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第83話 超力ロボ ガラット(1984-85年)
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「悪ある所どこへでも出張! 人呼んで正義の使者ガラット、ただ今参上!!」
ということで、今回は『超力ロボ ガラット』です。これは、非常にマイナーな作品です。しかも商業的に成功したわけでもない。ストーリー途中での打ち切りだけは免れましたが、全二十五話は同じスタッフが作った前作『銀河漂流バイファム』の全四十六話に比べると、いかにも少ない。要するに、失敗作です。サンライズ制作でバンダイがスポンサーであるにもかかわらず、スパロボに一度も登場していないということからも、そのマイナーっぷりがうかがえるというものです。
ちなみに、バイファムを見ていなかった理由は非常に簡単で、裏番組が『ドラえもん』だったからです。私自身は、もう既にドラえもんという年でもなかったのですが、四歳年下の弟はちょうど小学校に上がるか上がらないかのターゲット層ドストライク。当時の我が家には二台テレビがあったので、無理すれば見られなくもなかったのですが、そこまでして見ようと思ってませんでした。そして、アニメ誌を読むようになって、その高い評価に少し興味はわいたのですが『ゴーグ』のように途中から視聴しようという気になるほどではなかったのです。なので、放送時間帯が土曜十七時に移動したあとも結局見ることはせず、CS放送でも再放送を見るチャンスがなかったので、結果的に今まで未見となっています。
そのバイファムの高評価に比べれば、本作は話題にされること自体が少なく、また厳しい評価が多いことも事実です。
しかしながら、私個人にとっては、非常に思い出深い作品だったりするのです。これは、私がアニメ誌を読んだ情報から「これが見たい」と思って見ることを決めた初めての作品だからです。そして何より、この作品が始まる前に、我が家に初めてビデオデッキが導入されました。この頃、まだ高かったビデオテープを使って、ほぼ全話を録画して長期間にわたって保存しました。だから、何度も見返しています。さらに、大人になってCS放送で再放送があったときも、全話録画してDVD化しました。そしてボンボンで連載されていたコミカライズ版がコミックスで出たときも買いました。それだけ、ハマっていた作品だったのです。
そして、それだからこそ、リアルタイムの頃の思い出と、大人になって見たときの評価の落差が非常に激しかった作品でもあるのです。
リアルタイムの頃は、毎週楽しみにしていました。放送時間帯は金曜十七時。場合によっては見られないこともありましたが、そこはビデオ録画していたので問題ない……はずだったのですが、何と第23話の録画に失敗してしまいました。これがまた、ストーリー展開上非常に重要な回だったので、非常に悔しい思いをした覚えがあります。ただ、当時は既にアニメ誌を読んでいたので、その記事や、放送予定のあらすじ紹介などで概要はわかっていましたから、残り二話を見ることに支障はありませんでした。
この前にリアルロボ系である『サザンクロス』がつまらないと切ったことと、スーパーロボ系である『ゴーグ』(今となってはスーパー系であることに疑義がありますが)が面白かったこともあって、この頃の私は、その直前までのリアルロボ偏重から脱却しつつありました。だから、本質的にはギャグアニメである本作は、むしろ『タイムボカンシリーズ』に近いノリで楽しんでいました。
しかしながら、そのギャグの中には、かなり本質的な部分で従来のスーパーロボットの「お約束」をパロディにしたものがありました。そこに惹かれていたということもまた事実です。
以前にダイターンの回にも書きましたし、冒頭にもセリフを入れましたが、こいつは見栄切りロボです。
何で見栄切りロボかというと、主人公マイケル・マーシュやヒロインのパティ・パンプキンがヒーローに憧れていたから(笑)。さらに、三人目の一見ハンサム系で実はボケキャラのカミル・カシミールJr.も普段から無意味にカッコ付ける(そしてすぐ失敗する)キャラだったりします。
そう、こいつら正義感はありますが、使命感なんかこれっぽっちも無い連中だったりするんですね。それは、ロボを作った博士も同じ。キウイ・グレコビッチ博士は天才科学者ですが、金に汚く、マイケルたちにはボランティアで戦わせているように思わせておいて、自分はちゃっかり政府から金を頂いています(笑)。もっとも、そのお金は中盤の宇宙編の際にマイケルたち三人が地球を留守にしている間に攻めてきた敵にお引き取り願うために支払ってしまったので、結局無一文になってしまったというギャグが作中で入っていたりします。
世界観としては、平和が長く続いたために「アーモロボイド」と呼ばれる巨大ロボット兵器の保持が法律で禁止されている世界だったりします。ところが、そこに宇宙からの侵略者が襲ってきたのです。そこで、キウイ博士がマイケルたちの通学路用旧式ロボ(人間サイズ)を改造して、巨大化できるようにして侵略に対抗するというストーリーになります。
この巨大化の原理が「膨張超合金」というキウイ博士の発明なのですが、ブライガーのシンクロン原理以上に質量保存の法則とか無視しています。ただ、ギャグアニメに科学的原理を求める方が間違ってるでしょう(笑)。
そう、前にも書きましたように、この作品は、従来のスーパーロボットの「お約束」をギャグにしているんです。その一方で、敵ロボが量産型だったり、ロボに「アーモロボイド」なんて、装甲や兵器とロボとアンドロイドを適当に合成したような名称を付けたりと、リアルロボ系の雰囲気や「お約束」ギャグもあったりするんですね。
その一方で、実はヒーローロボ然としている割には、主役ロボであるガラット三機には必殺技が無く通常武器で敵を倒したりしています。ただ、それでも強いんですが(笑)。
