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アリスティア、魔法について考える

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それからというもの、今まで勉強や開発の隙間で行われていたジュピのシゴキが何事にも優先されるようになった。

マリクお兄様との楽しいお勉強タイムもゴリゴリ削られて、いつの間にかご入学…
たまにマリアお姉様とお茶をしているようだ。
学院についても色々教えてもらえて快適に過ごしているらしい。
こっちは寝る前に「明日こそゆっくり○○をしよう」と思っても、疲れ果ててできないかジュピに却下されることが多いというのに…うらやましい。

ちなみに、確実に許可されるのは、ロミア様ほか(実は精霊たちも食べるようになった)のためのスイーツづくりだけ。
…スイーツがあるから我慢できている、というのはあるかもしれない。
最近徐々に嗜好品に使っていい小麦とかその他も増えてきたのでいろいろ作ってます。
春の果物のタルトとか、チーズケーキとか、ボルボローネとか…
あー、そろそろチョコレート手に入らないかなぁ。
カカオって南の国とか?
ドーラ様知らないかな?
ジルドアあたりとか査察出られたら探してみよう。

というわけで、今日も今日とてジュピと一緒にせっせと植物育成中だった。

「ねえジュピ。そろそろ他のみんなの魔法って使わせてもらえないの?」

最近は植物を育てるのが苦にならなくなったので、どんな植物なのか読み取ったり交配して品種改良をしたり、あとは一部分だけ成長させたり、ということを続けている。
おかげで、1年中大きな甘い実をつけるりんごの木が誕生した。
明日あたり、これでタルトタタンを焼こうと思っている。
他にも果物の木は一杯なので、おやつには困らない。

ただ、そろそろ他の魔法も使ってみたい。
このままだと植物チートだけになってしまう。
というか、今後のことを考えると攻撃とか防御とか、悪魔ときっちり勝負できる魔法が欲しい。

「ん~。できなくはないと思うけど。誰にする~?」
ジュピが言うや否や、私の周りがキラキラと光りだす。

「まずはあたしにしとくといいんじゃないかな!」
南国の海のように青いサラサラのストレートヘアにくりくりした目のキュリーが飛び出してきた。

「俺様が協力してやってもいいんだぜ!」
真っ赤なつんつんヘアーのマーズもふんぞり返っている。

「あら、私が協力して差し上げても良くってよ!」
金髪吊り目、どっかの悪役令嬢転生ものに出てきそうなヴィーナも横に並んだ。

そんな3人につられたように、
「オラだとジュピとも仲いいんだがな~。どうするんだな~?」
と茶髪の土精霊サタものんびり出てきた。

うん、誰にしようか。
みんないっぺんに、はまだ当分無理だし、とりあえずはバレ無さそうな子にしておいたほうが良いよね…?
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