218 / 375
番外編・うさぎのきもち
21.気が付いた
しおりを挟む
ふうっと肩の力が抜けた事で、気が付いた。
みのりがヨツバを置き去りにして出て行った時から、俺は声を上げて笑う事を忘れていた。
いや……正確にはそれ以前から、ここしばらくこんな風に緩んだ気持ちになった事は無かったかもしれない。何かで気を晴らそうとしても何か硬い芯のような物が心の奥底に残ってしまい、常に俺の神経にチリチリと触っていた。いつの日からかずっと、それに気付かない振りをして何とか日々をやり過ごしていたんだ。
二十九歳、仕事も大抵思う通りにこなせるようになって、乗り越えきれない壁が目に見えるようになった。それを意識つつも新人の拙さをフォローし、丸投げ上司の尻拭いに徒労して……家では同棲中の彼女が地味に発する結婚のプレッシャーをやり過ごして来た。
一人前の男なら難なく出来る筈なんだ。
何でも無い顔で文句も言わず黙々と仕事をこなし、長い付き合いの気の合う女とキチンとケジメを付けて家庭を持って。やがて子供が生まれたら、休日には家族で動物園に出掛けたりして―――なのに、現実の俺は割り切れない気持ちを抱えて、ジタバタしていた。
上司の愚痴を言って憂さを晴らした筈なのに、苛々や焦りは消えるどころか増すばかり。みのりとの関係にも決着をつける勇気が出なくて、居心地の良い状態を維持して逃げ回っていた。
相手が逃げた事に気が付かず、固まったままのうータンを見て身につまされる。
置いてけぼりにされたままボンヤリしていないで、先ず俺に出来る事をやらないと。
「あの、この間……有難うございました」
小柄な店員に声を掛けると、キョトンと大きな瞳で見上げられた。
「『初めてのうさぎのお世話』、助かりました。何から手を付けて良いかさっぱりだったので」
「ええ!」
まるで予想していなかった、とばかりに彼女はビクリと飛び上がった。
「い、いえいえいえ! そんなっ!」
それからズザッと後ろに飛びずさりそうな勢いで、垂直にピッと上げた右手をブンブンと振って否定する。
「かえってお節介だったんじゃないかって! 思っていたくらいなので、もうそう言っていただけるだけでっ……親切のつもりで相手の迷惑顧みず……って反省していたくらいなので……なので……またお店に来ていただけて、嬉しいです」
と、ここまで一気に言い切った店員は頬を真っ赤にして俯いた。
うーん、相変わらずウザい。
大袈裟で卑屈な態度は、お礼を言った側としては多分にガッカリさせられる。あの女子力たっぷりの花井さんに弟子入りして、素直さの欠片くらい学んだら良いのでは無いだろうか。素材は良いのに、残念極まりない。
それに確かに―――『お節介』には違いない。俺だったら、あんな風に取りつく島も無く自分を拒絶した相手に、わざわざ親切に気遣ってやるなんて真似はしないだろう。きっと何かして上げるべき事を思いついても、何もせず放置する。ましてやこの店員は人と接するのが極端に苦手らしいし……。
なのに何故ここまでしてくれるのだろう? と思う。ひょっとして……彼女は男慣れしていなさそうだし、俺になにがしかの興味を持ってしまった、と言う事なのだろうか?
頬を真っ赤にしたまま、彼女は喘ぐように俺を見上げた。
うっ……このウルウルしたデカい目で見つめられると、何だか妙な気分になるんだよな。
「本当に心配でっ……気になってしまって、堪えきれなかったんですっ!」
「そうですか」
やっぱ、そう言う事か。うーん、これから色々教えて貰う上で好意を向けられるのは良いんだが……思い込みが強そうだから、後々面倒な事になると困るな。ほら、ストーカーとか。流石にもう悪感情は抱いてはいないが、好みじゃないんだよな。こういう面倒なタイプって……
「あの、預けられたっておっしゃられていた『うさぎさん』は無事ですか?うさぎさんの事が心配で心配で……ご迷惑かもと思いつつも、何かせずにはいられなくなってしまいまして!」
ガクッ……何となくこのオチ、予想していたような気がする。
うさぎね、うさぎが心配でね。うん、そうだと思った。あー恥ずかし。先回りして変に牽制しなくて良かった……。
「あ、うん。……アリガトウゴザイマス」
「もしよろしかったら!うさぎさんの所にお伺いして直接確認させて欲しいと思っていたくらいなんです。でもお名前も伺えませんでしたし……だから」
両拳を握りしめたまま、店員はクルリと傍らの『うづきさん』を振り返った。
「卯月さんの旦那さんがお客様をご存知だとおっしゃったので、不躾とは思ったのですがリーフレットを渡していただくようお願いしまして……スイマセン、亀田さんにもご迷惑をお掛けして」
「ううん、別に忘れ物の取次ぎくらい大丈夫ですよ! それよりちょうど丈さんと同じ会社の人で良かったですね」
『うづきさん』はニコリと笑って首を振った。
え?ダンナさん?
