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アリスティア、王都でできるチートを考える
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「ちなみに、マーシュお兄様とマリクお兄様はもうご婚約されているんですか?」
お姉様たちからはこの手の話をよく聞くが、この際だからお兄様たちの話も聞きたいところだ。
「僕はそろそろ公爵家のデルレア家のユーリ嬢かミンファスタ家キリエ嬢、もしくは学院で出会った姫殿下たちから選ぶように言われているよ。ただ、みんな素敵なご令嬢だからね…」
「うふふ、皆さまお兄様の前では素敵なご令嬢ですものね?」
「ええ、本当に。お兄様の前ではね。」
ん?マーシュお兄様の婚約者候補に対するお姉様たちの評価悪くない?
大丈夫なの?
「俺はメルレア嬢みたいなおしとやかな子が良いなぁ。極力学園で他国の侯爵家以上を見つくろってこいって言われているから気合入れないと。」
マリクお兄様が鼻息荒く言う。かわいい。
「メルレア様はかわいらしいわよね。でも私がジルドアに嫁ぐから、これ以上ジルドアのお嬢様をこちらにお招きするよりはドルドメアかロメリアあたりの姫殿下を射止めてくれたほうが良いかしら…」
「きっとロメリアでは素敵な出会いがあるよ。」
「うん、頑張る!」
リーラお姉様すごく政治的…。
とりあえずここまで話してわかったのは、みんな幼い時に婚約者を強制的に決められていて~というわけではなく、比較的自由度が高い、ということだ。
なんか思っていた王族とちょっと違う。
「我が国は、幼いころから婚約者が決められるわけではないんですね?」
「ええ。家同士のやむを得ない事情で決められていることもあるけど、ロメリアより東では少ないわよ。貴族以上はその立場としてしっかりと役目を果たすために家格はきちんと見られるけどね。」
「本人たちの意思や学院での出会いもあるから、だいたい15歳から18歳ぐらいに決める場合が多いかな。だから私はそろそろ決めなければいけないんだけど…リーラには先を越されちゃったね。」
「うふふ。お兄様は王太子なのですから、慎重になって当然ですわ。」
なるほどなるほど。
となると、私もロメリアの貴族学院でイケメン王子を探せば良いのね!
頑張ろう。
「アリスはどんな人と結婚したいんだ?」
マリクお兄様は興味津々だ。
「そうですね…メガネと白衣の似合う指の綺麗な人ですかね?」
「え?」
おっと、口が滑った。
「間違いました、えっと、顔立ちが素敵で、私だけを大切にしてくれて、でも束縛が厳しくなくて優雅な生活をさせてくれる人です!」
「そ、そう。」
「あら、アリスは贅沢なのね?」
リーラお姉様がくすくす笑っている。
「優雅な生活…大事よね。やっぱり各国の資源とかも知っておいたほうが良いから歴史科に行こうかしら…」
マリアお姉様は暮らしぶりについてはあまり考えていなかったらしい。
ただ、大審判で罰せられた我が国より貧しい国というのはきっと少ないんじゃないかと思うので他国の王家や貴族に嫁げば大丈夫じゃないかな?
「やっぱり男は甲斐性も大切だよね。僕も頑張らなければ…!」
マーシュお兄様は決意を新たにしている。
お兄様の場合は顔が良いから大丈夫じゃないかな…多分。
お姉様たちからはこの手の話をよく聞くが、この際だからお兄様たちの話も聞きたいところだ。
「僕はそろそろ公爵家のデルレア家のユーリ嬢かミンファスタ家キリエ嬢、もしくは学院で出会った姫殿下たちから選ぶように言われているよ。ただ、みんな素敵なご令嬢だからね…」
「うふふ、皆さまお兄様の前では素敵なご令嬢ですものね?」
「ええ、本当に。お兄様の前ではね。」
ん?マーシュお兄様の婚約者候補に対するお姉様たちの評価悪くない?
大丈夫なの?
「俺はメルレア嬢みたいなおしとやかな子が良いなぁ。極力学園で他国の侯爵家以上を見つくろってこいって言われているから気合入れないと。」
マリクお兄様が鼻息荒く言う。かわいい。
「メルレア様はかわいらしいわよね。でも私がジルドアに嫁ぐから、これ以上ジルドアのお嬢様をこちらにお招きするよりはドルドメアかロメリアあたりの姫殿下を射止めてくれたほうが良いかしら…」
「きっとロメリアでは素敵な出会いがあるよ。」
「うん、頑張る!」
リーラお姉様すごく政治的…。
とりあえずここまで話してわかったのは、みんな幼い時に婚約者を強制的に決められていて~というわけではなく、比較的自由度が高い、ということだ。
なんか思っていた王族とちょっと違う。
「我が国は、幼いころから婚約者が決められるわけではないんですね?」
「ええ。家同士のやむを得ない事情で決められていることもあるけど、ロメリアより東では少ないわよ。貴族以上はその立場としてしっかりと役目を果たすために家格はきちんと見られるけどね。」
「本人たちの意思や学院での出会いもあるから、だいたい15歳から18歳ぐらいに決める場合が多いかな。だから私はそろそろ決めなければいけないんだけど…リーラには先を越されちゃったね。」
「うふふ。お兄様は王太子なのですから、慎重になって当然ですわ。」
なるほどなるほど。
となると、私もロメリアの貴族学院でイケメン王子を探せば良いのね!
頑張ろう。
「アリスはどんな人と結婚したいんだ?」
マリクお兄様は興味津々だ。
「そうですね…メガネと白衣の似合う指の綺麗な人ですかね?」
「え?」
おっと、口が滑った。
「間違いました、えっと、顔立ちが素敵で、私だけを大切にしてくれて、でも束縛が厳しくなくて優雅な生活をさせてくれる人です!」
「そ、そう。」
「あら、アリスは贅沢なのね?」
リーラお姉様がくすくす笑っている。
「優雅な生活…大事よね。やっぱり各国の資源とかも知っておいたほうが良いから歴史科に行こうかしら…」
マリアお姉様は暮らしぶりについてはあまり考えていなかったらしい。
ただ、大審判で罰せられた我が国より貧しい国というのはきっと少ないんじゃないかと思うので他国の王家や貴族に嫁げば大丈夫じゃないかな?
「やっぱり男は甲斐性も大切だよね。僕も頑張らなければ…!」
マーシュお兄様は決意を新たにしている。
お兄様の場合は顔が良いから大丈夫じゃないかな…多分。
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