記憶屋

卯月青澄

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「先輩…」

「怖いの…」

「何が怖いんですか?」

「明日になるのが怖いの。明日になったら翔太くんがいなくなっちゃうんじゃないかって…」

先輩は誰よりも近くで僕を見てきた。

誰よりも僕が病魔に侵され、弱っていく姿を見てきた。

僕に残された時間が少ない事もきっと感じてたに違いない。

「先輩、僕は死にませんよ。まだまだ先輩とやりたい事が沢山ありますから。絶対に死にません」

「うん…」

「大好きな先輩とずっと一緒にいたいから死にません」

「うん…」
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