幸せの鐘が鳴る

mahiro

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目の前にはソロモンとアンドレ、そしてジュリア。
真横にはマナ王子………何だこの空間。


「こんにちは、ローズさん。二人がどうしてもローズさんにもお話が聞きたいって仰るものだから」


私は話したいことなんて何もないのですがね。


「えーと、お話とは何でしょうか?『ロラン・バニー』さんのことでしたら存じ上げませんが」


「そうか。ならこれは知っているか?」


そう言ってソロモンが胸ポケットから取り出したのは、昔使用していた騎士団の紋章が描かれたバッチだった。
今は新しくなった紋章に変わっているし、バッチは存在しない。


「………後ろに金具がついてますね。もしかして、何かのバッチですか?」


「そうだ。昔騎士団員が使用していたバッチだ。ロランも使用していた」


制服の一部みたいなものだったから常につけていたな。
外す機会もほとんどなかったし……ってこのままだと三人から質問ばかりされそうな予感がする。
ここはこっちからも質問してみるか。


「ロランさんが。あの、こんなことを聞くのはどうかと思うのですが、三人にとってロランさんの関係性って何ですか?」
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