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エピローグ
結婚式
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帰りは、二人でフローレンスへ簡単に転移で帰ってきた
一度でも行ったことがあるところへは、簡単に転移できるので、めちゃくちゃ便利である
アルタリアの方はイーサンに任せておけば良いだろう
そのイーサンであるが、身の回りのものなどの整理のために一度フローレンスへ戻ってきた。準備が整い次第、再度転移で荷物共々、彼方に送る予定だ
ルイはやりたかった事は、全てやり切った
後は、このフローレンスを立て直し発展させて行くだけだ
ひろはルイにわがままを言って、城内の空き地の目立たないところににコカトリスとグアンナの放牧場を作ってもらった
もちろん、その世話は収穫も含めてひろが一人でやっている
ノアからは「一国の王妃に酪農や養鶏はさせられない」とかなりお小言を頂戴したが、こればかりは譲れない
もちろん、コカトリスの餌になる毒草を採取するために、運動がてら王城の裏山にバーストやボスを護衛にして、ひろが一人で出かけているのは、殆ど趣味のようなものだった
フローレンスへ戻ってから暫くして、ひろは強烈な悪阻に悩まされるようになった
やはり妊娠しているというのは嘘ではなかったのだと、実感させられたひろだったが、悪阻に苦しむひろを見ていられない心配性のルイが、何度も執務室を抜け出しては様子を見に戻ってくる。その度に、ノアから連れ戻されるのだが、それでもルイは日に何度もそれを繰り返す。そしてまたノアのお小言が炸裂するのだった
まぁ、ルイらしいと言えばそうなのだが…
悪阻が治まるまでの間は、ずっとベッドの住人だったひろは、悪阻が治ってからは、運動を兼ねて再び放牧場の世話をかってでている
また、ひろは放牧場で採れる玉子や牛乳を使い、ルイの昼食だけは毎日自分で作るようになった
放牧場の世話もあり、時間的には厳しいのだが、ひろはどんなに忙しくても絶対に譲らなかった
王と王妃になっても、二人の原点である洞窟での日々を忘れないために、そして、純粋にルイにひろの作ったものを食べさせたいという、そんな気持ちをこめて、ひろは今日も故郷地球の料理を作り続けている
そして、あれから三年
今日は、今までずっと棚上げして話題に上る事すら避けていたルイとひろの結婚式の日である
ルイとひろは、この三年で二人の子持ちになった
実はひろは今も妊娠中なのだが、悪阻の時期を終え、かつお腹がまだ目立たないうちに結婚式をと、ノアが急ぎ準備をしたのだ
ルイとひろは今さら結婚式などしなくてもと、固辞したのだが、ノアがきかなかった
「一国の国王が国のため民のためにと結婚式もあげずにおられるなど、国民の恥でございます!陛下の結婚式は国民の悲願でありますゆえ!」
ノアは間違いなくイーサンの息子だと実感した二人だった
結婚式前日の今日、国賓として参列するマジョールのエリザベス女王とアルタリアのアベル国王がフローレンスへとやって来た
2歳になる長女のアンヌマリーと、1歳の長男ルカは、今が一番可愛い盛りで、マジョールの女王を虜にしてしまったようだ
そして久しぶりに会った、まだ13歳のアベル国王は、変声期を迎え声が低くなって、イーサンのお陰か所作も綺麗で国王らしくなっていた。そして、ルイにお願いをしてきたのだ。まだ、2歳になったばかりのアンヌマリーを正妃に迎えたいと
ーー えっ?まだ、2歳になったばかりなんですけど……ーー
この度の騒動で揺らぎに揺らいだ両国の友好関係を修復し、さらに揺るぎないものにするため、そして婚姻により両国の良好な関係を内外に示すために、これは最も有効で強力な手立てではある
ーー 差し詰め考えたのはイーサンか ーー
ルイは、その申し出に対して、結婚式後に検討したいとだけ伝えて、その場を濁したらしい
ーー 貴族の結婚って、こんなに早くから決めちゃうものなんだ。私達は好きな人と結婚できてラッキーなのかも ーー
そう、私ではなく私達だ
本当に好きで愛し合って結ばれた二人は、今も相変わらずラブラブだ
きっとそんな二人に愛されて育った娘は、愛に飢えていたアベル国王を包む一筋の光となって、暖かく優しい家庭を築いてくれるはず
ひろはルイに賛成するよう、背中を押すつもりだ
みんな幸せになって欲しいと、明日バージンロードを歩く花嫁は思ったのだった
そして、結婚式の日
空は晴れわたり、風も穏やかだ
王都で一番古い格式のある教会の周りには、フローレンスの危機を救った救国の英雄である国王の結婚を祝福しようと、王都以外からもたくさんの国民が集まって、それはもう大変な人集りができていた
教会内には、旧国王派の貴族やデュポン辺境伯など、錚々たる顔ぶれが揃っている
異世界人であるひろには親はいないので、結婚式ではバージンロードを二人で歩く
黒に金の縁取りのある軍服を着たルイは、いつにも増してカッコよくて、ひろは惚れ直してしまったのだが、肝心のルイはというと
「ひろ、世界で一番綺麗だよ。ああ、直ぐにでも押し倒したい!」
。。。。。。。。。。。。。。。
中身は、やはりルイだった。流石、ブレません
教会内で誓いを交わした二人が重い扉を開けて出てくると、お祝いに駆けつけた国民から歓声が上がり、祝福の花びらが舞った
「国王様~~!!御結婚おめでとうございます~!!」
「ひろ様~~!!こっち向いて~!!」
遠い昔、フローレンス王国の危機を救った救国の英雄がいた
彼は呪いをかけられ死の森に捨てられたが、異世界人の女性に助けられて蘇り、王となって王国を立て直すと、王妃となった異世界人の女性と共に従魔を従えて悪を打ち破った。そしてその後平和になった王国で、彼はその家族と共に末永く幸せに暮らしました……この話はフローレンス国民なら誰もが知っている史実である。
今も、国王の執務室には彼とそしてその家族が描かれた一枚の肖像画が飾られている
彼ことルイ国王には王妃との間に17人の子供がいた。それはそれは仲睦まじく、いつまでも新婚の夫婦のようであったと伝わっている
*********************
これで、ストーリー部分は終わります
次からは、まだルイが猿人類だった頃の話になります
本当は、こっちから書きたかったのですが、オチをつけるのに、回想の方が書きやすいと思ったので、ストーリーを急ぎました
次からは短くなりますが、また、お付き合いいただけたら幸いです
一度でも行ったことがあるところへは、簡単に転移できるので、めちゃくちゃ便利である
アルタリアの方はイーサンに任せておけば良いだろう
そのイーサンであるが、身の回りのものなどの整理のために一度フローレンスへ戻ってきた。準備が整い次第、再度転移で荷物共々、彼方に送る予定だ
ルイはやりたかった事は、全てやり切った
後は、このフローレンスを立て直し発展させて行くだけだ
ひろはルイにわがままを言って、城内の空き地の目立たないところににコカトリスとグアンナの放牧場を作ってもらった
もちろん、その世話は収穫も含めてひろが一人でやっている
ノアからは「一国の王妃に酪農や養鶏はさせられない」とかなりお小言を頂戴したが、こればかりは譲れない
もちろん、コカトリスの餌になる毒草を採取するために、運動がてら王城の裏山にバーストやボスを護衛にして、ひろが一人で出かけているのは、殆ど趣味のようなものだった
フローレンスへ戻ってから暫くして、ひろは強烈な悪阻に悩まされるようになった
やはり妊娠しているというのは嘘ではなかったのだと、実感させられたひろだったが、悪阻に苦しむひろを見ていられない心配性のルイが、何度も執務室を抜け出しては様子を見に戻ってくる。その度に、ノアから連れ戻されるのだが、それでもルイは日に何度もそれを繰り返す。そしてまたノアのお小言が炸裂するのだった
まぁ、ルイらしいと言えばそうなのだが…
悪阻が治まるまでの間は、ずっとベッドの住人だったひろは、悪阻が治ってからは、運動を兼ねて再び放牧場の世話をかってでている
また、ひろは放牧場で採れる玉子や牛乳を使い、ルイの昼食だけは毎日自分で作るようになった
放牧場の世話もあり、時間的には厳しいのだが、ひろはどんなに忙しくても絶対に譲らなかった
王と王妃になっても、二人の原点である洞窟での日々を忘れないために、そして、純粋にルイにひろの作ったものを食べさせたいという、そんな気持ちをこめて、ひろは今日も故郷地球の料理を作り続けている
そして、あれから三年
