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農場奴隷編
第21話 攻撃魔法 B
しおりを挟む広域探知でスライムを探す。
スライムの魔力反応はいくつかあったが、農場から1キロのところにスライムにしては戦闘能力の高い個体がいた。
今日は魔法の練習のつもりで来たが、普段出会えないレアなモンスターへの好奇心もある。どうするか暫く考えてから、俺は見に行くことにした。
俺は急いで平原を移動する。
目的のスライムを発見した。
そのスライムは、かなりの巨体だった。
「三メートルくらいか──?」
戦闘能力は521──
雨水を吸収して巨大化したのか?
いや、それなら他のスライムも巨大化するだろう。
スライムの進化個体なのかもしれない。
さて、逃げるか、戦うか──
あれの体内に取り込まれたらと思うと、恐ろしいが……
今の俺の魔法の射程は、百メートル。
ここからなら十分狙い撃ちに出来る。
複合弓は三百メートルだから射程では負けるが、威力は魔法の方が大きい。
攻撃の選択肢は当然『魔法』だ。
俺は魔術師の杖を装備すると、自分の魔力を土属性へと変化させる。
杖を通して先端に集める。
杖の周囲に、人間の頭くらいの大きさの石を十個作り出して、周囲に浮かべる。
「セオリーでは水属性に対しては、土属性──」
敵の弱点を突く攻撃になるはずだ。
的がデカい分、外す心配もない。
俺は巨大化スライムに向かって、石を勢いよく飛ばした。
ビュ、ゴッォオッッ!!
バシャァアアアアアアアッッ!!!!
土魔法の攻撃を受けたスライムはその体を維持できずに──
石が着弾した途端に、水のまき散らして盛大に吹っ飛んだ。
後には何も残らなかった。
「………………強すぎるだろ。これ──」
一年前であれば出会えば確実に即死していたであろう相手を──
一撃で吹っ飛ばした。
散弾銃どころではない。
ミサイル並みの威力があるんじゃないか?
その破壊力に自分でドン引きしながら、俺は魔石を回収しに向かった。
高威力の攻撃手段が出来たことに浮足立っていたが、今の一連の魔法操作で消費したMPは86だった。
一発でほぼ魔力を使い切ってしまう。
威力を調整して、節約して使う必要がある。
とにかく、土魔法の実践訓練を終えた。
次は水魔法を習得する。
火や土の要領で、水の作成に成功する。
魔法で作った水は、土よりもずっと早く、三時間ほどで消えてなくなる。
飲料水として利用するのは、止めた方が良さそうだ。
水とはいえ高速で打ち出せば、岩を抉る威力になった。
しかも、水を酸性にすることも出来て、攻撃した岩を溶かしている。
やろうと思えば、かなり凶悪な攻撃も可能だ。
水魔法の練習をしているうちに、季節は雨季を抜けて夏の入り口に入った。
火土に続いて、水の魔法も使えるようになった。
水魔法を使えるようになったことで、試したい敵がいることを思い出した。
広域探知で傀儡の魔術師とウッドマンを見つけた時に、探知の範囲内にいた戦闘能力500以上あった奴だ。
あいつを探知した時に、触れた魔力の感じを覚えている。
思えばあれは、火属性だった。
あの時は到底勝てないと感じたが、水魔法を習得した今であれば行ける気がする。
俺は次の探索地を、西の森に決めた。
*************************
名前 ユージ
HP 105/105 MP 120/120 FP 110/110
幸運力
058~-011×2
スキル
空間移動 危険感知
所持品
魔石値 0029529
回復薬 5個
所有奴隷
アカネル モミジリ
借金 金貨46枚 銀貨8枚 銅貨23枚
才能
大魔導士の卵 戦神の欠片 強欲な器
職業
労働奴隷Lv15(従順-13) 農夫Lv12 薬草採取者Lv11
戦士Lv18 剣士Lv15 武闘家Lv13 弓使いLv11 槍使いLv10
魔法使いLv20 魔術師Lv12 魔物使いLv14
探索者Lv18 斥候Lv17 隠密Lv18 暗殺者Lv16
遊び人Lv22 ギャンブラーLv16 ハーレムマスターLv14
薬師Lv17 錬金術師Lv19 鍛冶師Lv18
*************************
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