342 / 375
新妻・卯月の仙台暮らし
いろいろありました。 <亀田>
しおりを挟む
「ぶっ……! 土下座って! お前鬼だなー」
篠岡は飲みかけのビールを噴き出しそうになって、慌ててジョッキを下ろした。現場の作業に大体の目途が付き、他の仕事も兼ねて本社に例の件について直接報告に来たのだ。予想通り、打合せはかなり長引いた。今夜は一泊して、翌朝の新幹線で仙台に戻る予定だ。
「別に……俺が強制して土下座させたんじゃない。ソファで熟睡できなくて寝惚けている所に、ソイツが勝手に土下座を始めたんだ」
「に、しても相当怖がってるなぁ。あんま女の子、怖がらせるなよ」
クスクス笑いながら、篠岡は再びジョッキに口を付ける。俺は眉を寄せて反論した。
「『女の子』ってなぁ。……その店員、卯月より年上だと思うんだが」
「え? そうなの?」
「いや、ちゃんと確認してはいないから分からない。だが、卯月は年下だと思い込んでいるようで、ソイツに何くれとなく気を配っていて……」
「……」
「何だ?」
「それ、ただ単にヤキモチでしょ? その店員に、卯月ちゃんが構うのが面白くないとか」
ニヤリと、篠岡が面白そうに口元を歪めた。
「……は?」
心外だ。卯月に友人らしき存在が出来た事を喜びこそすれ、嫉妬するなんて―――
そこであの場面が頭に浮かんだ。
俺を糾弾するように突っかかって来た店員が、寝不足の俺の機嫌の悪さに怯む。その時卯月はフラフラになりながらも、俺から店員を庇うように一歩前に出たのだ。
あの時は確かに……その、少し面白く無かったかもしれない。そう、それに比べ俺は手を払われたのだ! 卯月にとっては店員の方が大事なのか? などと無意識に苛立ちを覚えた事は、否定できない。
だから必要以上に、あの小柄な店員に対して、厳しい態度を取ってしまった……と言うことも、無いとは言い切れない。
「まぁ、そう言うことも……あるかもな」
すると篠岡が、目を丸くした。
「おっ! 珍しく素直じゃん」
「……」
「いいねぇ。良い変化だ。卯月ちゃんのお陰だね」
楽しそうに俺を眺める篠岡の視線を避けて、ジョッキを手に取る。
果たして『良い変化』と言えるのだろうか。自分で自分を制御できない感覚は、卯月と出会ってから……いや、正確にはミミと出会ってからか? それから卯月やうータンと出会って、ドンドン大きくなって来ている。
「……怖いよな。これまでは自分のことさえ、何とかすれば良かったのに。努力で何とかなる問題ばかりじゃない。何とかしてあげたくても―――何もできないことが、多くてもどかしくなる」
ポツリと思わず本音を吐露すると、篠岡が明るく笑った。
「まあ、そんなもんだよ。……幼児なんか、更にもどかしいからな。これくらいで音をあげていたら、子供が生まれたら大変だぞ」
「子供……か」
素のままで子供に好かれるような人間では無いのは、百も承知だ。今後幸運にも子供に恵まれるとしたら―――だめだ、仕事ばかりの独身生活が長引き過ぎて、全く想像出来ない。社のイベントでも、ほぼ子供には避けられるからな。俺が担当したら、泣き出す子供もいるくらいだ。
「まあ、でも。お前んところはペットがいるからな。疑似体験はしているだろ」
確かにミミと暮らし始めた時は、どうして良いか分からないことも多かった。言葉の話せない相手の世話をするのは大変だ。うさぎは具合が悪くても、それを訴えることが出来ないのだから。そう言う点だけ見れば、確かに子供相手より難しい部分が多いかもしれない。
とは言えうータンの場合、可愛さが全てを覆い隠すから、苦労を苦労と思ったりすることは実際ほとんどないがな。何か面倒な事があっても、病気以外であれば、俺はご褒美としか思えなくなっている。
「言葉が通じるだけ、子供はまだ、やりようがあるのかもな」
「そうそ、人間同士はコミュニケーションが大事! 子供だけじゃないぞ、男女間だって意外と思っていることって通じていないもんだしな。男と女の間には、太古より広くて深ぁい川があると言われているだろ? 分かって貰っている筈……なんて、タカをくくっていると足元をすくわれるぞ。何事も、お互い話してみないと分からないもんだ」