今日は、今までずっと棚上げして話題に上る事すら避けていたルイとひろの結婚式の日である
ルイとひろは、この三年で二人の子持ちになった
実はひろは今も妊娠中なのだが、悪阻の時期を終え、かつお腹がまだ目立たないうちに結婚式をと、ノアが急ぎ準備をしたのだ
ルイとひろは今さら結婚式などしなくてもと、固辞したのだが、ノアがきかなかった
「一国の国王が国のため民のためにと結婚式もあげずにおられるなど、国民の恥でございます!陛下の結婚式は国民の悲願でありますゆえ!」
ノアは間違いなくイーサンの息子だと実感した二人だった
結婚式前日の今日、国賓として参列するマジョールのエリザベス女王とアルタリアのアベル国王がフローレンスへとやって来た
2歳になる長女のアンヌマリーと、1歳の長男ルカは、今が一番可愛い盛りで、マジョールの女王を虜にしてしまったようだ
そして久しぶりに会った、まだ13歳のアベル国王は、変声期を迎え声が低くなって、イーサンのお陰か所作も綺麗で国王らしくなっていた。そして、ルイにお願いをしてきたのだ。まだ、2歳になったばかりのアンヌマリーを正妃に迎えたいと
ーー えっ?まだ、2歳になったばかりなんですけど……ーー
この度の騒動で揺らぎに揺らいだ両国の友好関係を修復し、さらに揺るぎないものにするため、そして婚姻により両国の良好な関係を内外に示すために、これは最も有効で強力な手立てではある
ーー 差し詰め考えたのはイーサンか ーー
ルイは、その申し出に対して、結婚式後に検討したいとだけ伝えて、その場を濁したらしい
ーー 貴族の結婚って、こんなに早くから決めちゃうものなんだ。私達は好きな人と結婚できてラッキーなのかも ーー
そう、私ではなく私達だ
本当に好きで愛し合って結ばれた二人は、今も相変わらずラブラブだ
きっとそんな二人に愛されて育った娘は、愛に飢えていたアベル国王を包む一筋の光となって、暖かく優しい家庭を築いてくれるはず
ひろはルイに賛成するよう、背中を押すつもりだ
みんな幸せになって欲しいと、明日バージンロードを歩く花嫁は思ったのだった
そして、結婚式の日
空は晴れわたり、風も穏やかだ
王都で一番古い格式のある教会の周りには、フローレンスの危機を救った救国の英雄である国王の結婚を祝福しようと、王都以外からもたくさんの国民が集まって、それはもう大変な人集りができていた
教会内には、旧国王派の貴族やデュポン辺境伯など、錚々たる顔ぶれが揃っている
異世界人であるひろには親はいないので、結婚式ではバージンロードを二人で歩く
黒に金の縁取りのある軍服を着たルイは、いつにも増してカッコよくて、ひろは惚れ直してしまったのだが、肝心のルイはというと
「ひろ、世界で一番綺麗だよ。ああ、直ぐにでも押し倒したい!」
。。。。。。。。。。。。。。。
中身は、やはりルイだった。流石、ブレません
教会内で誓いを交わした二人が重い扉を開けて出てくると、お祝いに駆けつけた国民から歓声が上がり、祝福の花びらが舞った
「国王様~~!!御結婚おめでとうございます~!!」
「ひろ様~~!!こっち向いて~!!」
遠い昔、フローレンス王国の危機を救った救国の英雄がいた
彼は呪いをかけられ死の森に捨てられたが、異世界人の女性に助けられて蘇り、王となって王国を立て直すと、王妃となった異世界人の女性と共に従魔を従えて悪を打ち破った。そしてその後平和になった王国で、彼はその家族と共に末永く幸せに暮らしました……この話はフローレンス国民なら誰もが知っている史実である。
今も、国王の執務室には彼とそしてその家族が描かれた一枚の肖像画が飾られている
彼ことルイ国王には王妃との間に17人の子供がいた。それはそれは仲睦まじく、いつまでも新婚の夫婦のようであったと伝わっている
*********************
これで、ストーリー部分は終わります
次からは、まだルイが猿人類だった頃の話になります
本当は、こっちから書きたかったのですが、オチをつけるのに、回想の方が書きやすいと思ったので、ストーリーを急ぎました
次からは短くなりますが、また、お付き合いいただけたら幸いです
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