「……あの、『うづきさん』はもしかして」
思わず声が擦れてしまう。今聞き捨てならない事を聞いたような気がする。
「亀田部長の……奥さん、ですか?」
「あっ……すいません、ご挨拶が遅れまして。あの、このお店で会社の方とお会いしたって話自体は聞いていたんですけど、今伊都さんに言われるまで気が付かなくて」
『うづきさん』は、俺に向き直って笑顔で頭を下げた。
「いつも主人がお世話になっております」
「あ! いえ、こちらこそ……大変、お世話になっております」
平静を装いつつ頭を下げる。しかし内心は嵐のように混乱していた。
この優し気で柔らかそうな、どちらかと言うと大人しい感じの女性が―――あの恐ろしいコワモテ銀縁眼鏡の亀田部長の妻?!
え、じゃああの噂は一体何だったんだ?『年上の女と略奪婚』って言うのは?! しかも明らかに、いやこの『うづきさん』、亀田部長より相当年下じゃねーか?!
みのりがヨツバを置き去りにして出て行った時から、俺は声を上げて笑う事を忘れていた。
いや……正確にはそれ以前から、ここしばらくこんな風に緩んだ気持ちになった事は無かったかもしれない。何かで気を晴らそうとしても何か硬い芯のような物が心の奥底に残ってしまい、常に俺の神経にチリチリと触っていた。いつの日からかずっと、それに気付かない振りをして何とか日々をやり過ごしていたんだ。
二十九歳、仕事も大抵思う通りにこなせるようになって、乗り越えきれない壁が目に見えるようになった。それを意識つつも新人の拙さをフォローし、丸投げ上司の尻拭いに徒労して……家では同棲中の彼女が地味に発する結婚のプレッシャーをやり過ごして来た。
一人前の男なら難なく出来る筈なんだ。
何でも無い顔で文句も言わず黙々と仕事をこなし、長い付き合いの気の合う女とキチンとケジメを付けて家庭を持って。やがて子供が生まれたら、休日には家族で動物園に出掛けたりして―――なのに、現実の俺は割り切れない気持ちを抱えて、ジタバタしていた。
上司の愚痴を言って憂さを晴らした筈なのに、苛々や焦りは消えるどころか増すばかり。みのりとの関係にも決着をつける勇気が出なくて、居心地の良い状態を維持して逃げ回っていた。
相手が逃げた事に気が付かず、固まったままのうータンを見て身につまされる。
置いてけぼりにされたままボンヤリしていないで、先ず俺に出来る事をやらないと。
「あの、この間……有難うございました」
小柄な店員に声を掛けると、キョトンと大きな瞳で見上げられた。
「『初めてのうさぎのお世話』、助かりました。何から手を付けて良いかさっぱりだったので」
「ええ!」
まるで予想していなかった、とばかりに彼女はビクリと飛び上がった。
「い、いえいえいえ! そんなっ!」
それからズザッと後ろに飛びずさりそうな勢いで、垂直にピッと上げた右手をブンブンと振って否定する。
「かえってお節介だったんじゃないかって! 思っていたくらいなので、もうそう言っていただけるだけでっ……親切のつもりで相手の迷惑顧みず……って反省していたくらいなので……なので……またお店に来ていただけて、嬉しいです」
と、ここまで一気に言い切った店員は頬を真っ赤にして俯いた。
うーん、相変わらずウザい。
大袈裟で卑屈な態度は、お礼を言った側としては多分にガッカリさせられる。あの女子力たっぷりの花井さんに弟子入りして、素直さの欠片くらい学んだら良いのでは無いだろうか。素材は良いのに、残念極まりない。
それに確かに―――『お節介』には違いない。俺だったら、あんな風に取りつく島も無く自分を拒絶した相手に、わざわざ親切に気遣ってやるなんて真似はしないだろう。きっと何かして上げるべき事を思いついても、何もせず放置する。ましてやこの店員は人と接するのが極端に苦手らしいし……。
なのに何故ここまでしてくれるのだろう? と思う。ひょっとして……彼女は男慣れしていなさそうだし、俺になにがしかの興味を持ってしまった、と言う事なのだろうか?
