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ゴブリンの巣穴

第50話 ゴブリンの森の探索 B

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 ナイフを持ったゴブリンが、こちらに向かって突進してきた。
 
 その斜め後ろから、弓を装備したゴブリンが、こちらに狙いを付けている。



 僕は少し、横に移動する。

 敵の弓の射線に、ナイフを装備したゴブリンが入るようにしてみた。



 弓を構えたゴブリンは、矢が味方に当たらない様に、山なりに矢を放つ。



 ────ヒュッ!!

 敵の弓が届くのとほぼ同時に、ナイフを持ったゴブリンの攻撃が僕を襲う。


 ────ガッ、キィィイン!!!!

 僕は左手に装備した盾で敵の弓矢を受け、右手に装備した短剣で敵のナイフを弾いた。




 ググッ……。

 僕の方が僅かに、力が強いようだ。

 ────敵の体勢が崩れる。



 僕は装備した盾で、敵のナイフを押さえながら、短剣で敵の心臓を貫いた。


 突くと同時に、素早く短剣を引き抜く────




 ヒュッ!!!

 僕の顔を狙って、飛んできた弓矢を────


 ……ガッ!!

 盾で防ぐ。




 ゴブリンは、弓に矢を番えようとしている。


 今のうちに……。

 僕は走って、ゴブリンとの距離を詰めた。






 敵がこちらに、弓を向ける。


 ────ッ!!

 一歩遅いか────?


 短剣での攻撃は、間に合わない。


 僕は盾を構える。

 そして、そのまま、ゴブリンに向かって体当たりをした。


 ドッ────


「……っ!!」


 敵の攻撃を防ぎつつ、ダメージを与える。 

 僕とゴブリンは、同時に体勢を崩し、つんのめった。



 体当たりを受けたゴブリンは、そのまま後ろに倒れ────
 そこに覆いかぶさるように、僕も倒れる。


 倒れながら僕は、短剣をゴブリンの身体に突き刺した。


 ザシュ────!!

 短剣を引き抜くと、血がほとばしる。

 ゴブリンは死んだ。
 
 


「────ふぅ」

 戦闘が終了し、一息つく。


 ゴブリンが、弓をドロップしていた。



 弓にも性能差があり、粗悪品を装備すると『命中』が下がってしまう。 

 今回ドロップした弓は、どうも出来が悪く見える。


 ────これは、粗悪品だな。

 

 僕はドロップ品を装備せずに、アイテムボックスに収納する。

 そして、森の奥へと進んだ。
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