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彼女と。

アメリアと決闘

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一話に収めようとしたら7000字オーバーに。。。。

ちょっと長くて済みません。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



どうして


先日、アメリアの専属侍女になったばかりのマリーは、困惑しながら目の前の光景をただ呆然と見つめていた。


第一騎士団二番隊副隊長ブラッド・ワトソンと第二皇子妃となる筈のアメリアの決闘を。



二人の決闘を見守るギャラリーが少しづつ増えている中には、今この場に到着したばかりのアメリアののジュードと第二皇子グレンフォードの姿もあった。


「良かった!剣の勝負ならアメリアの服が破れる事は無い筈!!」


良かった?


何故、服が破れる心配を?


本来仕えるべき第二皇子グレンフォード様のふと漏らした言葉に、ジュードは疑問しか浮かばない。


 ジュードは近衛騎士団に所属しており、第二皇子付きの護衛騎士の筈だった。
三年と少し前、ジュードは憧れの近衛騎士団に運良く入団する事が出来、更には第一騎士団団長ハワードと互角、若しくはそれ以上の強さだと噂のグレンフォードの護衛騎士の一人に抜擢された。


しかし、ジュードが配属されてひと月も経たずに、護衛対象である筈のグレンフォードは旅に出てしまったのだ。誰にも告げず置き手紙一枚を残して。


 それから三年。やっと国に戻って来たグレンフォードに第二皇子専属の護衛騎士たちは『やっと本来の仕事が出来る!』と喜んでいたのに、なのに、、、。

ジュードだけは臨時ではあるが、グレンフォードが連れ帰ってきたアメリアの護衛を任される事になってしまったのだ。


 勿論、未来の第二皇子妃の護衛を務めるのは光栄ではある。だが、雲の上の存在で憧れのグレン様の側で彼の強さを堪能したかったのに!という想いがあり、何故、可愛らしいだけの女性の護衛をせねばならないのだ、という気持ちを胸に燻らせていたのだ。


ジュードはそこそこ脳筋で強い者に憧れる弱い男であった。


さて、アメリアに付けた筈の自身の護衛騎士だったジュードが何やら慌ててグレンフォードの執務室に駆け込んで来たのは数分前の事。


グレンフォードが冒険者レンとしてリア(アメリア)を伴ってアトラータ帝国に戻って来たのは少し前、歳の離れた弟テオドールがよく分からないがやらした翌日の事だった。


これもよく分からない内に本人リアも知らぬまま問題解決となり、レンには追い風となって、リアとの婚姻を認められる事となった。
王族らしく手順を踏んで、という条件付きだが。


 そうしてリアは未公表だが第二皇子の婚約者に内定し現在皇子妃教育を受けている最中だった。
 レンは将来、王太子が皇帝となった時の支えとなれるよう外交の仕事を学んでいるところである。


 机でジッとしているのにそろそろ飽きた頃のリアに関する一大事。
レンが駆けつけない訳は無いが、向かう場所が帝国騎士団の修練場というのが何とも嫌な予感がして仕方が無い。


そうして到着してみれば、リアと騎士が今にも打ち合いが始まりそうな雰囲気で、これはどう見ても今から勝負が始まるとしか思えない。

そうして真っ先に出た言葉が" 良かった発言 "だったのだ。この状況でその言葉は誰が聞いても意味不明だろう。但し、レンを抜かして。


それはその発言をした張本人なのだから当たり前なのだが、言った本人は周囲に気を配る余裕は無い。

何しろ修練場で木剣を構えているリアの姿に、自分にとっては過去の黒歴史のようでいてリアとのの思い出が頭に過ったからだ。

 
 サラシが取れかかっているのに気付きもせず、仁王立ちで高笑いしていたちょっと残念なリアの姿はすっかり忘れているのだが、これは思い出補正か惚れた弱みみたいなものなのか。


とにかく何故か侍女服を着たリアが木剣ならぬ竹刀  ーー と言っても竹製ではなくあくまで木で出来ているリア専用の木剣である。ーー を持っていて、相手も木剣を構えているのだから剣術での勝負だろう。


ならば服が簡単に破れる事は無い。レンはその場にいる者が誰一人、心配しないであろう心配をした後に安堵した。


そうして今、こうなっている状況がリアがレンを想って怒った為にそうなった、という話を聞いてしまえば口元が緩むのを抑えきれない。


あの、リアが!


