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第88話 超力ロボ ガラット その6 マイケル、宿題は~?編
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さて、ガラット語りも6回目。あと重要キャラはほとんどいないので、サクッといって終わらせましょう。サブタイトルは、マイケルの母の決めゼリフ(笑)から。これ、最終回の最後もこれで締めてるんです。顔が出てないしキャストも不明なんですが。
重要キャラの残りなんですが、まずマリアン&海賊キッドのカップルから行きましょう。とは言っても、マリアンはつまるところピーチ姫みたいな「さらわれ体質」(笑)のゲストヒロインでして。彼女がさらわれたのを、一目惚れしたマイケルが助けに行こうとしたものの、結局マリアンは当のさらった本人である海賊キッドに惚れて相思相愛になっちゃって本人たちだけは幸せ、というオチ。
もう一回出てきて、今度は宇宙シンジケートにさらわれています。
マリアンが出てくる回のとき、青色と赤色の半漁人みたいなのが無意味に登場して、幕間で恋愛寸劇――だけど半漁人だから人間には意味不明の鳴き声で会話してる(笑)――をやってたのが印象に残ってます。最後の最後だけ、青色の半漁人が「マリアーン!」って聞こえるような鳴き声で叫ぶところがマイケルとかぶってるという(笑)。
あと、印象に残っているのはナインシュタイン博士。キウイ博士のライバルで、巨大戦闘ロボ制作ではキウイ博士に劣らない腕の持ち主です。そのため、巨大戦闘ロボ保持が禁止されているという現状に不満を持っていて、それをくつがえそうと巨大戦闘ロボを作ってテロを行おうとします。
この人、ガラットの秘密を見抜いて、独自に膨張超合金を作成して巨大化ロボを作成し、ガラットのライバルとして立ちはだかります。ただ、ガラットには及びませんでした。顔はギャグキャラ系なのですが、性格は生真面目でしたね。
お次は「どすこい姉妹」。えー、失礼ながら顔は非常に不細工です(笑)。ところが声が可愛いというギャップ萌え(爆)。声優が誰かと思ったら、何と榊原「フローレ」「ハマーン・カーン」良子! この頃は、まだデビュー三年の若手だったんですねえ。
最初は唐突に画面に出てきて「はー、どすこいー、どすこい!」と叫ぶだけのキャラで、つまるところタイムボカンシリーズの「おだて豚」とか「おろかぶ」とかと同レベルの画面にぎやかしキャラでした。
それが、途中から姉妹で「幻の石炭飴」を探すという寸劇みたいなのが入るようになりました。『少女革命ウテナ』の影絵キャラみたいな感じですが、あれは少しは本編ストーリーに関係がありそうなことやってたのに、こっちは本編ストーリーには何の関係もない寸劇です。
……と思っていたら、最終盤に突然大展開! なんと、彼女たちは、どこぞの星のお姫様で、「幻の石炭飴」は惑星間転送ができる転送装置の動力源だったという。その石炭飴と転送装置を使って、最終決戦の地である惑星ブラッドにマイケルたちが赴きます。
ただ、その転送の副作用で、ガラット形態でいられる時間に制限がつくようになってしまいました。
このあたりのストーリーが急展開するのが第22話と、録画し損なって見逃した第23話なんですよ!(爆) これは本当に悔しかったなあ。
そして、最後は本作でほぼ唯一シリアスキャラやってるお二人に登場いただきましょう。前半敵ボスのグラッシュと、後半敵ボスのハッヘラです。
前半敵ボスのグラッシュは、宇宙シンジケートを率いる総帥で、つまるところヤクザの親分です(笑)。実際に、巨大ロボに匹敵する巨体の持ち主だったりします。お前は登場初期の大豪院邪鬼か!?(笑)
もっとも、部屋の中に居るときもやたらデカく見えてましたが、最後の戦いの時だけ巨大化してた可能性もあります。このあたり、記憶が結構あいまいです。
