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ハドソン領 領都
深夜の密談 1
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「えーっと改めまして、エトリナ商会のティアナです。
今回はクレア孤児院の子どもたちに屋台販売のお手伝いを了承して頂いたので、ロナリー院長には無理を言って孤児院に滞在させて頂く事になりました。」
「ダナン・ゲインズと申します。こちらこそ宜しくお願いします。」
実はダナンさんと面と向かって話すのは初めてだ。ダナンさんは雑務や子どもたちの相手で忙しく今まで挨拶する機会がなかったんだよね。
柔和な笑顔で挨拶したジェントルマン風なダナンさんはこの孤児院では庭の手入れや建物の修繕の他に雑用その他を請け負っているらしいけれど見た目は執事って感じ。
まぁ、実際にボナール男爵家の家令をしていたらしいからそう見えるのも納得って感じかな。
資料によれば、彼はロナリー院長がクレア孤児院を引き継いだと同時に家令の職を辞して孤児院の職員となったらしい。
「お二人にこんな風に集まって頂いたのはこのクレア孤児院について聞きたい事があったからです。
私が屋台販売の手伝いをお願いしたかったのは事実ですし商業ギルドで紹介された孤児院だったのがここだったのは偶然です。」
ウィリアムさんが何を考えてクレア孤児院を紹介したのかは私には分かりかねるけれどね。
「ロナリー院長にはそのようなお話があった事は聞いておりますし、ティアナ様の熱意に感動して引き受けたのも聞いております。」
ダナンさんとミリーさんにはどういった経緯で孤児院の子どもたちにお願いする事にしたのかをもう一度説明しようと思っていたんだ。
詳しい経緯をロナリーさんから聞いていないようだったし孤児院の話を聞くにしても、私が" 何故、クレア孤児院の話を聞きたがるのか?"の疑問や警戒心を解くのにも必要だと思ったからね。
「でも、屋台販売を二日後に予定しているのでしょう?ロナリー院長ではないですけれど準備は大丈夫なの?
昨日紹介した三人は数は数えられるけれど、まだ計算の方は問題ないとは言い切れないわ。」
「子どもたち三人だけに屋台を任せる訳ではないので、そこは大丈夫だと思います。
屋台の手伝いは一人、若しくは状況によって二人にお願いする予定です。
初日は仕事内容の理解と慣れてもらう為に三人一緒に仕事をしてもらうつもりですが、
その後は毎日交代で数時間働いて貰う感じですね。」
「それは問題ないですけど、、、。
そのぉ、市場で見掛ける屋台って一人でやっている印象があるので、実際に子どもたちの手伝いは必要なんですか?」
ミリーさんが懐疑的な気持ちになるのも無理もないか。
市場の屋台を見ると、確かに一人でやっている屋台って多いんだよね。
でも前世の記憶ではお祭りの屋台はその場で調理する系の屋台では二人体制が多かったと思う。
一人で作りながら商品とお金の受け渡しをするのって結構大変だよね。
「実は私は今までこの国には無かった料理のレシピをたくさん持っています。
少しづつ商業ギルドでレシピを登録しているところですが、その料理を広める為に屋台をやっているところです。
この国では食べた事のない料理なので、屋台を出すと今までは行列が出来ていました。他の屋台のお客さんの迷惑にならないようにと声を掛けて並んで貰ったり試食用に料理を配る事もあります。
そうなるとどうしても私とクリスだけでは手が足りなくなるんですよ。
まぁ、私が出す料理がどこでも食べられるようになれば、行列も無くなって手伝いも必要なくなるとは思いますけど。」
行列が出来るというと凄い料理なのか?と期待されちゃうかも知れないけれど、単に他の店で販売していないってのが一番の理由だよね。
だから私の作ったものは" 普通に美味しい "ってだけだと思う。美味しい料理のレシピを提供しているだけ、っていうかさ。
「はぁ、この国に無かった料理ですか。」
ミリーさんは私の言葉をどう理解して良いのか、分からないような顔をしている。
" この国に無かった料理 "というものが想像つかないのだろうし、新しく考え出された料理で簡単に行列が出来るのか?という気持ちもあるのだろう。
「そうですね。料理については明日にでも私が登録したレシピの一部を作りますので、子どもたちと一緒に食べてみて下さい。
それでお手伝いをして貰うのはロナリー院長に許可は頂きましたが、私はそれを一度きりのお手伝いで終わらせたくないと思っています。」
「ですが、あなた方はこの街に定住する訳ではないのでしょう?