懐かない野良猫みたいな性格のリアが、俺の為に騎士相手に決闘しようとする程に怒っている!


いくら愛情表現をしつこいぐらいに示しても『愛してる』と中々、口にしてくれないリアが俺の為に、、、、いや、今まで口にしてくれた事はあったか?



ジュードは隣でニヤケたり真顔になったりするグレンフォードの姿に先ほどの発言とともに不思議に思う。


何故、すぐに止めに入らないのか、と。

アメリア様はグレン様の為にお怒りになり、およそ勝ち目の無い相手に喧嘩を売るような真似をしたというのに!



 ことの発端はアメリアが専属侍女のマリーとミリィ、そして護衛のジュードを連れて王宮探索をしていて、修練場の側を通りがかった際に聞こえた騎士たちの話だった。


どうやら休憩中の数人の騎士が、" 第二皇子が結婚相手を連れて三年ぶりに戻って来た     "、といった、最初はたわいも無い噂話をしているだけの事だった。


それ故にアメリアも素知らぬ顔で通り過ぎようとしたのだ。


だが誰かの言った言葉にアメリアの足は止まる。


グレン様は若い女の新人冒険者に模擬戦で負けたらしい、と。


 グレンフォードがSランク冒険者だという事はアトラータ国内では有名だった。
加えて幼少期から修練場に入り浸り、騎士たちと同じ訓練をし成人する頃には誰よりも強かった、と騎士団の中では半ば伝説のような存在になっていた。


そのグレン様が負けた?しかも新人の女冒険者に?


誰かが言った一言は俄かには信じられないが、『実は俺も聞いた事がある。』という者が出てくる。

 国を離れ他国の、それも小さな町の冒険者ギルドでの話なのに、冒険者の間で留まらずアトラータ帝国の騎士にまで届くようになったのは、実はレンとアメリアに原因がある。


 Sランク冒険者は一つの国で多くても四、五人いれば良い方で、どの国でもSランク冒険者の滞在は歓迎される。

そしてレンと名乗っていたグレンフォードはまだ二十代と若く、しかも男前だ。美丈夫という言葉がピッタリで冒険者にしては紳士的な振る舞いも出来るとレンが滞在していた場所では瞬く間に有名人になるほど人目を引いていた。


 そしてそれはアメリアも同じである。ある日ふらりとやって来て冒険者登録したと思ったらいきなりSランク冒険者のレンとの模擬試合だ。
今までそんな前例など聞いた事がない。しかも多少の手抜きはあっただろうが、なんとレンを投げ飛ばして勝ってしまったのだ。


そんな話を聞いて本人に会ってみれば、無愛想ではあるが滅多に見かける事のないような美少女である。

え、本当にこのがあのSランク冒険者のレンを?


そう思ってしまうのは無理もない。だが信じられないと思うだけならいいが、美少女新人冒険者にちょっかいを掛ける馬鹿な冒険者も出てきてしまうのもある意味仕方がない事ではあった。


大抵は横でレンが睨みを効かせていたが、レンの隙を突いてアメリアに絡んでくる者もいる。そういう輩は大半が強さの真偽を確かめるつもりではなく、アメリアの容姿を見て邪な気持ちを持って近づいて来る者が大半だった。


だが当然、返り討ちだ。皆、アメリアの容姿に油断しすぎである。時間をかければアメリアに負ける事などない者が殆どなのだろうがいつも勝負は一瞬で決まる。
その後は魔王レンの登場だった。

 そうして妬みか負け惜しみのように『Sランクのレンは新人の女冒険者の尻を追いかけ回してる。』、『女冒険者の色香にやられて派手に投げ飛ばされた。』などというような噂が流れるようになる。
自分たちこそ鼻の下を伸ばしている間に投げ飛ばされた事は棚上げして、だ。