声優は、悪役として定評があった故・笹岡繁蔵で、実際に重厚そうな悪のボスを演じていました。ただ、外見は一見冷酷非情そうに見えますが、意外に人情に厚く部下思いだったりします。
そのため、シンジケートの本部がある惑星ブラッドにドリアル星人が攻めてきたときは、自ら陣頭に立って戦いを挑みますが、シリアス系のドリアル星人には通用せず、壮烈な戦死をとげます。このとき、サラダーユの弟も戦死しており、本作でも数少ない死者となっています。
ちなみに、講談社ボンボンKCから出ていたコミックス版だと、最後はグラッシュとガラットが戦って、何とグラッシュが勝利してジャンブーたちが破壊されてしまうという衝撃的な展開に! ところが、その戦いで力を使い果たしたグラッシュは急速に老化してヨボヨボの老人と化してしまったという(笑)。それで世界は平和になり、マイケルたちはキウイ博士に修理してもらったジャンブーたちと一緒に平和な日常に戻った、というのがオチでした。
キャラ編でトリを飾るのは、ドリアル軍総司令官のハッヘラ。この人は等身大ですが、搭乗ロボはドリアル軍の指揮官機になり、唯一色とデザインが違います。シリアス系のドリアル星人だけあって、顔もナイスミドルです。声優はあの故・富山敬! タイガーマスクこと伊達直人、古代進、ヤン・ウェンリーで知られ、巨大ロボ関係だとグレンダイザーのデューク・フリードやイッパツマンこと豪速九を演じています。芸風の広い人ですが、悪ボス役はかなり珍しいと思います。
何というか、全体的に物憂げな雰囲気が漂っており、宇宙征服を「ささやかな幸せ」と言い放ったりしています。シリアスなんですが、宇宙征服も余興でやってるような雰囲気がありました。
グラッシュを倒してラスボスの座を奪い、宇宙シンジケートの本部があった惑星ブラッドを制圧して地球侵略の拠点としようとします。そこをガラットチームと宇宙シンジケート残党の混成部隊に邪魔され、最後はジャンブー・ガラットに討たれて戦死します。最後のマイケルとのやりとりについては前述したとおり、本作の名シーンのひとつかと思います。
さて、以上でガラットについてメカ語り、キャラ語りは終わりました。ストーリーも重要部分はメカとキャラの話の中で語っているかと思います。
ここまで熱く熱く、ある意味読者を無視して(笑)語ってきたように、私はガラットが大好きでした……とても好きだったんです。思い入れがあります。自分が「アニメヲタク」であるという自己認識を持って見た初の作品です。前にも書いたように、ビデオは取り逃した第23話を除いて完全保存版にしていました。
ビクター音産から出てた音楽集も2巻とも買いました。何度も繰り返し聞いています。あのBGMは今でも脳内に残っています。そういえば主題歌について書いていませんでしたが、オープニングは非常にポップな歌で、巨大ロボの主題歌としてふさわしいかというと疑問符が付きます。しかし、「ガラットの主題歌」としてならどうかと考えると、非常に似つかわしい。そういう歌です。歌いにくいですけど(笑)。
とまあ、そのくらい好きで、ハマっていた作品でした。
しかし、時は流れ、三十路を過ぎた私は婚活のためにヲタク断捨離をすることにして、アニソンのカセットテープは全部売り払いました。VHSビデオデッキ自体が滅び、テープは全部廃棄しました。
ところが、結局ヲタクをやめても婚活には寄与しないどころか、単に無趣味になって見合いの席でも話題がなくなるだけと気付いて、もう一度ヲタ活動に戻ってきたときに、CS放送でガラットの再放送の番組予告がありました。
私はワクワクしながら再放送を待ちました。今度こそ全話DVDに高画質で録画しようと。
そして、楽しみにしていたガラットの再放送を見て、愕然としました。
つ ま ら な い !!