今回の話は既に決まった事ではあります。ですがロナリー院長の考えとは違いますが、私としては子どもたちに屋台を手伝わせる事については反対です。
賃金が発生しない手伝いでしたら良いでしょうが、今回の手伝いは賃金が支払われると聞き及んでおります。
子どもたちには良い経験になるのでしょうが、子どもたちは" また次がある。"と期待してしまうのではないでしょうか?
これは善意でのお申し出なのでしょう。しかしそれは時に子どもたちに辛い想いをさせる結果になると思うのです。特にこのような場所で育つ子どもたちにとっては。」
穏やかな表情と口調ではあるけれど、ダナンさんの声音には教え諭すような響きがあった。その姿に商業ギルドでのウィリアムさんとのやり取りを思い出す。
隣に座るミリーさんはダナンさんの言葉に表情を強ばらせて俯いてしまった。似たような経験か何かがあったのかも知れない。
「ダナンさんが仰った事は尤もな意見だと思います。状況は違いますが私も似たような経験をした事がありますから。
だから私はお二人に話を聞こうと思ったんです。そしてお二人の考え次第ではありますが、クレア孤児院の運営について幾つか提案があります。
まず最初に懸念される屋台販売の手伝いについての提案ですが、今回、屋台販売を手伝った事をきっかけにしてクレア孤児院で屋台販売の開業申請をしてみませんか?」
「はっ!?」
「えぇっ!?」
想定外だったらしい私の言葉に二人は驚いたようで、ダナンさんでさえ口を大きくあんぐりと開けている。
「別に毎日販売しなくても休日のみとかでも良いと思うんです。
屋台のみの開業だったら銀貨十枚で出来ますし、クレア孤児院の庭で屋台を出したって良いんじゃないですかねぇ?
その場合は商業ギルドの許可が必要だったり自前の屋台が必要かも知れませんけど。」
クレア孤児院の建物が思った以上に大きくて庭もそれなりに広いのは、設立当初は周囲に家が少ないとかで土地が安かったとか保護した子どもたちの人数が多かったなどの理由があったのかも知れない。
でも今は子どもの人数に対して部屋も余っているし庭も広すぎるぐらいだ。
そういうのは是非とも有効活用しなくちゃね。
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ここまでお読み下さりありがとうございます。
今回はクレア孤児院の子どもたちに屋台販売のお手伝いを了承して頂いたので、ロナリー院長には無理を言って孤児院に滞在させて頂く事になりました。」
「ダナン・ゲインズと申します。こちらこそ宜しくお願いします。」
実はダナンさんと面と向かって話すのは初めてだ。ダナンさんは雑務や子どもたちの相手で忙しく今まで挨拶する機会がなかったんだよね。
柔和な笑顔で挨拶したジェントルマン風なダナンさんはこの孤児院では庭の手入れや建物の修繕の他に雑用その他を請け負っているらしいけれど見た目は執事って感じ。
まぁ、実際にボナール男爵家の家令をしていたらしいからそう見えるのも納得って感じかな。
資料によれば、彼はロナリー院長がクレア孤児院を引き継いだと同時に家令の職を辞して孤児院の職員となったらしい。
「お二人にこんな風に集まって頂いたのはこのクレア孤児院について聞きたい事があったからです。
私が屋台販売の手伝いをお願いしたかったのは事実ですし商業ギルドで紹介された孤児院だったのがここだったのは偶然です。」
ウィリアムさんが何を考えてクレア孤児院を紹介したのかは私には分かりかねるけれどね。
「ロナリー院長にはそのようなお話があった事は聞いておりますし、ティアナ様の熱意に感動して引き受けたのも聞いております。」
ダナンさんとミリーさんにはどういった経緯で孤児院の子どもたちにお願いする事にしたのかをもう一度説明しようと思っていたんだ。
詳しい経緯をロナリーさんから聞いていないようだったし孤児院の話を聞くにしても、私が" 何故、クレア孤児院の話を聞きたがるのか?"の疑問や警戒心を解くのにも必要だと思ったからね。
「でも、屋台販売を二日後に予定しているのでしょう?ロナリー院長ではないですけれど準備は大丈夫なの?
