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後日談 黛先生の婚約者
(22)プレ夫婦会議 おまけ(★)
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(21)話の補足です。短いです。
※なろう版には掲載しておりません。投稿が(23)話と前後してしまいスイマセン。
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触診のように弾力を確かめていた手が、だんだんと怪しい動きをし始めた。
正面にいる恋人の様子が変わったのを感じて、七海はヒヤリとした。
ちゅっと額に吸い付かれ、頬、唇と続けて啄まれると、七海の胸もザワザワと落ち着かなくなって来た。
「えっと、黛君?ご飯食べたいな~。ビュッフェ行かない?」
「……まだ六時から大丈夫。朝食のレストラン、十時まで空いてる」
スケジュール管理が妙に抜かりないのは、目的を果たせなかった昨日の内にしっかり予定を確認した成果だった。
器用な黛の手が、いつの間にかパジャマのボタンを全て外し終わっていて、直接大きな掌が吸い付くような肌を楽しみ出している。
首筋をペロリと舐められて、七海は蒼くなった。
「ま、黛君!シャワー!シャワー浴びるから!!」
「あ、そうだったな。まず、シャワー浴びるか」
意外にもスッと黛は体を引いてくれた。
ホッと七海が安堵の息を吐くと、グンッと腕を引かれて体を起こされる。
ベッドからも出るよう促されて立ち上がると、ご機嫌な様子の黛が七海の背中を押した。
「ハイハイ、歩いて歩いて。さっさとシャワー浴びような」
「……え?……」
戸惑う七海が正気になる前に、黛は彼女を浴室へ連行した。
次に七海がハッと意識を取り戻したのは、黛が避妊せずに最後までしようとする直前だった。
「ちょっ、待った……!そのままは駄目だって!」
「えー。オギノ式、試してみようぜ」
「100%じゃないんでしょ?せめて籍入れてからにして!順序が逆になるのは無し!」
「俺と一緒でいいじゃん。御揃いだぞ?」
「そこ親子で『御揃い』にする必要無いから……!」
彼が今では良識ある大人になった……と言う事自体は認めているが、黛の考え方は元々合理的(?)過ぎて予測が難しい。愛情は感じるのだが―――七海の常識と黛の常識はかなり掛け離れていると改めて思った。
超絶マイペースな黛家に馴染むのも時間が掛かるかもしれない。
元来我儘で自由過ぎる性質の黛と一緒に子供の面倒を見る事はできるのか?結婚した後仕事は続けるのか?辞めた方が良いのか?地方に黛が研修に行く時は付いて行くのか?単身赴任して貰った方が良いのか?まだまだ相談して決める事はたくさんある。
だから七海は、黛のように呑気な考え方をする気にはなれなかった。
「まだまだ色々話し合わなきゃならないなぁ……」と、七海は気が遠くなるような気持ちになったのだった。
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お読みいただき、有難うございました。
※なろう版には掲載しておりません。投稿が(23)話と前後してしまいスイマセン。
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触診のように弾力を確かめていた手が、だんだんと怪しい動きをし始めた。
正面にいる恋人の様子が変わったのを感じて、七海はヒヤリとした。
ちゅっと額に吸い付かれ、頬、唇と続けて啄まれると、七海の胸もザワザワと落ち着かなくなって来た。
「えっと、黛君?ご飯食べたいな~。ビュッフェ行かない?」
「……まだ六時から大丈夫。朝食のレストラン、十時まで空いてる」
スケジュール管理が妙に抜かりないのは、目的を果たせなかった昨日の内にしっかり予定を確認した成果だった。
器用な黛の手が、いつの間にかパジャマのボタンを全て外し終わっていて、直接大きな掌が吸い付くような肌を楽しみ出している。
首筋をペロリと舐められて、七海は蒼くなった。
「ま、黛君!シャワー!シャワー浴びるから!!」
「あ、そうだったな。まず、シャワー浴びるか」
意外にもスッと黛は体を引いてくれた。
ホッと七海が安堵の息を吐くと、グンッと腕を引かれて体を起こされる。
ベッドからも出るよう促されて立ち上がると、ご機嫌な様子の黛が七海の背中を押した。
「ハイハイ、歩いて歩いて。さっさとシャワー浴びような」
「……え?……」
戸惑う七海が正気になる前に、黛は彼女を浴室へ連行した。
次に七海がハッと意識を取り戻したのは、黛が避妊せずに最後までしようとする直前だった。
「ちょっ、待った……!そのままは駄目だって!」
「えー。オギノ式、試してみようぜ」
「100%じゃないんでしょ?せめて籍入れてからにして!順序が逆になるのは無し!」
「俺と一緒でいいじゃん。御揃いだぞ?」
「そこ親子で『御揃い』にする必要無いから……!」
彼が今では良識ある大人になった……と言う事自体は認めているが、黛の考え方は元々合理的(?)過ぎて予測が難しい。愛情は感じるのだが―――七海の常識と黛の常識はかなり掛け離れていると改めて思った。
超絶マイペースな黛家に馴染むのも時間が掛かるかもしれない。
元来我儘で自由過ぎる性質の黛と一緒に子供の面倒を見る事はできるのか?結婚した後仕事は続けるのか?辞めた方が良いのか?地方に黛が研修に行く時は付いて行くのか?単身赴任して貰った方が良いのか?まだまだ相談して決める事はたくさんある。
だから七海は、黛のように呑気な考え方をする気にはなれなかった。
「まだまだ色々話し合わなきゃならないなぁ……」と、七海は気が遠くなるような気持ちになったのだった。
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お読みいただき、有難うございました。
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