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渋々選抜クラスへと戻っていく平松の背中を見送っていたら、浜砂と目が合ってしまい、視線を反らすのも失礼だし、見つめ合うとか心臓に悪いこと出来ないし、ここはもう笑って誤魔化すしかない。
そう思って、元々細い目をさらに細め口角を上げて見れば浜砂の方が視線を大きく反らした。
そんなに酷かったのか私の顔。
確かに中の下だと知ってたけど。
どんなに頑張ってもそれ以上にはなれないって知ってたけど。
ちなみに胸もないし、足も細くないし、お尻も小さくも大きくない。
背も平均よりちょっと低いくらいで、鼻は低いし、髪の毛は地毛が色素薄いから黒より茶色っぽいから頭髪検査でやたら引っ掛かるし。
頭も見た目も軽そうとか言われてるけど。
浜砂にはそんな風に思われたくないなぁ。
「はぁ………」
思わず漏れてしまった溜め息に、あぁ、また幸せが逃げてしまうとか呑気に思っていたら、まだドアの辺りにいたらしい平松がこちらを振り返って、大きく手を振ってきた。
「またな!椎名!」
それに軽く手を振り返そうとしたら、平松の隣に立っている浜砂がこちらに向かって頭を軽く下げてきたので、私も慌てて下げ返した。
俺には?!とか、聞こえてきたけど、無視だ、無視。
「ほら、早く行きますよ。先輩方待たせているんですから」
「へーい」
しょぼくれた平松の肩に浜砂が手を乗せ、促せば漸く平松は教室から遠ざかって行くのが見えた。
あれじゃどっちが先輩で後輩か分かったもんじゃないな。
そう思って、元々細い目をさらに細め口角を上げて見れば浜砂の方が視線を大きく反らした。
そんなに酷かったのか私の顔。
確かに中の下だと知ってたけど。
どんなに頑張ってもそれ以上にはなれないって知ってたけど。
ちなみに胸もないし、足も細くないし、お尻も小さくも大きくない。
背も平均よりちょっと低いくらいで、鼻は低いし、髪の毛は地毛が色素薄いから黒より茶色っぽいから頭髪検査でやたら引っ掛かるし。
頭も見た目も軽そうとか言われてるけど。
浜砂にはそんな風に思われたくないなぁ。
「はぁ………」
思わず漏れてしまった溜め息に、あぁ、また幸せが逃げてしまうとか呑気に思っていたら、まだドアの辺りにいたらしい平松がこちらを振り返って、大きく手を振ってきた。
「またな!椎名!」
それに軽く手を振り返そうとしたら、平松の隣に立っている浜砂がこちらに向かって頭を軽く下げてきたので、私も慌てて下げ返した。
俺には?!とか、聞こえてきたけど、無視だ、無視。
「ほら、早く行きますよ。先輩方待たせているんですから」
「へーい」
しょぼくれた平松の肩に浜砂が手を乗せ、促せば漸く平松は教室から遠ざかって行くのが見えた。
あれじゃどっちが先輩で後輩か分かったもんじゃないな。
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