昨日紹介した三人は数は数えられるけれど、まだ計算の方は問題ないとは言い切れないわ。」
「子どもたち三人だけに屋台を任せる訳ではないので、そこは大丈夫だと思います。
屋台の手伝いは一人、若しくは状況によって二人にお願いする予定です。
初日は仕事内容の理解と慣れてもらう為に三人一緒に仕事をしてもらうつもりですが、
その後は毎日交代で数時間働いて貰う感じですね。」
「それは問題ないですけど、、、。
そのぉ、市場で見掛ける屋台って一人でやっている印象があるので、実際に子どもたちの手伝いは必要なんですか?」
ミリーさんが懐疑的な気持ちになるのも無理もないか。
市場の屋台を見ると、確かに一人でやっている屋台って多いんだよね。
でも前世の記憶ではお祭りの屋台はその場で調理する系の屋台では二人体制が多かったと思う。
一人で作りながら商品とお金の受け渡しをするのって結構大変だよね。
「実は私は今までこの国には無かった料理のレシピをたくさん持っています。
少しづつ商業ギルドでレシピを登録しているところですが、その料理を広める為に屋台をやっているところです。
この国では食べた事のない料理なので、屋台を出すと今までは行列が出来ていました。他の屋台のお客さんの迷惑にならないようにと声を掛けて並んで貰ったり試食用に料理を配る事もあります。
そうなるとどうしても私とクリスだけでは手が足りなくなるんですよ。
まぁ、私が出す料理がどこでも食べられるようになれば、行列も無くなって手伝いも必要なくなるとは思いますけど。」
行列が出来るというと凄い料理なのか?と期待されちゃうかも知れないけれど、単に他の店で販売していないってのが一番の理由だよね。
だから私の作ったものは" 普通に美味しい "ってだけだと思う。美味しい料理のレシピを提供しているだけ、っていうかさ。
「はぁ、この国に無かった料理ですか。」
ミリーさんは私の言葉をどう理解して良いのか、分からないような顔をしている。
" この国に無かった料理 "というものが想像つかないのだろうし、新しく考え出された料理で簡単に行列が出来るのか?という気持ちもあるのだろう。
「そうですね。料理については明日にでも私が登録したレシピの一部を作りますので、子どもたちと一緒に食べてみて下さい。
それでお手伝いをして貰うのはロナリー院長に許可は頂きましたが、私はそれを一度きりのお手伝いで終わらせたくないと思っています。」
「ですが、あなた方はこの街に定住する訳ではないのでしょう?
今回の話は既に決まった事ではあります。ですがロナリー院長の考えとは違いますが、私としては子どもたちに屋台を手伝わせる事については反対です。
賃金が発生しない手伝いでしたら良いでしょうが、今回の手伝いは賃金が支払われると聞き及んでおります。
子どもたちには良い経験になるのでしょうが、子どもたちは" また次がある。"と期待してしまうのではないでしょうか?
これは善意でのお申し出なのでしょう。しかしそれは時に子どもたちに辛い想いをさせる結果になると思うのです。特にこのような場所で育つ子どもたちにとっては。」
穏やかな表情と口調ではあるけれど、ダナンさんの声音には教え諭すような響きがあった。その姿に商業ギルドでのウィリアムさんとのやり取りを思い出す。
隣に座るミリーさんはダナンさんの言葉に表情を強ばらせて俯いてしまった。似たような経験か何かがあったのかも知れない。
「ダナンさんが仰った事は尤もな意見だと思います。状況は違いますが私も似たような経験をした事がありますから。
だから私はお二人に話を聞こうと思ったんです。そしてお二人の考え次第ではありますが、クレア孤児院の運営について幾つか提案があります。
まず最初に懸念される屋台販売の手伝いについての提案ですが、今回、屋台販売を手伝った事をきっかけにしてクレア孤児院で屋台販売の開業申請をしてみませんか?」
「はっ!?」
「えぇっ!?」
想定外だったらしい私の言葉に二人は驚いたようで、ダナンさんでさえ口を大きくあんぐりと開けている。
「別に毎日販売しなくても休日のみとかでも良いと思うんです。
屋台のみの開業だったら銀貨十枚で出来ますし、クレア孤児院の庭で屋台を出したって良いんじゃないですかねぇ?
その場合は商業ギルドの許可が必要だったり自前の屋台が必要かも知れませんけど。」
クレア孤児院の建物が思った以上に大きくて庭もそれなりに広いのは、設立当初は周囲に家が少ないとかで土地が安かったとか保護した子どもたちの人数が多かったなどの理由があったのかも知れない。
でも今は子どもの人数に対して部屋も余っているし庭も広すぎるぐらいだ。
そういうのは是非とも有効活用しなくちゃね。
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ここまでお読み下さりありがとうございます。
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