頬を真っ赤にしたまま、彼女は喘ぐように俺を見上げた。
うっ……このウルウルしたデカい目で見つめられると、何だか妙な気分になるんだよな。
「本当に心配でっ……気になってしまって、堪えきれなかったんですっ!」
「そうですか」
やっぱ、そう言う事か。うーん、これから色々教えて貰う上で好意を向けられるのは良いんだが……思い込みが強そうだから、後々面倒な事になると困るな。ほら、ストーカーとか。流石にもう悪感情は抱いてはいないが、好みじゃないんだよな。こういう面倒なタイプって……
「あの、預けられたっておっしゃられていた『うさぎさん』は無事ですか?うさぎさんの事が心配で心配で……ご迷惑かもと思いつつも、何かせずにはいられなくなってしまいまして!」
ガクッ……何となくこのオチ、予想していたような気がする。
うさぎね、うさぎが心配でね。うん、そうだと思った。あー恥ずかし。先回りして変に牽制しなくて良かった……。
「あ、うん。……アリガトウゴザイマス」
「もしよろしかったら!うさぎさんの所にお伺いして直接確認させて欲しいと思っていたくらいなんです。でもお名前も伺えませんでしたし……だから」
両拳を握りしめたまま、店員はクルリと傍らの『うづきさん』を振り返った。
「卯月さんの旦那さんがお客様をご存知だとおっしゃったので、不躾とは思ったのですがリーフレットを渡していただくようお願いしまして……スイマセン、亀田さんにもご迷惑をお掛けして」
「ううん、別に忘れ物の取次ぎくらい大丈夫ですよ! それよりちょうど丈さんと同じ会社の人で良かったですね」
『うづきさん』はニコリと笑って首を振った。
え?ダンナさん?
「……あの、『うづきさん』はもしかして」
思わず声が擦れてしまう。今聞き捨てならない事を聞いたような気がする。
「亀田部長の……奥さん、ですか?」
「あっ……すいません、ご挨拶が遅れまして。あの、このお店で会社の方とお会いしたって話自体は聞いていたんですけど、今伊都さんに言われるまで気が付かなくて」
『うづきさん』は、俺に向き直って笑顔で頭を下げた。
「いつも主人がお世話になっております」
「あ! いえ、こちらこそ……大変、お世話になっております」
平静を装いつつ頭を下げる。しかし内心は嵐のように混乱していた。
この優し気で柔らかそうな、どちらかと言うと大人しい感じの女性が―――あの恐ろしいコワモテ銀縁眼鏡の亀田部長の妻?!
え、じゃああの噂は一体何だったんだ?『年上の女と略奪婚』って言うのは?! しかも明らかに、いやこの『うづきさん』、亀田部長より相当年下じゃねーか?!
0
お気に入りに追加
1,548
あなたにおすすめの小説
王太子様には優秀な妹の方がお似合いですから、いつまでも私にこだわる必要なんてありませんよ?
木山楽斗
恋愛
公爵令嬢であるラルリアは、優秀な妹に比べて平凡な人間であった。
これといって秀でた点がない彼女は、いつも妹と比較されて、時には罵倒されていたのである。
しかしそんなラルリアはある時、王太子の婚約者に選ばれた。
それに誰よりも驚いたのは、彼女自身である。仮に公爵家と王家の婚約がなされるとしても、その対象となるのは妹だと思っていたからだ。
事実として、社交界ではその婚約は非難されていた。
妹の方を王家に嫁がせる方が有益であると、有力者達は考えていたのだ。
故にラルリアも、婚約者である王太子アドルヴに婚約を変更するように進言した。しかし彼は、頑なにラルリアとの婚約を望んでいた。どうやらこの婚約自体、彼が提案したものであるようなのだ。
義娘が転生型ヒロインのようですが、立派な淑女に育ててみせます!~鍵を握るのが私の恋愛って本当ですか!?~
咲宮
恋愛
没落貴族のクロエ・オルコットは、馬車の事故で両親を失ったルルメリアを義娘として引き取ることに。しかし、ルルメリアが突然「あたしひろいんなの‼」と言い出した。
ぎゃくはーれむだの、男をはべらせるだの、とんでもない言葉を並べるルルメリアに頭を抱えるクロエ。このままではまずいと思ったクロエは、ルルメリアを「立派な淑女」にすべく奔走し始める。
育児に励むクロエだが、ある日馬車の前に飛び込もうとした男性を助ける。実はその相手は若き伯爵のようで――?
