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招待状
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「帰る。」
「待ってください!」
カンナさんが玄関に行こうとするが、こんな天気で返すわけにはいかない。
そもそも、カンナさんはいつも隣町からバスで来るはずだ。
立花さんたちが言うように、今日のバスはもう終わってしまっている。
雷も鳴り始めたようで、時折稲光が見える。
「カンナさんも、今日は泊って行ってください。」
「…」
「この雨でどうやって帰るっていうんだ。」
泰成さんもカンナさんを引き留める。
「陽子と恭介さんも泊りますよね?」
「うん、実はそのつもりで来てた。いつもそうさせてもらってたし。」
「差し入れも多めに持ってきたから、カンナも一緒に食べようよ!」
陽子と恭介さんがそういった直後、家の近くに雷が落ちたらしく、ものすごい音がした。
「…お言葉に甘えるわ。」
カンナさんも観念したようだ。
「それじゃ、もうちょっと食べるものを用意してくるので、皆さんくつろいでいてください。」
私はさっそく立ち上がる。
もちろん、怜も私に倣って動き出す。
「俺らも手伝うよ!」
と、恭介さんと陽子も立ち上がった。
泰成さんを見ると、うなずき返してくれたので、リビングはお任せして大丈夫そうだ。
先ほどの雷の影響か、電気がちかちかと点滅していた。
「待ってください!」
カンナさんが玄関に行こうとするが、こんな天気で返すわけにはいかない。
そもそも、カンナさんはいつも隣町からバスで来るはずだ。
立花さんたちが言うように、今日のバスはもう終わってしまっている。
雷も鳴り始めたようで、時折稲光が見える。
「カンナさんも、今日は泊って行ってください。」
「…」
「この雨でどうやって帰るっていうんだ。」
泰成さんもカンナさんを引き留める。
「陽子と恭介さんも泊りますよね?」
「うん、実はそのつもりで来てた。いつもそうさせてもらってたし。」
「差し入れも多めに持ってきたから、カンナも一緒に食べようよ!」
陽子と恭介さんがそういった直後、家の近くに雷が落ちたらしく、ものすごい音がした。
「…お言葉に甘えるわ。」
カンナさんも観念したようだ。
「それじゃ、もうちょっと食べるものを用意してくるので、皆さんくつろいでいてください。」
私はさっそく立ち上がる。
もちろん、怜も私に倣って動き出す。
「俺らも手伝うよ!」
と、恭介さんと陽子も立ち上がった。
泰成さんを見ると、うなずき返してくれたので、リビングはお任せして大丈夫そうだ。
先ほどの雷の影響か、電気がちかちかと点滅していた。
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