それまでも、似たような経験はいろいろありました。ダイターンが予想以上に作画がヒドかったこと。ダイモスで意外に恋愛色が薄かったこと。鉄人の宇宙魔王編で王子との交流があっさりしていたこと。ゴッドマーズのシナリオに結構粗があったこと……思い出の美化補正、スパロボ補正など、いろいろな原因はあるでしょうが、リアルタイムで見ていた頃の思い出を裏切られたことは何度もあります。ただ、それは仕方のないことだとわかってはいました。
ただ、ほかの作品については「あれ、思ったほど良くなかったなあ」で済んでいたのが、ガラットは明確に「つまらない!」だったんです。
これに一番近いのは『ルパン三世』のPART2をCSで見たときの感覚でしょうか。これこそ、私をヲタク道に誘った作品です。しかし、大人になってから見直してみると、それほど面白くなかった。
ただ、ルパンについては、既にリアルタイムでPARTⅢを見ていたときに、同時期に地上波で再放送されていたPART2と見比べてみて、明らかにPART2の方ができが悪いことに気付いていました。作画レベルではなく、シナリオや演出の問題として。さらに、PART1と見比べてみても、PART2よりはPART1の方が面白かった。だからPART2の再放送を見ても「予想してたよりも、つまらない話が多いな」で済んでいたんです。
しかし、ガラットは、それにも増してつまらなかった。
これは、ギャグアニメ(あるいはギャグ漫画)というのは時代性を映すものだという宿命から逃れられなかったのだと思います。
80年代中盤の、あの時代だからこそ面白かったギャグが、今では古くさく、全然笑えない。そうなると、比重をギャグに割り振った作品にとっては致命的です。
実際、私は『天才バカボン』とか『ど根性ガエル』とか、昔のギャグ作品を見てもそんなに面白くないなと思うことが多くあります。
その一方で、年を経ての視聴に耐えられるギャグ作品というのもあります。たとえば『クレヨンしんちゃん』は初期の作品でも意外に笑えるものが結構ありました。
これは、たぶん「笑い」の質が違うんだと思います。例えば古典落語には今でも笑える作品が多いように、人間の普遍的な性質や本性に根ざしたような作品は、今でも笑えるんだと思います。
以前に気付いたんですが、初期しんちゃんのキャラって、意外に落語のキャラに近いんですよ。傍若無人に、取り澄ましてる人間の取り繕ってる部分を無造作に暴いていく。
残念ながら、ガラットはそこまでの作品ではなかった。そういうことなのかと思います。
ああ、振休だからって長々と四千字にわたって書いてしまいました(笑)。次回は、ガラットと同じ日に始まって、同じ全25話で終わった(放送の都合でガラットが1回飛ばされたので終了は一週間だけ早い)作品『機甲界ガリアン』について語りたいと思います。
重要キャラの残りなんですが、まずマリアン&海賊キッドのカップルから行きましょう。とは言っても、マリアンはつまるところピーチ姫みたいな「さらわれ体質」(笑)のゲストヒロインでして。彼女がさらわれたのを、一目惚れしたマイケルが助けに行こうとしたものの、結局マリアンは当のさらった本人である海賊キッドに惚れて相思相愛になっちゃって本人たちだけは幸せ、というオチ。
もう一回出てきて、今度は宇宙シンジケートにさらわれています。
マリアンが出てくる回のとき、青色と赤色の半漁人みたいなのが無意味に登場して、幕間で恋愛寸劇――だけど半漁人だから人間には意味不明の鳴き声で会話してる(笑)――をやってたのが印象に残ってます。最後の最後だけ、青色の半漁人が「マリアーン!」って聞こえるような鳴き声で叫ぶところがマイケルとかぶってるという(笑)。
あと、印象に残っているのはナインシュタイン博士。キウイ博士のライバルで、巨大戦闘ロボ制作ではキウイ博士に劣らない腕の持ち主です。そのため、巨大戦闘ロボ保持が禁止されているという現状に不満を持っていて、それをくつがえそうと巨大戦闘ロボを作ってテロを行おうとします。
この人、ガラットの秘密を見抜いて、独自に膨張超合金を作成して巨大化ロボを作成し、ガラットのライバルとして立ちはだかります。ただ、ガラットには及びませんでした。顔はギャグキャラ系なのですが、性格は生真面目でしたね。