 冒険者たちの間で面白おかしく語られる話は、拠点を移して旅する冒険者らしく国を跨いで広がっていく。
だが多くの冒険者はSランク冒険者のレンがアトラータ帝国の第二皇子だという事は知らない。


当たり前だが、そんな事をレンが吹聴する事はしていない。
だからこそ冒険者たちも好き勝手に口にしていた訳だが、アトラータ帝国では" レン=第二皇子グレンフォード "だというのは周知の事実である。

『Sランク冒険者のレンという奴が~。』という話を聞けば、それは第二皇子のグレンフォードの事だと気付いてしまうのである。


そういう訳で、ある意味正しく、ある部分は真実ではないまま帝国の騎士団の中でもレンの噂を耳にする者がいたのだ。

グレンフォードをよく知る者は真実ではない部分に気付くが、知らない者は噂を鵜呑みにする。


そうして噂を鵜呑みにして馬鹿にしていた一人が、ブラッド・ワトソン侯爵令息だった。


彼はワトソン侯爵家の三男で、彼もまた自分の剣の腕に自信を持っている二十一歳の若者だった。
グレンフォードが国を出たのと入れ替わるように騎士団に入団したブラッドは、自分の剣の腕を褒められる度に出てくる" グレン様 "の名に辟易していた。


何故、皆、私の剣の腕を素直に褒めてくれないのか。


一々、『その内グレン様から一本取れるぐらいに強くなるだろう。』などと言う必要はあるのか?
しかもグレン様には勝てない前提のように言うな!


それは騎士団の上の人ほど稽古をつけて貰った時に言われる言葉だった。勿論、彼らたちには他意は無い。
若い頃のグレン様のようなブラッドに懐かしさと期待をしてつい言ってしまうだけなのだ。


しかし侯爵家の三男ではあるが、高位貴族出身だけにプライドが高く、己に自信のあるブラッドにはの言葉を正確に読み取る事など出来ないしする事もない。


事実、ブラッドは二十一歳という若さで第一騎士団二番隊の副隊長になっているのだ。ブラッドの実力は本物だった。やや自信過剰気味ではあったが。


知らず知らずの内にライバル認定していたグレンフォードの噂話にブラッドは『所詮はという身分に忖度していただけだったか。』と上司たちのグレンフォードに対する評価を忖度と決め付けた。



そうして練習の合間の休憩時間に誰かが言い始めたに一緒になってつい言ってしまったのだ。


「強いなんて言ったって、どうせ忖度で貰ったSランクだろ。所詮、女冒険者に投げ飛ばされる程度の実力だったんだろうな。」


まさか投げ飛ばした張本人が聞いているとも思わずに。



そして突然現れた侍女服の美少女にいきなり怒鳴りつけられたのだ。



「レンよりも弱い奴らが集まってレンを馬鹿にするな!」



アメリアのこの発言だって決めつけである。アメリアは彼らの練習風景を見ていた訳でもないし騎士の強さだって知らない。


だが、こんな風に本人レンの居ない所で、相手を貶めるような奴らがレンよりも強い訳がない。


そう思うぐらいにアメリアはレンの強さもレン自身の事も信じていた。
そうでなければ『女冒険者の尻を追いかけ回している。』って人としてどうなのか、、、、。


そうして言葉の応酬になり最終的には

「歳を取った上に名ばかりのSランク冒険者のグレンフォード様よりは俺の方が強い。」


「レンよりも強いって本気で思ってる?

