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「ノエリア王子が覚えておられるかは分かりかねますが、その節は誠にありがとうございました」
深々と頭を下げるジュリーという女性に、ノエリア王子はあぁ、あの時の奴かと呟いていたので覚えていたようだ。
「私自身、それを使用された経験がありましたのと、解毒剤や軟膏等は現在も自身が使用しているため保持しておりました」
ポシェットからいくつかの軟膏や解毒剤をノエリア王子に見せ、それらをもとの場所に戻した。
「なるほどな…納得した」
「エディス様のご状態も安定されて来ておりますので、私はこれで失礼をさせていただいてもよろしいでしょうか?」
「おう、ありがとな。お陰で助かった」
「ありがとうございました」
ノエリア王子がお礼を言うので、私も慌てて感謝の言葉を伝えれば、ジュリーという女性は頭を深く下げて退室した。
私はこの後どうするべきかと悩んでいると、ノエリア王子がこちらに背を向けた状態で言った。
「ミュライユ。お前のことを待ってる人がドアの外に居るが知り合いか?」
「………私のことを待っている人?」
誰のことだ?
私のことを待つような人などいないはずだが。
「どこぞの王子じゃねーかと俺は予想しているんだが………会いたくないなら会わなくてもいいと思うぞ。エディスが目覚めたときにお前が居ないと悲しむだろうし」
お前の好きにしろ、とノエリア王子はエディスの顔を見つめながら呟いた。
深々と頭を下げるジュリーという女性に、ノエリア王子はあぁ、あの時の奴かと呟いていたので覚えていたようだ。
「私自身、それを使用された経験がありましたのと、解毒剤や軟膏等は現在も自身が使用しているため保持しておりました」
ポシェットからいくつかの軟膏や解毒剤をノエリア王子に見せ、それらをもとの場所に戻した。
「なるほどな…納得した」
「エディス様のご状態も安定されて来ておりますので、私はこれで失礼をさせていただいてもよろしいでしょうか?」
「おう、ありがとな。お陰で助かった」
「ありがとうございました」
ノエリア王子がお礼を言うので、私も慌てて感謝の言葉を伝えれば、ジュリーという女性は頭を深く下げて退室した。
私はこの後どうするべきかと悩んでいると、ノエリア王子がこちらに背を向けた状態で言った。
「ミュライユ。お前のことを待ってる人がドアの外に居るが知り合いか?」
「………私のことを待っている人?」
誰のことだ?
私のことを待つような人などいないはずだが。
「どこぞの王子じゃねーかと俺は予想しているんだが………会いたくないなら会わなくてもいいと思うぞ。エディスが目覚めたときにお前が居ないと悲しむだろうし」
お前の好きにしろ、とノエリア王子はエディスの顔を見つめながら呟いた。
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