さて、そろそろ時間が来ましたので、今回はここまで。次回はいよいよ主役ロボ三機の魅力について語っていきましょう!(←長くやる気マンマンだよ、オイ)
ということで、今回は『超力ロボ ガラット』です。これは、非常にマイナーな作品です。しかも商業的に成功したわけでもない。ストーリー途中での打ち切りだけは免れましたが、全二十五話は同じスタッフが作った前作『銀河漂流バイファム』の全四十六話に比べると、いかにも少ない。要するに、失敗作です。サンライズ制作でバンダイがスポンサーであるにもかかわらず、スパロボに一度も登場していないということからも、そのマイナーっぷりがうかがえるというものです。
ちなみに、バイファムを見ていなかった理由は非常に簡単で、裏番組が『ドラえもん』だったからです。私自身は、もう既にドラえもんという年でもなかったのですが、四歳年下の弟はちょうど小学校に上がるか上がらないかのターゲット層ドストライク。当時の我が家には二台テレビがあったので、無理すれば見られなくもなかったのですが、そこまでして見ようと思ってませんでした。そして、アニメ誌を読むようになって、その高い評価に少し興味はわいたのですが『ゴーグ』のように途中から視聴しようという気になるほどではなかったのです。なので、放送時間帯が土曜十七時に移動したあとも結局見ることはせず、CS放送でも再放送を見るチャンスがなかったので、結果的に今まで未見となっています。
そのバイファムの高評価に比べれば、本作は話題にされること自体が少なく、また厳しい評価が多いことも事実です。
しかしながら、私個人にとっては、非常に思い出深い作品だったりするのです。これは、私がアニメ誌を読んだ情報から「これが見たい」と思って見ることを決めた初めての作品だからです。そして何より、この作品が始まる前に、我が家に初めてビデオデッキが導入されました。この頃、まだ高かったビデオテープを使って、ほぼ全話を録画して長期間にわたって保存しました。だから、何度も見返しています。さらに、大人になってCS放送で再放送があったときも、全話録画してDVD化しました。そしてボンボンで連載されていたコミカライズ版がコミックスで出たときも買いました。それだけ、ハマっていた作品だったのです。
そして、それだからこそ、リアルタイムの頃の思い出と、大人になって見たときの評価の落差が非常に激しかった作品でもあるのです。
リアルタイムの頃は、毎週楽しみにしていました。放送時間帯は金曜十七時。場合によっては見られないこともありましたが、そこはビデオ録画していたので問題ない……はずだったのですが、何と第23話の録画に失敗してしまいました。これがまた、ストーリー展開上非常に重要な回だったので、非常に悔しい思いをした覚えがあります。ただ、当時は既にアニメ誌を読んでいたので、その記事や、放送予定のあらすじ紹介などで概要はわかっていましたから、残り二話を見ることに支障はありませんでした。
この前にリアルロボ系である『サザンクロス』がつまらないと切ったことと、スーパーロボ系である『ゴーグ』(今となってはスーパー系であることに疑義がありますが)が面白かったこともあって、この頃の私は、その直前までのリアルロボ偏重から脱却しつつありました。だから、本質的にはギャグアニメである本作は、むしろ『タイムボカンシリーズ』に近いノリで楽しんでいました。
しかしながら、そのギャグの中には、かなり本質的な部分で従来のスーパーロボットの「お約束」をパロディにしたものがありました。そこに惹かれていたということもまた事実です。
以前にダイターンの回にも書きましたし、冒頭にもセリフを入れましたが、こいつは見栄切りロボです。
何で見栄切りロボかというと、主人公マイケル・マーシュやヒロインのパティ・パンプキンがヒーローに憧れていたから(笑)。さらに、三人目の一見ハンサム系で実はボケキャラのカミル・カシミールJr.も普段から無意味にカッコ付ける(そしてすぐ失敗する)キャラだったりします。
そう、こいつら正義感はありますが、使命感なんかこれっぽっちも無い連中だったりするんですね。それは、ロボを作った博士も同じ。キウイ・グレコビッチ博士は天才科学者ですが、金に汚く、マイケルたちにはボランティアで戦わせているように思わせておいて、自分はちゃっかり政府から金を頂いています(笑)。もっとも、そのお金は中盤の宇宙編の際にマイケルたち三人が地球を留守にしている間に攻めてきた敵にお引き取り願うために支払ってしまったので、結局無一文になってしまったというギャグが作中で入っていたりします。
世界観としては、平和が長く続いたために「アーモロボイド」と呼ばれる巨大ロボット兵器の保持が法律で禁止されている世界だったりします。ところが、そこに宇宙からの侵略者が襲ってきたのです。そこで、キウイ博士がマイケルたちの通学路用旧式ロボ(人間サイズ)を改造して、巨大化できるようにして侵略に対抗するというストーリーになります。
この巨大化の原理が「膨張超合金」というキウイ博士の発明なのですが、ブライガーのシンクロン原理以上に質量保存の法則とか無視しています。ただ、ギャグアニメに科学的原理を求める方が間違ってるでしょう(笑)。
そう、前にも書きましたように、この作品は、従来のスーパーロボットの「お約束」をギャグにしているんです。その一方で、敵ロボが量産型だったり、ロボに「アーモロボイド」なんて、装甲や兵器とロボとアンドロイドを適当に合成したような名称を付けたりと、リアルロボ系の雰囲気や「お約束」ギャグもあったりするんですね。
その一方で、実はヒーローロボ然としている割には、主役ロボであるガラット三機には必殺技が無く通常武器で敵を倒したりしています。ただ、それでも強いんですが(笑)。
さて、そろそろ時間が来ましたので、今回はここまで。次回はいよいよ主役ロボ三機の魅力について語っていきましょう!(←長くやる気マンマンだよ、オイ)
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