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第231話 機動戦士ガンダム 第08MS小隊 その4 頭上の悪魔編
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08小隊語りも4回目、前回語りのこしたラスボスMAアプサラスと、その他の兵器について語りたいと思います。ですのでサブタイトルはアプサラスが初登場した第4話のサブタイをいただきました。
このアプサラスですが、連邦軍本部ジャブローを直接攻略するための専用MAとして開発されています。コンセプトはビグ・ザムと同じですね。ただ、ビグ・ザムの方宇宙から投下されてジャブローに降下することを前提にしており、なおかつ降下後は地上を歩行移動するための足付きなのに対して、アプサラスは自力で空を飛んで成層圏まで上昇してから急降下するという方法でジャブローを攻撃するというコンセプトになっていました。
このため、攻撃用に大型メガ粒子砲を積んでいるという点はビグ・ザムと共通しているのですが、ビグ・ザムが防御装備として対ビームバリアであるIフィールドを積んでいるのに対して、アプサラスは飛行装置としてミノフスキークラフトを搭載しています。
劇中でアプサラスと呼ばれる機体は三機登場しています。ただ、無印のアプサラスあるいはアプサラスⅠと呼ばれることが多い最初に登場する非武装の機体と、二番目に登場したメガ粒子砲を積んでいるアプサラスⅡと呼ばれる機体は、同一の存在の可能性があります。アプサラスⅠは損傷こそしたものの撃墜されずに逃げ切っているからです。それを修理してメガ粒子砲を積んだ可能性もあります。外見もほぼ同じで、Ⅰでは封じられていたメガ粒子砲の砲口がⅡでは開いている程度の差しかありません。
外見としては半球型の機体の前方中央部にメガ粒子砲の砲口が開いており、その上にザクの頭が付いているという、よく考えると結構珍妙な外見をしています。このザクの頭部を流用しているのは完成形であるアプサラスⅢまで変わりませんでした。おそらくカメラアイなどのセンサー系を流用してるのかなと思うのですが、なんでザク頭のまんまなのかと(笑)。このあたり、いちいち最前線に近いところで開発とテストを行っているので有り物は何でも使おうということなのかもしれません。
Ⅰはミノフスキークラフトの実験機だったので非武装なのですが、そのミノフスキークラフトによる急速移動で衝撃波を発生させて攻撃していました。ゲームの『ギレンの野望』にも出てくるのですが、衝撃波攻撃は再現されていなかったので、ものすごく高価で贅沢な偵察機になっているという(笑)。Ⅱ以降は普通にメガ粒子砲がマップ兵器になっているMAでした。
完成形であるアプサラスⅢになると、横幅がかなり広くなったほか、IとⅡでは一台しか積んでいなかったミノフスキークラフトを二台積んでいます。これが着陸脚――というには、やたらと細長いシロモノなんですが(笑)――にくっついていて、更にゲテモノ感が増しているという。
とにかく、作中では非武装のⅠを除くと強力なメガ粒子砲を使って攻撃する機体でした。ただ、防御力の方に難があるんですよ。確かに装甲は硬いものの、強力な遠距離狙撃用ビームライフルを防げるほどではないですし、ミノフスキークラフトとかを攻撃されると脆いという。
このため、完成形のアプサラスⅢですら、意外に簡単に損傷していました。やはりビグ・ザムに比べると脆さが際立っているという。
三機ともアイナがメインパイロットでしたが、Ⅲのみは兄のギニアスも搭乗しており、最後はアイナを機外に追い出してギニアスが自分で操縦し、そのアイナを拾ったシローのEz-8と戦って相打ちになりました。その間際に連邦軍の司令官であるイーサン・ライアー大佐の座乗するビッグ・トレーを攻撃して戦死に追い込んでいます。
ラスボス機としての迫力はあり、攻撃力も高かったのですが、意外に脆いのがラスボスとしては減点ポイントかなと思ったり。やっぱりIフィールドくらいは積んでおこうよ。それでEz-8が白兵戦を仕掛けないと落とせなかったぐらいの格にしておかないとラスボスとしては格好がつかんなあと。
