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イケアの街と面倒事
芋けんぴとポテトチップス
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「お買い上げありがとうございます。ポテトチップスはなるべく早目に食べて下さいね。食べない時は紙袋をしっかり閉じて湿気ない様にして下さい。」
屋台で芋けんぴを作りながら、買ってくれたお客さんに声を掛ける。
屋台販売四日目。今日から屋台では、芋けんぴとポテトチップスの販売に変わった。冷ましてから紙袋に入れて販売するので、ある程度邸で販売用に準備しておいた。
午後から交代予定のサムさんには、厨房で調理して貰って持ってきて貰う予定になっている。
トム君が2種類の揚げ物をする訳だけど、揚げ物スペースは四角いザルの様な物を2つセットして、同時に揚げる事が出来る様になっている。これもコンビニやファストフード店の真似をしている。
これなら揚げ時間に違いがあっても問題無いし混ざる事もない。出来上がったら、網が乗っている2個のパットにザっと入れて貰う。
それを私が芋けんぴの調理担当で、魔導コンロに置いたフライパンに砂糖と水を入れて熱したものに揚げたさつまいもを入れて味を絡ませ、クッキングシートの様な紙のうえに乗せて冷ます。
冷めたらアーニャさんが紙袋に詰めていく。袋詰めだけなら調理側に居なくても出来るから同時に接客も出来る。
値段設定は芋けんぴは小銅貨8枚、ポテトチップスは小銅貨2枚。これも勿論、特別価格だと言ってある。芋けんぴが高めなのは砂糖を使用しているから。砂糖の値段が結構高いんだよね。
昨日、宣伝したお陰か、フライドポテトほどでは無いけれど行列が出来ている。物珍しいからか、試食の成果か、お客さんは両方購入してくれる人が大半だった。
そう言えば、ポテトチップスを作るのにもダント親方に依頼した物が役に立っている。包丁で薄く均一に切るのは時間が掛かるし難しい。プロの料理人さんは慣れればどうって事無いのかも知れないけれど、それでも大量に作るとなると手間だと思う。
そこでスライサーの製作を依頼していた。この世界、大工仕事で使うカンナはちゃんと存在していた。けれどスライサーは無かったんだよね、ビックリ。
カンナもスライサーも似てない?似たような物だよね。
イラストも描いたけれど、カンナの事を聞いたら『有る』と言うから、それと併せて説明したら理解してくれて作ってくれた。プラスチックは無いから、刃の部分以外は木と金属の組み合わせになっている。
昨日、厨房で使っていたら、料理人さんたちがガン見していたので、ダント親方に作って貰った事を説明した。
実はこのスライサーはダント工房でレシピ登録申請をして貰っている。申請が通ったかどうかは未だ確認していないけれど。
ダント親方には幾つか依頼をしていて、実際に作る事が出来た物はダント親方に権利を譲っている。最初は親方も『アイデアはティアナさんのモノだから。』と遠慮していた。
けれど、実際作ったのはダント親方だ。完成までの創意工夫などは全て親方たちが行なっている。私は本当に絵を描いて外観や使い方の説明をしただけだ。
言うは易し、行うは難し、だからね。
それで完成したスライサーと泡立て器のレシピはダント工房で、と私も譲らなかった。
実は泡立て器もこっそり作って貰ったいたの。マヨネーズ作りには欠かせないないじゃない?
結局、スライサーや泡立て器を無料で貰い、且つ、今後の依頼も基本無料で、今回のレシピの権利はダント工房で、という事に決まった。
今後の依頼も無料でいいのか?とも思ったけれど、今回のレシピだけでかなりの売上が見込めるから、と言われたんだよね。
そして次からは都度話し合いをし、私名義で登録するか、共同申請にする、という事になっている。
ダント工房にはまだまだ依頼したい物が沢山あるからね。調理器具が売れてくれないとタダで依頼するのは気が引ける。
今回の調理器具は、邸の料理人さんたちは2つとも欲しがっていたので、それなりに売れそうなのでちょっと安心した。
スライサーは便利だからねぇ。おろし金や千切りも作って貰おうと思ったけれど、そちらは少し時間が掛かるみたいだった。
一つ一つ、成形するのが難しそうだもんね。金型やプレス機がある訳では無いからねぇ。
芋けんぴとポテトチップスも大好評でよく売れた。意外だったのは芋けんぴが飛ぶように売れた事だった。
どうも砂糖を使ったお菓子は値段が高い物が多く、平民は滅多に食べる事が出来ないものだったらしい。
それが量は多くは無いとはいえ、小銅貨8枚で食べられるのはかなりお得だったのだそうだ。
それにポテトチップスも美味しいけれど、それよりも甘くて食べごたえがある芋けんぴの方が男女年齢問わず受けが良かったらしい。
一度購入後、再度、列に並び直して芋けんぴのまとめ買いをする人が何人も居た程だった。
あまりにリピーターさんが多かったので、何度も『芋けんぴを知って貰う為の特別価格だ。』というのを強調して説明し、最後は屋台に『期間限定特別価格』と紙に大きく書いて貼っておいた。
ウチが販売した価格が適正価格、と誤解されたたら、レシピを購入してくれたお店に迷惑がかかるかも知れないからね。
この事から、『レシピ販売の為の屋台販売だから』という考えを改め直す事になった。今回はこのままで販売するけれど、次回からは適正価格の事も考えてしっかりと値段を決めるつもりだ。