じゃあ、先ずは私に勝ってからそう言いなよ。」


という売り言葉に買い言葉、では無いが、" 良しっ、ならば決闘だ!" という事になってしまったのだ。


この時には休憩で散らばっていた騎士たちも集まり始め、ブラッドと一緒に居た仲間たちがブラッドから距離を取り始めていた事にブラッドは気付かない。


そしてアメリアも修練場の中に入る事を躊躇った専属侍女のマリーの事などスッカリ忘れていたし、護衛のジュードがレンを呼びに行った事もミリィがアメリア専用の竹刀型木剣を取りに行っていた事など気づいていなかった。


こうして第一騎士団二番隊副隊長ブラッド・ワトソンとアメリアの、第二皇子の名誉?を賭けた決闘は、何故だか第一騎士団団長のハワードが務める事になった。


いつの間にかアメリアとブラッドの言い争いの場に来ていたハワード団長は、勿論アメリアがグレン様が連れてきた女性だと気付いていた。

気付いたが何故、アメリア様が侍女服を着ているのかは全く分からない。


全く分からないが面白そうだ。不謹慎にもそう思ったのだ。


実力はあるが最近驕ってきているブラッドの事は、隊長以上の役職の騎士たちの間でも話に上がっていた。このまま放置していては二番隊の為にも彼自身の為にも良くない。


そう話していたところでの第二皇子の婚約者に内定している女性との言い争い。
しかも内容は冒険者でもあるグレン様のが発端らしい。


ブラッドのグレン様に対する不敬発言も問題だが、が一人歩きどころか暴走気味に面白おかしく言われているのも事実だ。

騎士団の中でもグレン様と直接会って居ない者たちは噂を鵜呑みにし第二皇子に対して侮った気持ちを持っているのはきっとブラッド以外にも居る。

ならばこの辺りでシメておくのも有りだろう。


それをこのがやってくれるというのなら任せてみるのも面白い。


「おぅっ、じゃあ俺が立ち会い人になってやろう!」


 いきなり割って入ってきた第一騎士団団長に、流石にブラッドは焦りを感じたが、同じく高位貴族出身の割に、気さくな物言いと振る舞いのハワードは怒っている様子もなく逆にニヤニヤとしている姿に安堵する。


素性の知れない侍女との決闘などやる価値も無いと思うが、『アメリア自分に勝ってから言え。』などと言われては、その生意気な女の口を閉ざす為に受けてやってもいいだろう。


そんな気持ちで侍女仲間から木剣らしきモノを受け取っている女を見れば、両手で木剣を持ち妙な構えで振りかぶって二、三回、素振りをしてから準備は出来たとばかりにこちらに視線をよこす。

