてくれているみたいで……
隣の席の女の子がエッチだったのでおっぱい揉んでみたら発情されました
ねんごろ
恋愛
隣の女の子がエッチすぎて、思わず授業中に胸を揉んでしまったら……
という、とんでもないお話を書きました。
ぜひ読んでください。
[恥辱]りみの強制おむつ生活
rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。
保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる