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壱:初春の別れに際しふたりは

3.ゼンタイに着替えて

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 二人は全てを脱ぎ捨てていた。ここまでなら高校の部活合宿で大浴場で互いのハダカを見ることも有ったし、少し前に本当に互いを愛撫した時に見た事があった。しかし、これから二人はそのハダカを全てゼンタイで覆い隠そうとしていた。

 二人とも体育会系の部活をしているので無駄な贅肉などない引き締まった体つきをしていた。しかも胸もそれなりに大きかった。二人は花柄のお揃いのゼンタイに袖を通していった。

 二人の身体が首から下までゼンタイに覆われた時、互いに自分たちの姿を確認した。

 「なんか・・・ハダカでいるよりもこっちの方がエロいわね」

 「そうですね先輩。身体が引き締まるとかえって・・・」

 そのときアヤカの股間にレオナの視線がいっていた。そのとき、普段のレオタードや水着を着た時には生じない筋状のものが現れていた。下着もサポーターも着用せずに直に履いたからできたものであった。

 「やだ、なんか恥ずかしいわね! でも気持ちいいわよ! 誰がいったんかねゼンタイは第二の皮膚なんだと。なんか、その別の皮膚を被っているような感じがするわね、本当。そういうあなたも現れているわよレオナ!」

 そういわれレオナが自分のアソコをみると、恥ずかしいラインが浮かび上がっていた。もし水泳の時間なんかに同じように水着で出ていて男子生徒にでも見られたら、どこかに逃げたい気分になるのは間違いない状況だった。

 「えーと、その、まあ・・・」

 「いいじゃないのよ。わたしたちはこうするから」

 そういってアヤカはレオナのあそこにそっと手を触れ始めた。それはカマドに薪をくべるかのような行為であり、レオナの体温と気持ちは上昇していった。

 「ああ・・・センパイ・・・」

 「おっと、そのまえにあなた被ってちょうだいマスクを。これからするお楽しみが半減してしまうわね!」

 そういってレオナの高揚した顔を隠すかのようにマスクを押し当てられ後ろのファスナーが引き上げられるとレオナの幼さが残る顔もおかっぱに近いショートカットヘアも花柄ののっぺらぼうにと姿を変えてしまった。

 「センパイも、ねえ!」

 そういってレオナはアヤカも同じようにマスクで覆ってから、長い髪がファスナーに挟まれないように慎重に引き上げた。その場に花柄ゼンタイ女が二体出現した。

 互いの視界は繊維におおわれたので薄暗く見えるようになったうえ、相手が布で出来た影人間のように認識するようになった。相手は好きな女でかわりはないが。
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