騎士団長の幼なじみ

入海月子

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煽るな②

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 なにかに耐えるように眉をひそめて、ラディアンはバスローブと下着を脱いだ。
 筋肉がくっきりと浮かび上がり、しなやかで引き締まった体は美しかった。
 でも、その中心で屹立したものを見て、私はぶるっと震える。
 それはラディアンのおヘソにつくほど立ち上がり、赤黒く先端から透明な雫を垂らしている巨大なものだった。想像と全然違った。

「大きい……!? そんなの入らないわ……」

 彼のことを受け入れたいのに、とっさにムリだと絶望的な想いでつぶやいた。
 大きいラディアンに小さな私。こんなところにも体格差の弊害があるなんて……。
 嘆いていたら、ラディアンが断言した。

「大丈夫、ちゃんと入る」
「本当?」
「……その、はずだ」

 聞き返すとちょっと自信がなさそうになる。
 そこは断定したままでいてほしかった……。

「マール、最初は痛いと思うが、君を俺のものにしてもいいか?」
「うん。私、頑張るから、ラディアンのものにして」

 祈るように私を見て、ラディアンが懇願するから、思い切ってうなずいた。
 だって、私だってラディアンがほしい。

 うれしそうに破顔したラディアンは、私の足の間にそれを擦りつけた。
 彼のものは熱くて硬かった。
 ゴリゴリと気持ちいいところが擦られて、またとろとろと蜜が垂れてくる。
 ラディアンは私の額にキスをして、「愛してる」とささやいた。
 私も、と言いたかったのに、彼のものが私の中に入ってきて、息が詰まった。
 大きく硬いものが私の中を強引に開いていく。
 痛くはなかったけど、圧迫感がすごかった。
 私はシーツを握りしめて、それに耐えた。

「あっ、い、イタッ、あ、やっ……」

 途中まで入ったところで引き裂かれるような猛烈な痛みが始まった。
 ラディアンがなだめるように髪をなでたり、キスをしたりしてくれる。
 唇が合わされると、私はしがみつくように彼の首もとに手を回して、痛みをやり過ごした。
 ラディアンもびっしょり汗をかいていて、つらそうだった。
 トンと奥になにかが当たったと思ったら、ぎゅうぎゅうに抱きしめられた。

「最後まで入ったよ」
「ほんと? これで私はラディアンのもの?」
「あぁ、俺のものだ。もう誰にも渡さない」

(よかった! ちゃんと入った)

 いつの間にか溜まっていた涙がポロリとこぼれ落ちた。
 ラディアンがそれを口で吸ってくれる。
 念願のラディアンのものになれて、私は幸せでそのまま昇天してもいいと思ってしまった。
 ラディアンは腰は動かさず甘くキスをして、胸をゆったりと揉んだ。
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