記憶屋

卯月青澄

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「それは大丈夫です。付き合う前は殆んど会った事も話た事もありません。僕を見た事はあるかもしれませんが、その程度です」

「それは良かった」

「本当にありがとうございました。これで先輩は苦しまなくてすみます」

「では、私は用が済んだのでこれで失礼します」

相変わらず余計な事は話したがらなかった。

でも、本当は温かい人だというのは感じた。
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