さて、以上で本作のMSとMAはあらかた語ってしまったのですが、実は本作の場合はそれ以外の兵器に結構魅力があったりするのですよ。
何しろ、オープニング映像に出てくる連邦軍の61式戦車がカッコ良いという(笑)。
61式戦車の場合はカッコ良いだけでしたが、これがジオン軍のマゼラ・アタックになると、何と第9話で大活躍するという。ジオン軍のボーン・アブスト大尉がオデッサから撤退する敗残兵を逃がすために、マゼラ・アタックだけで果敢に08小隊に挑むんですよ。これがまた、塹壕とか隠蔽を効果的に用いた待ち伏せ作戦を行って時間稼ぎを行い、見事に撤退を成功させるという。それも、兵員は全員無事帰還しているんですね。
このあたり、実に渋くてシビれる展開なんですよ。ところが、話の最後でそれが台無しになるという。ギニアスの陰謀に巻き込まれてアブスト大尉以下、脱出に成功した兵員が全員死亡してしまうんですよ。
ギニアスの狂気を描くためだったのでしょうが、この展開には正直「何だかなあ」と思いました。
ほかにも、ディティールアップされたドップとかルッグンも出てくるなど、初代『ガンダム』の兵器が結構出てくるのが08小隊の嬉しいところだったりします。
あと、ザンジバル級「ケルゲレン」! ほかのザンジバル級に比べると主翼面積が大きいのが特徴です。ただ、この程度の違いは軍艦の場合は同級艦でも結構発生するので、とくにザンジバル改とかにはなっていません。何しろ『0083』のアルビオンなんて外見も仕様もかなり変わってるのにホワイトベースの同級艦ですから。現実でも、アメリカ海軍が三十年以上の期間にわたって建造してきたニミッツ級原子力空母なんて、ネームシップのニミッツと最終艦であるジョージ・H・W・ブッシュじゃあ、かなり外見も装備も変わってますし。
これも、アイナのはからいで傷病兵を乗せた病院船扱いで脱出できるはずだったのに、ギニアスの暴走で休戦協定が破られたせいでジム・スナイパーにブースターを狙撃されて撃沈されてしまったという。
といったところで今回はタイムアップです。次回からキャラ編に入りたいと思います。
このアプサラスですが、連邦軍本部ジャブローを直接攻略するための専用MAとして開発されています。コンセプトはビグ・ザムと同じですね。ただ、ビグ・ザムの方宇宙から投下されてジャブローに降下することを前提にしており、なおかつ降下後は地上を歩行移動するための足付きなのに対して、アプサラスは自力で空を飛んで成層圏まで上昇してから急降下するという方法でジャブローを攻撃するというコンセプトになっていました。
このため、攻撃用に大型メガ粒子砲を積んでいるという点はビグ・ザムと共通しているのですが、ビグ・ザムが防御装備として対ビームバリアであるIフィールドを積んでいるのに対して、アプサラスは飛行装置としてミノフスキークラフトを搭載しています。
劇中でアプサラスと呼ばれる機体は三機登場しています。ただ、無印のアプサラスあるいはアプサラスⅠと呼ばれることが多い最初に登場する非武装の機体と、二番目に登場したメガ粒子砲を積んでいるアプサラスⅡと呼ばれる機体は、同一の存在の可能性があります。アプサラスⅠは損傷こそしたものの撃墜されずに逃げ切っているからです。それを修理してメガ粒子砲を積んだ可能性もあります。外見もほぼ同じで、Ⅰでは封じられていたメガ粒子砲の砲口がⅡでは開いている程度の差しかありません。
外見としては半球型の機体の前方中央部にメガ粒子砲の砲口が開いており、その上にザクの頭が付いているという、よく考えると結構珍妙な外見をしています。このザクの頭部を流用しているのは完成形であるアプサラスⅢまで変わりませんでした。おそらくカメラアイなどのセンサー系を流用してるのかなと思うのですが、なんでザク頭のまんまなのかと(笑)。このあたり、いちいち最前線に近いところで開発とテストを行っているので有り物は何でも使おうということなのかもしれません。
Ⅰはミノフスキークラフトの実験機だったので非武装なのですが、そのミノフスキークラフトによる急速移動で衝撃波を発生させて攻撃していました。ゲームの『ギレンの野望』にも出てくるのですが、衝撃波攻撃は再現されていなかったので、ものすごく高価で贅沢な偵察機になっているという(笑)。Ⅱ以降は普通にメガ粒子砲がマップ兵器になっているMAでした。
完成形であるアプサラスⅢになると、横幅がかなり広くなったほか、IとⅡでは一台しか積んでいなかったミノフスキークラフトを二台積んでいます。これが着陸脚――というには、やたらと細長いシロモノなんですが(笑)――にくっついていて、更にゲテモノ感が増しているという。
とにかく、作中では非武装のⅠを除くと強力なメガ粒子砲を使って攻撃する機体でした。ただ、防御力の方に難があるんですよ。確かに装甲は硬いものの、強力な遠距離狙撃用ビームライフルを防げるほどではないですし、ミノフスキークラフトとかを攻撃されると脆いという。
このため、完成形のアプサラスⅢですら、意外に簡単に損傷していました。やはりビグ・ザムに比べると脆さが際立っているという。
三機ともアイナがメインパイロットでしたが、Ⅲのみは兄のギニアスも搭乗しており、最後はアイナを機外に追い出してギニアスが自分で操縦し、そのアイナを拾ったシローのEz-8と戦って相打ちになりました。その間際に連邦軍の司令官であるイーサン・ライアー大佐の座乗するビッグ・トレーを攻撃して戦死に追い込んでいます。
ラスボス機としての迫力はあり、攻撃力も高かったのですが、意外に脆いのがラスボスとしては減点ポイントかなと思ったり。やっぱりIフィールドくらいは積んでおこうよ。それでEz-8が白兵戦を仕掛けないと落とせなかったぐらいの格にしておかないとラスボスとしては格好がつかんなあと。
さて、以上で本作のMSとMAはあらかた語ってしまったのですが、実は本作の場合はそれ以外の兵器に結構魅力があったりするのですよ。
何しろ、オープニング映像に出てくる連邦軍の61式戦車がカッコ良いという(笑)。
61式戦車の場合はカッコ良いだけでしたが、これがジオン軍のマゼラ・アタックになると、何と第9話で大活躍するという。ジオン軍のボーン・アブスト大尉がオデッサから撤退する敗残兵を逃がすために、マゼラ・アタックだけで果敢に08小隊に挑むんですよ。これがまた、塹壕とか隠蔽を効果的に用いた待ち伏せ作戦を行って時間稼ぎを行い、見事に撤退を成功させるという。それも、兵員は全員無事帰還しているんですね。
このあたり、実に渋くてシビれる展開なんですよ。ところが、話の最後でそれが台無しになるという。ギニアスの陰謀に巻き込まれてアブスト大尉以下、脱出に成功した兵員が全員死亡してしまうんですよ。
ギニアスの狂気を描くためだったのでしょうが、この展開には正直「何だかなあ」と思いました。
ほかにも、ディティールアップされたドップとかルッグンも出てくるなど、初代『ガンダム』の兵器が結構出てくるのが08小隊の嬉しいところだったりします。
あと、ザンジバル級「ケルゲレン」! ほかのザンジバル級に比べると主翼面積が大きいのが特徴です。ただ、この程度の違いは軍艦の場合は同級艦でも結構発生するので、とくにザンジバル改とかにはなっていません。何しろ『0083』のアルビオンなんて外見も仕様もかなり変わってるのにホワイトベースの同級艦ですから。現実でも、アメリカ海軍が三十年以上の期間にわたって建造してきたニミッツ級原子力空母なんて、ネームシップのニミッツと最終艦であるジョージ・H・W・ブッシュじゃあ、かなり外見も装備も変わってますし。
これも、アイナのはからいで傷病兵を乗せた病院船扱いで脱出できるはずだったのに、ギニアスの暴走で休戦協定が破られたせいでジム・スナイパーにブースターを狙撃されて撃沈されてしまったという。
といったところで今回はタイムアップです。次回からキャラ編に入りたいと思います。
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