価格設定に少し問題があったか、という反省点はあったけれど、芋けんぴもポテトチップスも好評で翌日もよく売れたのだった。
屋台で芋けんぴを作りながら、買ってくれたお客さんに声を掛ける。
屋台販売四日目。今日から屋台では、芋けんぴとポテトチップスの販売に変わった。冷ましてから紙袋に入れて販売するので、ある程度邸で販売用に準備しておいた。
午後から交代予定のサムさんには、厨房で調理して貰って持ってきて貰う予定になっている。
トム君が2種類の揚げ物をする訳だけど、揚げ物スペースは四角いザルの様な物を2つセットして、同時に揚げる事が出来る様になっている。これもコンビニやファストフード店の真似をしている。
これなら揚げ時間に違いがあっても問題無いし混ざる事もない。出来上がったら、網が乗っている2個のパットにザっと入れて貰う。
それを私が芋けんぴの調理担当で、魔導コンロに置いたフライパンに砂糖と水を入れて熱したものに揚げたさつまいもを入れて味を絡ませ、クッキングシートの様な紙のうえに乗せて冷ます。
冷めたらアーニャさんが紙袋に詰めていく。袋詰めだけなら調理側に居なくても出来るから同時に接客も出来る。
値段設定は芋けんぴは小銅貨8枚、ポテトチップスは小銅貨2枚。これも勿論、特別価格だと言ってある。芋けんぴが高めなのは砂糖を使用しているから。砂糖の値段が結構高いんだよね。
昨日、宣伝したお陰か、フライドポテトほどでは無いけれど行列が出来ている。物珍しいからか、試食の成果か、お客さんは両方購入してくれる人が大半だった。
そう言えば、ポテトチップスを作るのにもダント親方に依頼した物が役に立っている。包丁で薄く均一に切るのは時間が掛かるし難しい。プロの料理人さんは慣れればどうって事無いのかも知れないけれど、それでも大量に作るとなると手間だと思う。
そこでスライサーの製作を依頼していた。この世界、大工仕事で使うカンナはちゃんと存在していた。けれどスライサーは無かったんだよね、ビックリ。
カンナもスライサーも似てない?似たような物だよね。
イラストも描いたけれど、カンナの事を聞いたら『有る』と言うから、それと併せて説明したら理解してくれて作ってくれた。プラスチックは無いから、刃の部分以外は木と金属の組み合わせになっている。
昨日、厨房で使っていたら、料理人さんたちがガン見していたので、ダント親方に作って貰った事を説明した。
実はこのスライサーはダント工房でレシピ登録申請をして貰っている。申請が通ったかどうかは未だ確認していないけれど。
ダント親方には幾つか依頼をしていて、実際に作る事が出来た物はダント親方に権利を譲っている。最初は親方も『アイデアはティアナさんのモノだから。』と遠慮していた。
けれど、実際作ったのはダント親方だ。完成までの創意工夫などは全て親方たちが行なっている。私は本当に絵を描いて外観や使い方の説明をしただけだ。
言うは易し、行うは難し、だからね。
それで完成したスライサーと泡立て器のレシピはダント工房で、と私も譲らなかった。
実は泡立て器もこっそり作って貰ったいたの。マヨネーズ作りには欠かせないないじゃない?
結局、スライサーや泡立て器を無料で貰い、且つ、今後の依頼も基本無料で、今回のレシピの権利はダント工房で、という事に決まった。
今後の依頼も無料でいいのか?とも思ったけれど、今回のレシピだけでかなりの売上が見込めるから、と言われたんだよね。
そして次からは都度話し合いをし、私名義で登録するか、共同申請にする、という事になっている。
ダント工房にはまだまだ依頼したい物が沢山あるからね。調理器具が売れてくれないとタダで依頼するのは気が引ける。
今回の調理器具は、邸の料理人さんたちは2つとも欲しがっていたので、それなりに売れそうなのでちょっと安心した。
スライサーは便利だからねぇ。おろし金や千切りも作って貰おうと思ったけれど、そちらは少し時間が掛かるみたいだった。
一つ一つ、成形するのが難しそうだもんね。金型やプレス機がある訳では無いからねぇ。
芋けんぴとポテトチップスも大好評でよく売れた。意外だったのは芋けんぴが飛ぶように売れた事だった。
どうも砂糖を使ったお菓子は値段が高い物が多く、平民は滅多に食べる事が出来ないものだったらしい。
それが量は多くは無いとはいえ、小銅貨8枚で食べられるのはかなりお得だったのだそうだ。
それにポテトチップスも美味しいけれど、それよりも甘くて食べごたえがある芋けんぴの方が男女年齢問わず受けが良かったらしい。
一度購入後、再度、列に並び直して芋けんぴのまとめ買いをする人が何人も居た程だった。
あまりにリピーターさんが多かったので、何度も『芋けんぴを知って貰う為の特別価格だ。』というのを強調して説明し、最後は屋台に『期間限定特別価格』と紙に大きく書いて貼っておいた。
ウチが販売した価格が適正価格、と誤解されたたら、レシピを購入してくれたお店に迷惑がかかるかも知れないからね。
この事から、『レシピ販売の為の屋台販売だから』という考えを改め直す事になった。今回はこのままで販売するけれど、次回からは適正価格の事も考えてしっかりと値段を決めるつもりだ。
価格設定に少し問題があったか、という反省点はあったけれど、芋けんぴもポテトチップスも好評で翌日もよく売れたのだった。
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