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スライムの森
第20話 ワールドニュース B
しおりを挟む「やっぱり田中って、ゲーム得意なんだね。────田中を誘って良かったよ!!」
冷泉はそう言って、僕の手を取り両手で握った。
……ッ!!
────僕の心臓が、跳ね上がる。
「この調子で、初級ダンジョンをあと二つ、攻略して────そうすれば、私が居る町に行けるはずだから……」
「…………あっ、ぅ」
咄嗟に言葉が出なかった。
何か返事をしなければいけないが、声が出ないのでコクコクと頷く。
「────じゃあ、ゲーム、頑張ってね!!」
冷泉はそう言うと、先に教室に戻った。
僕は暫らく、校舎裏でボーとしていた。
赤くなった顔を冷ましてからでないと、教室に帰れない。
学校が終わり、帰宅した。
僕はいつものように宿題をして、ご飯を食べて、風呂に入り、布団に入る。
そして、ゲーム世界『ラスト・パラダイス』に入る。
ゲームにログインした僕は、ステータスのチェックから始める。
……。
「……ん?」
ステータス画面を開くと、一緒に『ワールドニュース』という画面が現れる。
『新着のお知らせ』という項目を開くと、プレイヤー『タナカ ジロウ』が、スライムの森攻略に成功、という記事が表示された。
僕の活躍が、ニュースになっている。
どうやらこのニュースは、すべてのプレイヤーに届けられているらしい。
────それで、皆が知っていたわけだ。
ニュースの最後に追加情報として、『スライムの森は勇者の活躍で消えたが、魔王が瘴気を放ち、再びダンジョンは復活するだろう。』と予言めいたことが書かれていた。
ニュースによると、攻略したダンジョンの復活は二日後だそうだ。
────せっかく苦労して攻略したのに、また現れるらしい。
まあ、そうしないと、他のプレイヤーが困るからな……。
こればかりは、仕方ないだろう。
僕はステータスのチェックに入る。
冒険者のレベルが20となり、魔法使いがレベル16まで上がっていた。
特技に『ワープ』という能力が追加されている。
そしてボーナスポイントが、レベル上昇分と同じだけ付与されていた。
この10ポイントで、任意のステータスを強化できる。
*************************
名前 タナカ ジロウ
職業 冒険者Lv20 魔法使いLv16
戦闘タイプ 特質系 時空間能力者
魔力属性 闇
最大HP 130/140
最大MP 360/670
膂力 28
体力 130
魔力 830
俊敏 52
命中 55
精神力 125
運 70
魅力 115
装備
旅人の服 旅人の靴 旅人のマント 冒険者の鎧 冒険者の兜 冒険者の盾 魔導士の指輪 勇者のネックレス
スキル
魔力操作 魔力属性変化 魔力具現化 魔力放出
魔法
なし
特技
ダークショット スロウ ワープ
所持金
金貨0枚
ボーナスポイント
10
*************************
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