これは若くして母となったクロエが、義娘と恋愛に翻弄されながらも奮闘する物語。
※小説家になろう様、カクヨム様でも掲載しております。
※毎日更新を予定しております。
宇宙航海士育成学校日誌
ジャン・幸田
キャラ文芸
第四次世界大戦集結から40年、月周回軌道から出発し一年間の実習航海に出発した一隻の宇宙船があった。
その宇宙船は宇宙航海士を育成するもので、生徒たちは自主的に計画するものであった。
しかも、生徒の中に監視と採点を行うロボットが潜入していた。その事は知らされていたが生徒たちは気づく事は出来なかった。なぜなら生徒全員も宇宙服いやロボットの姿であったためだ。
誰が人間で誰がロボットなのか分からなくなったコミュニティーに起きる珍道中物語である。
【短編集】エア・ポケット・ゾーン!
ジャン・幸田
ホラー
いままで小生が投稿した作品のうち、短編を連作にしたものです。
長編で書きたい構想による備忘録的なものです。
ホラーテイストの作品が多いですが、どちらかといえば小生の嗜好が反映されています。
どちらかといえば読者を選ぶかもしれません。
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
婚約解消して次期辺境伯に嫁いでみた
cyaru
恋愛
一目惚れで婚約を申し込まれたキュレット伯爵家のソシャリー。
お相手はボラツク侯爵家の次期当主ケイン。眉目秀麗でこれまで数多くの縁談が女性側から持ち込まれてきたがケインは女性には興味がないようで18歳になっても婚約者は今までいなかった。
婚約をした時は良かったのだが、問題は1か月に起きた。
過去にボラツク侯爵家から放逐された侯爵の妹が亡くなった。放っておけばいいのに侯爵は簡素な葬儀も行ったのだが、亡くなった妹の娘が牧師と共にやってきた。若い頃の妹にそっくりな娘はロザリア。
ボラツク侯爵家はロザリアを引き取り面倒を見ることを決定した。
婚約の時にはなかったがロザリアが独り立ちできる状態までが期間。
明らかにソシャリーが嫁げば、ロザリアがもれなくついてくる。
「マジか…」ソシャリーは心から遠慮したいと願う。
そして婚約者同士の距離を縮め、お互いの考えを語り合う場が月に数回設けられるようになったが、全てにもれなくロザリアがついてくる。
茶会に観劇、誕生日の贈り物もロザリアに買ったものを譲ってあげると謎の善意を押し売り。夜会もケインがエスコートしダンスを踊るのはロザリア。
幾度となく抗議を受け、ケインは考えを改めると誓ってくれたが本当に考えを改めたのか。改めていれば婚約は継続、そうでなければ解消だがソシャリーも年齢的に次を決めておかないと家のお荷物になってしまう。
「こちらは嫁いでくれるならそれに越したことはない」と父が用意をしてくれたのは「自分の責任なので面倒を見ている子の数は35」という次期辺境伯だった?!
★↑例の如く恐ろしく省略してます。
★9月14日投稿開始、完結は9月16日です。
★コメントの返信は遅いです。
★タグが勝手すぎる!と思う方。ごめんなさい。検索してもヒットしないよう工夫してます。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。【妄想史であり世界史ではない】事をご理解ください。登場人物、場所全て架空です。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義なのでリアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません
悪役令嬢ですが婚約破棄されたこともあって異世界行くには妥協しません!
droit
恋愛
婚約破棄されて国を追放され失意の中、死んでしまった令嬢はそのあまりにみじめで不幸な前世から神により次の転生先と条件をある程度自由に決めてよいと言われる。前回さんざんな目にあっただけに今回の転生では絶対に失敗しない人生にするために必要なステータスを盛りまくりたいというところなのだが……。
【短編集】ゴム服に魅せられラバーフェチになったというの?
ジャン・幸田
大衆娯楽
ゴムで出来た衣服などに関係した人間たちの短編集。ラバーフェチなどの作品集です。フェチな作品ですので18禁とさせていただきます。
【ラバーファーマは幼馴染】 工員の「僕」は毎日仕事の行き帰りに田畑が広がるところを自転車を使っていた。ある日の事、雨が降るなかを農作業する人が異様な姿をしていた。
その人の形をしたなにかは、いわゆるゴム服を着ていた。なんでラバーフェティシズムな奴が、しかも女らしかった。「僕」がそいつと接触したことで・・・トンデモないことが始まった!彼女によって僕はゴムの世界へと引き込まれてしまうのか? それにしてもなんでそんな恰好をしているんだ?
(なろうさんとカクヨムさんなど他のサイトでも掲載しています場合があります。単独の短編としてアップされています)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる