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アリスティア、目覚める
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翌朝の朝食には根菜とキャベツのミルク煮、新鮮な牛乳、枝豆が出てきた。
組み合わせが惜しい!
けど草粥生活から考えるとすごく豪華!
「ねえビビ、ここの野菜、ちょっと買っていけないかしら。」
「姫様申し訳ありませんがまさか必要となるとは思わず、宿泊のお礼分ほどしか金銭を持ってきておりません…」
せっかく草粥以外にありつけたのに…昨日までのブルーな気分に逆戻りした。
「ただ、白米は持ってきておりますので、それと若干交換してもらいましょうか?」
「ええ!ぜひ!」
一瞬で浮上した。
「白米なんて、そんな高価なもの…!うちの野菜なんて交換できるほどの価値はありません!」
慌てたようにドガさんが言う。
「少量、私が食べきれる程度でいいんです。野菜と、あとはミルク少量を分けてくださらないかしら?」
魔法で冷やしてもらったとしても牛乳についてはすぐ悪くなってしまうので、ほんの1リットルばかり分けてもらい、野菜についてはたっぷり1週間分は分けてもらった。
ええ村や。ホントに。
というわけで、私はほくほく顔でアルテ村を後にした。
========
丘の屋敷に戻ると、居残り組みんなが出迎えてくれた。
とはいえ、私が気になっているのはズバリ豆腐だ。
あとは牛乳が保管できる環境。
聞いてみると、どうやら魔法を充電して使う簡易冷蔵庫みたいなものがあるようで、牛乳はその中に保管してもらった。
で、さっそく豆腐だ。
これも冷蔵庫に入っていたので取り出してもらうといい感じに…あれ?なんでこんなに黄色いの?そしてちょっとどろどろ?
プルプルを想像してたんだけど…
「姫様、これ、どうなさるんですか?」
料理人が心配そうにのぞき込んでいる。
「ちょっと、お皿に取り分けて。」
「かしこまりました。」
とりあえずは実食だろう。
スプーンで少なめに救って口に入れると、かなり独特な豆の風味と、にがりの苦み、あとは塩分を取り切れなかったのか味付けしなくても食べられる程度の塩味がついている不思議な物体だった。
食べられなくはないが、これは豆腐じゃない。
断じて違う。
どうしてこうなった。
「原料になった豆を見せてもらえるかしら。」
「はい、こちら、ディージーです。」
そこには鮮やかな黄色い色をした大豆に似た豆が現れた!
「…もっとクリームっぽい色をした豆ってないかしら?」
「ええ!姫様、大豆は本当に貧しい人たちがゆでて、ゆで汁の薄~い汁とともに食べるものですよ!こちらのディージーは大豆を改良した高級品でして、この香りが貴族たちに人気の品となっています。」
のぞき込んできたマーサが言う。
そうか、もしかしてお姫様に食べさせるならちょっとでもいいものを…と余計な補正が働いた…?
「マーサ、私が言った通りのものを持ってきてちょうだい。」
それでも私が食べたいのは豆腐なのだ。
「はい、かしこまりました…」
しょぼんとしたマーサはしばらく後、たっぷりの大豆を用意してくれた。
夜ご飯には、拾ったお魚を乾かした煮干しのようなものも近隣からゲット出来たので、しっかりと出汁をとった根菜の汁物、白いご飯、昆布だしを効かせた湯豆腐をいただきましたとさ。
お姫様なのに粗食、と思わなくなってきた…
おいしくいただきました、ごちそうさまでした。
組み合わせが惜しい!
けど草粥生活から考えるとすごく豪華!
「ねえビビ、ここの野菜、ちょっと買っていけないかしら。」
「姫様申し訳ありませんがまさか必要となるとは思わず、宿泊のお礼分ほどしか金銭を持ってきておりません…」
せっかく草粥以外にありつけたのに…昨日までのブルーな気分に逆戻りした。
「ただ、白米は持ってきておりますので、それと若干交換してもらいましょうか?」
「ええ!ぜひ!」
一瞬で浮上した。
「白米なんて、そんな高価なもの…!うちの野菜なんて交換できるほどの価値はありません!」
慌てたようにドガさんが言う。
「少量、私が食べきれる程度でいいんです。野菜と、あとはミルク少量を分けてくださらないかしら?」
魔法で冷やしてもらったとしても牛乳についてはすぐ悪くなってしまうので、ほんの1リットルばかり分けてもらい、野菜についてはたっぷり1週間分は分けてもらった。
ええ村や。ホントに。
というわけで、私はほくほく顔でアルテ村を後にした。
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丘の屋敷に戻ると、居残り組みんなが出迎えてくれた。
とはいえ、私が気になっているのはズバリ豆腐だ。
あとは牛乳が保管できる環境。
聞いてみると、どうやら魔法を充電して使う簡易冷蔵庫みたいなものがあるようで、牛乳はその中に保管してもらった。
で、さっそく豆腐だ。
これも冷蔵庫に入っていたので取り出してもらうといい感じに…あれ?なんでこんなに黄色いの?そしてちょっとどろどろ?
プルプルを想像してたんだけど…
「姫様、これ、どうなさるんですか?」
料理人が心配そうにのぞき込んでいる。
「ちょっと、お皿に取り分けて。」
「かしこまりました。」
とりあえずは実食だろう。
スプーンで少なめに救って口に入れると、かなり独特な豆の風味と、にがりの苦み、あとは塩分を取り切れなかったのか味付けしなくても食べられる程度の塩味がついている不思議な物体だった。
食べられなくはないが、これは豆腐じゃない。
断じて違う。
どうしてこうなった。
「原料になった豆を見せてもらえるかしら。」
「はい、こちら、ディージーです。」
そこには鮮やかな黄色い色をした大豆に似た豆が現れた!
「…もっとクリームっぽい色をした豆ってないかしら?」
「ええ!姫様、大豆は本当に貧しい人たちがゆでて、ゆで汁の薄~い汁とともに食べるものですよ!こちらのディージーは大豆を改良した高級品でして、この香りが貴族たちに人気の品となっています。」
のぞき込んできたマーサが言う。
そうか、もしかしてお姫様に食べさせるならちょっとでもいいものを…と余計な補正が働いた…?
「マーサ、私が言った通りのものを持ってきてちょうだい。」
それでも私が食べたいのは豆腐なのだ。
「はい、かしこまりました…」
しょぼんとしたマーサはしばらく後、たっぷりの大豆を用意してくれた。
夜ご飯には、拾ったお魚を乾かした煮干しのようなものも近隣からゲット出来たので、しっかりと出汁をとった根菜の汁物、白いご飯、昆布だしを効かせた湯豆腐をいただきましたとさ。
お姫様なのに粗食、と思わなくなってきた…
おいしくいただきました、ごちそうさまでした。
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