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「おはようございます。ルーツ様」

 朝はルーツ様にキスをしてから始まります。そうしないとご褒美をもらえないので……。ついに人間となったリリアはもう海を泳ぐことさえできなくなりました。無事にリベラ姉様とお会いする事もでき、晴れて人間として、そしてベルナードさんとルーツ様が率いる盗賊団に入団させて頂く事となりました。

 リリアとルーツ様の関係は皆には内緒になりました。人間になる為の儀式を終えてそれからは特に何も無しという関係を暗黙で貫く事になります。(ベルナードさんとリベラ姉様にはバレているかもしれませんが……)
 
 皆と合同作業をしていても、隙あらばキスをしたり時間に余裕があればエッチしたりを繰り返しています。正直、快感を覚えてしまったリリアはもうルーツ様無しでは生きていけないと思います。


「おはよ……あれ……なんか変わった?」

 寝ぼけたルーツ様はキスを終えた後、目を擦りながらまじまじとリリアの体を眺めます。実は……何度か行為をしている内に、徐々に肌の色も人間のように健康的な色に変わりつつあり、おっぱいも微かに膨らんできたような気がするのです。
 目視で分かる程の高度成長期!! 人間の精は人魚に大きな影響を与え、驚く事ばかり起きます。

「そ、そうなのです! どんどん人間ぽくなってきたと思います!!」
「そんな気がするよ。可愛くなってきた」
「そ……そうですか!? え、えへへへ……ふふっ!! ――あれ?」

 そう言いつつもルーツ様の目はどちらかというと、遠くにいるリベラ姉様とベルナードさんが二人で何か話しているところに向いています。
 リベラ姉様もすっかり人間になって、おっぱいが更に大きく成長しておりました。
 ま、ま、まさか……ルーツ様はリベラ姉様のおっぱいを見ておられ……!?

「る、ルーツ様!」

 何故か胸がチクチク痛み始めました。これが俗に言う嫉妬というものでしょうか……。
 
「ああ、ごめん。今抜くから」
「えうっ……!! んっ……」

 そういう事じゃなくて! 
 寝ている時も繋がっていたルーツ様とリリア。今はそれが目的じゃないのに! 今の気持ち的にはこのままずっと繋がっていたいと思うリリアでした……。

「ルーツ様ぁ……違うの、違うのぉ……」

 直球に、リリア以外の女の子に目を向けないでとは言えませんでした。これは自分自身の問題でした。リリアはまだルーツ様にメロメロな事が未だ納得いかなかったのです……。
 一瞬、リベラ姉様がライバルのように思えてきた事がありました。でもでも、本当にそれでいいのかと思い悩む日々が続きます……。


「何? どうしたの?」
「な、なんでもございません……あっ……」
「もうすんなり入るようになっちゃったよね。まだ痛いとこある?」
「んっ……まだ、初めからバックで挿れられるのは痛いかも……なのです」

 よしよし、とギュッと抱きしめられ、リリアを仰向けにして再び肉棒が入っていきます。寝ている時に入ってたせいもあってなのか、すんなりと入ってしまいました。

「ぁんっ……朝から……はうっ……!」
「あんまり声出すとバレるからね? バレてもいいなら構わないけど」
「っあ!! ひああっ……! ずる、ずりゅい……んっ……!!」

 気を遣ってるのか遣ってないんだが分かりません! 急に中を思い切りこじ開けた上に突いてきたんだから!

「リベラさんにバレても知らないよ?」
「ぁあっ……!! 好き、好きぃ……ルーツ様ぁっ……んっ!!」

 沼に落ちてしまったリリアは、ルーツ様に想いを寄せつつ、彼の性処理機として日々快感に溺れていきました。
 リベラ姉様はもう、昔のように幼馴染として声をかけられる事はあっても、いつも視線はベルナードさんに向いておりました。イチャイチャとするお二人の姿に嫉妬してしまう事も多々ありましたが、どこかでルーツ様が盗られなくて済むと安堵を得るようになってしまい、末期症状になってゆくのでした。

 それからどんどん考えが歪んでいき、ある事に気づきます。

 ルーツ様は兄であるベルナードさんにライバル心を持っている事に気が付きました。
 ベルナードさんが手に入れる物は全て奪いたくなるような考えをお持ちのようで、ベルナードさんを追いかける女性に目がないそうです。多分、最近視線を向けているリベラ姉様もいつしかルーツ様の手に……。

 っうん……? 待てまて、リリア……。もしかして、リリアがベルナードさんとイチャイチャしたら、ルーツ様はリリアを見てくれる?
 
 でも、ルーツ様を傷つけたくない……。ましてや、ベルナードさんに近付いたらリベラ姉様まで傷つける事になります。

 でも、でも、ルーツ様の気持ちは常にリリアに向けさせたい……。


「はぁ……はぁっ……リリアちゃん今日も可愛い……あっ……好き、好きだよ……」
「り、リリアもっ……好き……ルーツひゃまっ……もっと……中にいっぱい出してくだひゃい……!」

 ルーツ様の吐息と愛の言葉を信じ、幸福を感じながら思いに耽り、今日も今日とてルーツ様の性処理として勤しんで今に至ります。
 こんな出会いで本当に良かったのかなぁ……。そう思うと大変後悔する事もありました。ですが、今はルーツ様と沢山エッチができて幸せなのです。

「ルーツ様、大好き……」

 イク時は必ずキスする事。リリアはこのキスがとっても大好きです。

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