その大振りを見るからに素人が適当に棒を振り回しているようにも見えるが、木剣を構える姿は意外と稽古を積んできた者の構えにも見える。


「変な木剣だな。少しでも相手に届くように長い木剣にしてあるのか。」


「・・・・・これが基本だし。」


呟いたブラッドの言葉に何とも憎らしい返事が返ってくる。


「双方、構えっ!」


騎士団長ハワードの声に互いの剣先が触れるぐらいの距離で二人が木剣を構える。


「始めっ!」


勝負開始の声で、女が先手必勝、とばかりに飛び出してくるとブラッドは予想していたが、アメリアは構えたままジッと動かない。


アメリアは中段の構えのまま、右足は足の大きさ一つ分、左足よりも一歩前に出した状態で剣先を視界にとらえながらブラッドの動きをジッと見ている。

やはりハッタリだったか。


 ブラッドの方を見ているだけでほぼ動かないアメリアをそう結論付けたブラッドが一歩踏み出そうとした瞬間にアメリアが動いた。


「突きぃぃっ!!」


先程見せた木剣を振り上げる動きではなく、構えの姿勢から手を真っ直ぐに伸ばすように木剣をブラッドにめがけて突いてきた。


その俊敏な動作にブラッドは反応が遅れた。同じく木剣を女めがけて振ろうとしたが、アメリアは右に半歩、避けるようにブラッドに向かってきたので当たる事はない。


アメリアの木剣がブラッドの鳩尾辺りにシッカリと決まって、ブラッドは一瞬、息も出来ずに倒れ込むように膝を地面についた。


本来、剣道の" 突き "は首、喉仏から下辺りを狙って突いてくる技だが、いくら剣先を竹刀のように丸く作ってあっても危険だ。竹刀であっても死者も出た事があるらしい。


アメリアは気を遣ってブラッドの鳩尾辺りを狙う事にした。身長差的にも鳩尾辺りを狙うのは丁度良かったというのもある。


そうしてブラッドに突き技は完璧にハマって今や四つん這いのような状態となり、右手で胸を押さえて咳き込んでいる。



「・・・・えげつない。」


ハワードはアメリアの勝利を宣言するのも忘れて思わず呟いた。


グレン様と一緒に冒険者をしていたと聞いてはいたし、アメリアが何も考えずに勝負に挑むとは思っていなかった。
だが、思っていたよりも" 突き技 "の威力が凄かった。そして鳩尾を狙う辺り、本気でアメリアが勝つヤる気だった事は間違いない。


グレン様は凄い女性を見つけてきたな。


ハワードがそう思っていると今も咳き込んで立ち上がれないでいるブラッドに、アメリアは近づいていきなり右手を差し出した。


昨日の敵は今日の友。スポーツ精神ならぬ騎士道精神か。


第二皇子への不敬発言にと言い争いをしただけでなく、本気の勝負をするなど大人気ないどころか、帝国の騎士としてどうなのか、ブラッドの事をそう思っていた騎士は多かっただろう。


そして侍女でありながらはしたなくも修練場に無断で立ち入り、帝国の騎士に勝負を挑む命知らずの侍女が、ブラッド敗者にそっと手を貸そうと右手を差し出す姿に騎士たちが感動を覚えた瞬間だった。


手を差し出されたブラッドもアメリアの行動に戸惑いつつも右手を出した。


アメリアはブラッドを立たせようと右手で引っ張るように力を入れ、ブラッドも自力で立ち上がりながらお礼を言おうとした瞬間だった。


スパァーン!!!!


アメリアはブラッドの懐に入るような動きと共に一本背負いをかました。


「「「「「はっ?」」」」」


二人の戦いに拍手をしようと構えていた騎士たちも目の前で見ていたハワードも、そしてレンさえもアメリアの一瞬の動きに理解が追いつかなかった。


今は青い空が目の前に広がっているブラッドにも何が起きたのか、理解出来なかった。


美少女の一撃必殺の突き技、というだけでも驚きに値するが、勝負の相手に手を差し伸べた、のではなく投げる為に手を貸したという、、、、。

いや、あの華奢な体で日々鍛えている騎士を投げ飛ばすというのも信じられないが、見ていた者たちからするとブラッドの息の根を止めにいったとしか思えない。


その上、

「はーはっはっは。やっぱりアンタだって弱いじゃないっ!!」


皆が理解をする前に両手を腰に当てて立っているアメリアの高笑いが聴こえてきたのだ。
いや、ミリィだけは仕える主の強さを称えるべく激しく拍手を送っているが。


「あぁ、そう言えば、あの時もリアは高笑いを決めていたな。」


レンはリアとの出会いの記憶が正しく思いだ補正されたと半目になる。

お陰でレンの横で何やら様子のおかしいジュードに気付く事はなかった。


これが図らずも帝国騎士団内での第二皇子の婚約者アメリアのお披露目となった。



この一件で何故か帝国騎士団はとなり、結果、どういう訳だかアメリアの婚約者内定の公表日は早々に決まった。


そして騎士団に一定数いるたちによるアメリアの正式な" 護衛騎士決定戦 "が行われたのは直ぐの事。

出場者にジュードばかりかブラッドもいて、更には騎士団に所属する数少ない女騎士に混じってミリィも参加していた事に、アメリアは声を出して笑いマリーは頭を抱えていたのだった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ここまでお読み下さりありがとうございます。


レンとグレンフォード、リアとアメリア等、混在してややこしくて済みません。

二人は冒険者の時と同じくお互いをレン、リア呼びのままです。

騎士団の人たちや家族などはグレン、グレン様呼びが多く、直接交流が無い人などはグレンフォード様呼びをしています。

アメリアの事をリアと呼ぶのは、レンとソフィーとアメリアが冒険者として知り合った人たちになります。




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