同い年である篠岡に上から目線で語られるのは、正直あまり面白くない。
しかし今回、改めて実感した。
俺は浮気なんてしない、それを卯月も分かっている筈だ。そう思っていた。だけどそうは思っていても、不安になることだってある。実際俺も、打ち消そうとしても湧いて来る不穏な想像に振り回されたのだ。
恋人になったから、結婚したから、子供が出来たから―――その関係が盤石である、なんて考えるのは、都合の良い幻想なのかもしれない。いや……単に、そう考えたいだけなのかもな。その方が、楽だからな。
今回の仕事では、思いもよらない人間の弱さや狡さを、目の当たりにした。ちゃんとした仕事があって健康で、飯も食える環境なのに。遠藤や富樫みたいに、それだけではもの足らず、うっかり足を踏み外すなんてケースが―――意外と其処此処に、散らばっているのだろう。
とは言え、寂しいからと言って妻のいる男に寄り掛かる女や、仕事もせずに女の尻ばかり追いかけるいい加減な男には、いまだに全く共感も同情心も持ち得ないがな。
だけど安定した関係に胡坐をかいて、自分の気持ちや状況を大事な相手に説明しないまま、気持ちを拗らせてしまうこともあるだろう。その可能性については、少しだけ想像できるようになった。人間は思った以上に、些細なことで疑心暗鬼になってしまう。それは、自分にも相手にも言えることなんだ。
「ありがとな。今回はかなり、助かった」
「え?」
篠岡がポカンと口を開ける。
何だ、その間抜けな顔は。せっかく俺が、素直に礼を言っていると言うのに。
「お前の助言が無かったら、富樫の証言を引き出せなかったと思う」
「何だよ。本当に珍しく素直だな」
はぐらかすように笑う篠岡。そう、俺は正直に感謝の気持ちを述べるなんてことは、これまでコイツにはして来なかった。それが俺達の、当り前になっていたから。
「悪かったな、担当でもないのに色々骨を折ってくれて」
「亀田……」
こんなことを真っ正直に口にするのは、少し気恥ずかしい。そんな俺を、篠岡が目を丸くして凝視している。
するとコイツも恥ずかしいのか何なのか……フッと視線を逸らされる。そしてソッポを向いたまま、篠岡がモゴモゴと口を動かした。
「あのな、その……」
最初は本当に、照れているのかと思った。
こんな風にハッキリ物を言わない篠岡なんて、これまで目にした事が無かったから。
「すまん!」
すると篠岡が、テーブルに両手を吐いてガバッと頭を下げた。
目の前の光景に、既視感を覚える。これは、まるで土下座だ。
最近随分、土下座に遭遇するな。して貰いたい、なんて一度も言った覚えがないのに。
もしかして俺が知らないだけで―――最近は土下座がブームになりつつあるのか?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
話が長くなったので、一旦切ります<(_ _)>
篠岡は飲みかけのビールを噴き出しそうになって、慌ててジョッキを下ろした。現場の作業に大体の目途が付き、他の仕事も兼ねて本社に例の件について直接報告に来たのだ。予想通り、打合せはかなり長引いた。今夜は一泊して、翌朝の新幹線で仙台に戻る予定だ。
「別に……俺が強制して土下座させたんじゃない。ソファで熟睡できなくて寝惚けている所に、ソイツが勝手に土下座を始めたんだ」
「に、しても相当怖がってるなぁ。あんま女の子、怖がらせるなよ」
クスクス笑いながら、篠岡は再びジョッキに口を付ける。俺は眉を寄せて反論した。
「『女の子』ってなぁ。……その店員、卯月より年上だと思うんだが」
「え? そうなの?」
「いや、ちゃんと確認してはいないから分からない。だが、卯月は年下だと思い込んでいるようで、ソイツに何くれとなく気を配っていて……」
「……」
「何だ?」
「それ、ただ単にヤキモチでしょ? その店員に、卯月ちゃんが構うのが面白くないとか」
ニヤリと、篠岡が面白そうに口元を歪めた。
「……は?」
心外だ。卯月に友人らしき存在が出来た事を喜びこそすれ、嫉妬するなんて―――
そこであの場面が頭に浮かんだ。
俺を糾弾するように突っかかって来た店員が、寝不足の俺の機嫌の悪さに怯む。その時卯月はフラフラになりながらも、俺から店員を庇うように一歩前に出たのだ。
あの時は確かに……その、少し面白く無かったかもしれない。そう、それに比べ俺は手を払われたのだ! 卯月にとっては店員の方が大事なのか? などと無意識に苛立ちを覚えた事は、否定できない。
だから必要以上に、あの小柄な店員に対して、厳しい態度を取ってしまった……と言うことも、無いとは言い切れない。
「まぁ、そう言うことも……あるかもな」
すると篠岡が、目を丸くした。
「おっ! 珍しく素直じゃん」
「……」
「いいねぇ。良い変化だ。卯月ちゃんのお陰だね」
楽しそうに俺を眺める篠岡の視線を避けて、ジョッキを手に取る。
果たして『良い変化』と言えるのだろうか。自分で自分を制御できない感覚は、卯月と出会ってから……いや、正確にはミミと出会ってからか? それから卯月やうータンと出会って、ドンドン大きくなって来ている。
「……怖いよな。これまでは自分のことさえ、何とかすれば良かったのに。努力で何とかなる問題ばかりじゃない。何とかしてあげたくても―――何もできないことが、多くてもどかしくなる」
ポツリと思わず本音を吐露すると、篠岡が明るく笑った。
「まあ、そんなもんだよ。……幼児なんか、更にもどかしいからな。これくらいで音をあげていたら、子供が生まれたら大変だぞ」
「子供……か」
素のままで子供に好かれるような人間では無いのは、百も承知だ。今後幸運にも子供に恵まれるとしたら―――だめだ、仕事ばかりの独身生活が長引き過ぎて、全く想像出来ない。社のイベントでも、ほぼ子供には避けられるからな。俺が担当したら、泣き出す子供もいるくらいだ。
「まあ、でも。お前んところはペットがいるからな。疑似体験はしているだろ」
確かにミミと暮らし始めた時は、どうして良いか分からないことも多かった。言葉の話せない相手の世話をするのは大変だ。うさぎは具合が悪くても、それを訴えることが出来ないのだから。そう言う点だけ見れば、確かに子供相手より難しい部分が多いかもしれない。
とは言えうータンの場合、可愛さが全てを覆い隠すから、苦労を苦労と思ったりすることは実際ほとんどないがな。何か面倒な事があっても、病気以外であれば、俺はご褒美としか思えなくなっている。
「言葉が通じるだけ、子供はまだ、やりようがあるのかもな」
「そうそ、人間同士はコミュニケーションが大事! 子供だけじゃないぞ、男女間だって意外と思っていることって通じていないもんだしな。男と女の間には、太古より広くて深ぁい川があると言われているだろ? 分かって貰っている筈……なんて、タカをくくっていると足元をすくわれるぞ。何事も、お互い話してみないと分からないもんだ」
同い年である篠岡に上から目線で語られるのは、正直あまり面白くない。
しかし今回、改めて実感した。
俺は浮気なんてしない、それを卯月も分かっている筈だ。そう思っていた。だけどそうは思っていても、不安になることだってある。実際俺も、打ち消そうとしても湧いて来る不穏な想像に振り回されたのだ。
恋人になったから、結婚したから、子供が出来たから―――その関係が盤石である、なんて考えるのは、都合の良い幻想なのかもしれない。いや……単に、そう考えたいだけなのかもな。その方が、楽だからな。
今回の仕事では、思いもよらない人間の弱さや狡さを、目の当たりにした。ちゃんとした仕事があって健康で、飯も食える環境なのに。遠藤や富樫みたいに、それだけではもの足らず、うっかり足を踏み外すなんてケースが―――意外と其処此処に、散らばっているのだろう。
とは言え、寂しいからと言って妻のいる男に寄り掛かる女や、仕事もせずに女の尻ばかり追いかけるいい加減な男には、いまだに全く共感も同情心も持ち得ないがな。
だけど安定した関係に胡坐をかいて、自分の気持ちや状況を大事な相手に説明しないまま、気持ちを拗らせてしまうこともあるだろう。その可能性については、少しだけ想像できるようになった。人間は思った以上に、些細なことで疑心暗鬼になってしまう。それは、自分にも相手にも言えることなんだ。
「ありがとな。今回はかなり、助かった」
「え?」
篠岡がポカンと口を開ける。
何だ、その間抜けな顔は。せっかく俺が、素直に礼を言っていると言うのに。
「お前の助言が無かったら、富樫の証言を引き出せなかったと思う」
「何だよ。本当に珍しく素直だな」
はぐらかすように笑う篠岡。そう、俺は正直に感謝の気持ちを述べるなんてことは、これまでコイツにはして来なかった。それが俺達の、当り前になっていたから。
「悪かったな、担当でもないのに色々骨を折ってくれて」
「亀田……」
こんなことを真っ正直に口にするのは、少し気恥ずかしい。そんな俺を、篠岡が目を丸くして凝視している。
するとコイツも恥ずかしいのか何なのか……フッと視線を逸らされる。そしてソッポを向いたまま、篠岡がモゴモゴと口を動かした。
「あのな、その……」
最初は本当に、照れているのかと思った。
こんな風にハッキリ物を言わない篠岡なんて、これまで目にした事が無かったから。
「すまん!」
すると篠岡が、テーブルに両手を吐いてガバッと頭を下げた。
目の前の光景に、既視感を覚える。これは、まるで土下座だ。
最近随分、土下座に遭遇するな。して貰いたい、なんて一度も言った覚えがないのに。
もしかして俺が知らないだけで―――最近は土下座がブームになりつつあるのか?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
話が長くなったので、一旦切ります<(_ _)>
0
お気に入りに追加
1,548
あなたにおすすめの小説
旦那様、そんなに彼女が大切なら私は邸を出ていきます
おてんば松尾
恋愛
彼女は二十歳という若さで、領主の妻として領地と領民を守ってきた。二年後戦地から夫が戻ると、そこには見知らぬ女性の姿があった。連れ帰った親友の恋人とその子供の面倒を見続ける旦那様に、妻のソフィアはとうとう離婚届を突き付ける。
if 主人公の性格が変わります(元サヤ編になります)
※こちらの作品カクヨムにも掲載します
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
懐妊を告げずに家を出ます。最愛のあなた、どうかお幸せに。
梅雨の人
恋愛
最愛の夫、ブラッド。
あなたと共に、人生が終わるその時まで互いに慈しみ、愛情に溢れる時を過ごしていけると信じていた。
その時までは。
どうか、幸せになってね。
愛しい人。
さようなら。
心の声が聞こえる私は、婚約者から嫌われていることを知っている。
木山楽斗
恋愛
人の心の声が聞こえるカルミアは、婚約者が自分のことを嫌っていることを知っていた。
そんな婚約者といつまでも一緒にいるつもりはない。そう思っていたカルミアは、彼といつか婚約破棄すると決めていた。
ある時、カルミアは婚約者が浮気していることを心の声によって知った。
そこで、カルミアは、友人のロウィードに協力してもらい、浮気の証拠を集めて、婚約者に突きつけたのである。
こうして、カルミアは婚約破棄して、自分を嫌っている婚約者から解放されるのだった。
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
私は心を捨てました 〜「お前なんかどうでもいい」と言ったあなた、どうして今更なのですか?〜
月橋りら
恋愛
私に婚約の打診をしてきたのは、ルイス・フォン・ラグリー侯爵子息。
だが、彼には幼い頃から大切に想う少女がいたーー。
「お前なんかどうでもいい」 そうあなたが言ったから。
私は心を捨てたのに。
あなたはいきなり許しを乞うてきた。
そして優しくしてくるようになった。
ーー私が想いを捨てた後で。
どうして今更なのですかーー。
*この小説はカクヨム様、エブリスタ様でも連載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる