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おまけ(その後)
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アランは美的感覚が少しおかしい。
それが完璧に見える彼の唯一の「欠点」だと思っていたのだが、どうやら違うらしいということが最近わかってきた。
「ですから……私、そんなに男性に人気のある見た目ではないんです。特別美しいわけではありません。不細工というわけでもないと思っていますが、平凡です。ものすごく、平凡なんです」
婚約を継続することが決まって以来、アランとは週に一度ほどお茶をしている。アランが学園に入ってから消えてしまった習慣を復活させたような形だ。
雰囲気は悪くないと思う。お互いに相手ともう少し話をすべきだったと実感して、踏み込んだ話もするようになった。アランは話が上手いので楽しいし、美しい婚約者を存分に眺められるので目の保養になる。メアリはこのお茶の時間を気に入っていた。
けれどこの話題になった時だけは、メアリの心は穏やかではいられない。
「メアリ、君は自分の魅力を全くわかっていないんだね……でもそういうところも可愛いよ」
「アラン様……」
顔が熱い。
メアリは真っ赤になって顔を伏せた。近頃のアランは頻繁に恥ずかしげもなく甘い言葉を吐く。いくらメアリが自分はモテないのだと真実を伝えようとしても、この調子なのでメアリの方がどうしようもなく照れてしまい、いつも有耶無耶になってしまう。最近の悩みの種だった。
──周りの人に言われても、信じないらしいし。
この前、アランの友人であるポール(アランがメアリの愚痴を言っていた相手だ)と話す機会があった。その時彼に聞いた話によれば、アランの友人や周囲の女の子が、メアリの容姿を地味だと評したことは幾度もあった。けれど、アランはそのどれをも「目が極端に悪いか、美的感覚が変わっているんじゃないか?」の一言で一蹴していたらしい。なんというか……うん。
流石にメアリも察した。
アランは美的感覚がおかしいだけでなく、やや思い込みが激しいのだと。
「メアリ、これは前にも言ったけどね。もしも仮にメアリの容姿が他の人から見ればそれほど美しいものではなかったとしても、僕にとっては誰よりも可愛くて素敵な女性なんだ。だから平凡だとか美しくないとか、そんなふうに言わないで?」
そう言って、アランはメアリの髪を優しく撫でた。
こういう風に言ってくれるから、訂正する気力も失せてしまう。自分のことを不美人だと強弁するのも地味に精神的負荷がかかるし。その度アランに容姿をほめられるのも恥ずかしい。
「ありがとうございます。……私も、もし他の人が私の容姿を褒めてくれたとしても、アラン様に可愛いって言われるのが一番嬉しいです」
顔を伏せたまま小声でそう伝えると、ガタンと音を立てて立ち上がったアランに抱きしめられた。
「嬉しい、メアリ」
つまりはこんな風に、この話題はいつも流れてしまうのだった。
でもまあいいかな、とメアリは思う。だって今、とても幸せなのだから。
それが完璧に見える彼の唯一の「欠点」だと思っていたのだが、どうやら違うらしいということが最近わかってきた。
「ですから……私、そんなに男性に人気のある見た目ではないんです。特別美しいわけではありません。不細工というわけでもないと思っていますが、平凡です。ものすごく、平凡なんです」
婚約を継続することが決まって以来、アランとは週に一度ほどお茶をしている。アランが学園に入ってから消えてしまった習慣を復活させたような形だ。
雰囲気は悪くないと思う。お互いに相手ともう少し話をすべきだったと実感して、踏み込んだ話もするようになった。アランは話が上手いので楽しいし、美しい婚約者を存分に眺められるので目の保養になる。メアリはこのお茶の時間を気に入っていた。
けれどこの話題になった時だけは、メアリの心は穏やかではいられない。
「メアリ、君は自分の魅力を全くわかっていないんだね……でもそういうところも可愛いよ」
「アラン様……」
顔が熱い。
メアリは真っ赤になって顔を伏せた。近頃のアランは頻繁に恥ずかしげもなく甘い言葉を吐く。いくらメアリが自分はモテないのだと真実を伝えようとしても、この調子なのでメアリの方がどうしようもなく照れてしまい、いつも有耶無耶になってしまう。最近の悩みの種だった。
──周りの人に言われても、信じないらしいし。
この前、アランの友人であるポール(アランがメアリの愚痴を言っていた相手だ)と話す機会があった。その時彼に聞いた話によれば、アランの友人や周囲の女の子が、メアリの容姿を地味だと評したことは幾度もあった。けれど、アランはそのどれをも「目が極端に悪いか、美的感覚が変わっているんじゃないか?」の一言で一蹴していたらしい。なんというか……うん。
流石にメアリも察した。
アランは美的感覚がおかしいだけでなく、やや思い込みが激しいのだと。
「メアリ、これは前にも言ったけどね。もしも仮にメアリの容姿が他の人から見ればそれほど美しいものではなかったとしても、僕にとっては誰よりも可愛くて素敵な女性なんだ。だから平凡だとか美しくないとか、そんなふうに言わないで?」
そう言って、アランはメアリの髪を優しく撫でた。
こういう風に言ってくれるから、訂正する気力も失せてしまう。自分のことを不美人だと強弁するのも地味に精神的負荷がかかるし。その度アランに容姿をほめられるのも恥ずかしい。
「ありがとうございます。……私も、もし他の人が私の容姿を褒めてくれたとしても、アラン様に可愛いって言われるのが一番嬉しいです」
顔を伏せたまま小声でそう伝えると、ガタンと音を立てて立ち上がったアランに抱きしめられた。
「嬉しい、メアリ」
つまりはこんな風に、この話題はいつも流れてしまうのだった。
でもまあいいかな、とメアリは思う。だって今、とても幸せなのだから。
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/ ̄\__
`_/ / / / \
/ _( /( | 人ヽ
LU | ∧ハ(|)ノ/|(|
Lノ ヽレ \ヘレ/ |ソ|
こ ∧ヘ_木_ノ<ハ
こ||^~个~⌒/ \
迄|ヽ | /|
バ来|\\⊥_/ノ
カた| ヽ ノ__
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プ! V / / /ヽ|
ル ( ( ( ( ノ|
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…好きなだけイチャイチャしておいてくださいさいしい
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