お次は「どすこい姉妹」。えー、失礼ながら顔は非常に不細工です(笑)。ところが声が可愛いというギャップ萌え(爆)。声優が誰かと思ったら、何と榊原「フローレ」「ハマーン・カーン」良子! この頃は、まだデビュー三年の若手だったんですねえ。
最初は唐突に画面に出てきて「はー、どすこいー、どすこい!」と叫ぶだけのキャラで、つまるところタイムボカンシリーズの「おだて豚」とか「おろかぶ」とかと同レベルの画面にぎやかしキャラでした。
それが、途中から姉妹で「幻の石炭飴」を探すという寸劇みたいなのが入るようになりました。『少女革命ウテナ』の影絵キャラみたいな感じですが、あれは少しは本編ストーリーに関係がありそうなことやってたのに、こっちは本編ストーリーには何の関係もない寸劇です。
……と思っていたら、最終盤に突然大展開! なんと、彼女たちは、どこぞの星のお姫様で、「幻の石炭飴」は惑星間転送ができる転送装置の動力源だったという。その石炭飴と転送装置を使って、最終決戦の地である惑星ブラッドにマイケルたちが赴きます。
ただ、その転送の副作用で、ガラット形態でいられる時間に制限がつくようになってしまいました。
このあたりのストーリーが急展開するのが第22話と、録画し損なって見逃した第23話なんですよ!(爆) これは本当に悔しかったなあ。
そして、最後は本作でほぼ唯一シリアスキャラやってるお二人に登場いただきましょう。前半敵ボスのグラッシュと、後半敵ボスのハッヘラです。
前半敵ボスのグラッシュは、宇宙シンジケートを率いる総帥で、つまるところヤクザの親分です(笑)。実際に、巨大ロボに匹敵する巨体の持ち主だったりします。お前は登場初期の大豪院邪鬼か!?(笑)
もっとも、部屋の中に居るときもやたらデカく見えてましたが、最後の戦いの時だけ巨大化してた可能性もあります。このあたり、記憶が結構あいまいです。
声優は、悪役として定評があった故・笹岡繁蔵で、実際に重厚そうな悪のボスを演じていました。ただ、外見は一見冷酷非情そうに見えますが、意外に人情に厚く部下思いだったりします。
そのため、シンジケートの本部がある惑星ブラッドにドリアル星人が攻めてきたときは、自ら陣頭に立って戦いを挑みますが、シリアス系のドリアル星人には通用せず、壮烈な戦死をとげます。このとき、サラダーユの弟も戦死しており、本作でも数少ない死者となっています。
ちなみに、講談社ボンボンKCから出ていたコミックス版だと、最後はグラッシュとガラットが戦って、何とグラッシュが勝利してジャンブーたちが破壊されてしまうという衝撃的な展開に! ところが、その戦いで力を使い果たしたグラッシュは急速に老化してヨボヨボの老人と化してしまったという(笑)。それで世界は平和になり、マイケルたちはキウイ博士に修理してもらったジャンブーたちと一緒に平和な日常に戻った、というのがオチでした。
キャラ編でトリを飾るのは、ドリアル軍総司令官のハッヘラ。この人は等身大ですが、搭乗ロボはドリアル軍の指揮官機になり、唯一色とデザインが違います。シリアス系のドリアル星人だけあって、顔もナイスミドルです。声優はあの故・富山敬! タイガーマスクこと伊達直人、古代進、ヤン・ウェンリーで知られ、巨大ロボ関係だとグレンダイザーのデューク・フリードやイッパツマンこと豪速九を演じています。芸風の広い人ですが、悪ボス役はかなり珍しいと思います。
何というか、全体的に物憂げな雰囲気が漂っており、宇宙征服を「ささやかな幸せ」と言い放ったりしています。シリアスなんですが、宇宙征服も余興でやってるような雰囲気がありました。
グラッシュを倒してラスボスの座を奪い、宇宙シンジケートの本部があった惑星ブラッドを制圧して地球侵略の拠点としようとします。そこをガラットチームと宇宙シンジケート残党の混成部隊に邪魔され、最後はジャンブー・ガラットに討たれて戦死します。最後のマイケルとのやりとりについては前述したとおり、本作の名シーンのひとつかと思います。
さて、以上でガラットについてメカ語り、キャラ語りは終わりました。ストーリーも重要部分はメカとキャラの話の中で語っているかと思います。
ここまで熱く熱く、ある意味読者を無視して(笑)語ってきたように、私はガラットが大好きでした……とても好きだったんです。思い入れがあります。自分が「アニメヲタク」であるという自己認識を持って見た初の作品です。前にも書いたように、ビデオは取り逃した第23話を除いて完全保存版にしていました。
ビクター音産から出てた音楽集も2巻とも買いました。何度も繰り返し聞いています。あのBGMは今でも脳内に残っています。そういえば主題歌について書いていませんでしたが、オープニングは非常にポップな歌で、巨大ロボの主題歌としてふさわしいかというと疑問符が付きます。しかし、「ガラットの主題歌」としてならどうかと考えると、非常に似つかわしい。そういう歌です。歌いにくいですけど(笑)。
とまあ、そのくらい好きで、ハマっていた作品でした。
しかし、時は流れ、三十路を過ぎた私は婚活のためにヲタク断捨離をすることにして、アニソンのカセットテープは全部売り払いました。VHSビデオデッキ自体が滅び、テープは全部廃棄しました。
ところが、結局ヲタクをやめても婚活には寄与しないどころか、単に無趣味になって見合いの席でも話題がなくなるだけと気付いて、もう一度ヲタ活動に戻ってきたときに、CS放送でガラットの再放送の番組予告がありました。
私はワクワクしながら再放送を待ちました。今度こそ全話DVDに高画質で録画しようと。
そして、楽しみにしていたガラットの再放送を見て、愕然としました。
つ ま ら な い !!
それまでも、似たような経験はいろいろありました。ダイターンが予想以上に作画がヒドかったこと。ダイモスで意外に恋愛色が薄かったこと。鉄人の宇宙魔王編で王子との交流があっさりしていたこと。ゴッドマーズのシナリオに結構粗があったこと……思い出の美化補正、スパロボ補正など、いろいろな原因はあるでしょうが、リアルタイムで見ていた頃の思い出を裏切られたことは何度もあります。ただ、それは仕方のないことだとわかってはいました。
ただ、ほかの作品については「あれ、思ったほど良くなかったなあ」で済んでいたのが、ガラットは明確に「つまらない!」だったんです。
これに一番近いのは『ルパン三世』のPART2をCSで見たときの感覚でしょうか。これこそ、私をヲタク道に誘った作品です。しかし、大人になってから見直してみると、それほど面白くなかった。
ただ、ルパンについては、既にリアルタイムでPARTⅢを見ていたときに、同時期に地上波で再放送されていたPART2と見比べてみて、明らかにPART2の方ができが悪いことに気付いていました。作画レベルではなく、シナリオや演出の問題として。さらに、PART1と見比べてみても、PART2よりはPART1の方が面白かった。だからPART2の再放送を見ても「予想してたよりも、つまらない話が多いな」で済んでいたんです。
しかし、ガラットは、それにも増してつまらなかった。
これは、ギャグアニメ(あるいはギャグ漫画)というのは時代性を映すものだという宿命から逃れられなかったのだと思います。
80年代中盤の、あの時代だからこそ面白かったギャグが、今では古くさく、全然笑えない。そうなると、比重をギャグに割り振った作品にとっては致命的です。
実際、私は『天才バカボン』とか『ど根性ガエル』とか、昔のギャグ作品を見てもそんなに面白くないなと思うことが多くあります。
その一方で、年を経ての視聴に耐えられるギャグ作品というのもあります。たとえば『クレヨンしんちゃん』は初期の作品でも意外に笑えるものが結構ありました。
これは、たぶん「笑い」の質が違うんだと思います。例えば古典落語には今でも笑える作品が多いように、人間の普遍的な性質や本性に根ざしたような作品は、今でも笑えるんだと思います。
以前に気付いたんですが、初期しんちゃんのキャラって、意外に落語のキャラに近いんですよ。傍若無人に、取り澄ましてる人間の取り繕ってる部分を無造作に暴いていく。
残念ながら、ガラットはそこまでの作品ではなかった。そういうことなのかと思います。
ああ、振休だからって長々と四千字にわたって書いてしまいました(笑)。次回は、ガラットと同じ日に始まって、同じ全25話で終わった(放送の都合でガラットが1回飛ばされたので終了は一週間だけ早い)作品『機甲界ガリアン』について語りたいと思います。
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