274 / 320
第274話 宿場町にて
しおりを挟む
一方、帝国軍の分隊と言えば。
金属製の橋を渡った後、〔キョウセン〕へと到着。
ジェーンが『疲れた』とごねるので、キョウセンで1泊。
翌日、再び進軍開始。
2日掛けて、〔アイリス〕の本拠地が在る森を抜けた。
更に南進して、スコンティに在る十字路へと到着。
それは丁度、本隊がサーゴに達する頃だった。
「あーあ、そろそろお風呂に入りたいわぁ。」
愚痴るジェーン。
ずっと馬車で移動しているくせに、歩きの兵士達よりも文句が多い。
女だから仕方無いか。
ティスもモーリアも、そう考えている。
先頭を進んでいたハヤヒは、思考を巡らせる。
文句を言い続けられて、兵の士気が下がるのは困る。
それに無理な行軍を続けて、兵の疲労も溜まっているだろう。
キョウセンで泊まってしまった分を、強引に取り返そうとした結果。
ここら辺りで休んだ方が、寧ろ良いのかも知れない。
ハヤヒは、軍の中心辺りに居るティスへ伝令を出す。
報告を受けて、軍は一旦停止。
ティスとモーリアが協議する。
まずはティスが。
「確かに、何処かで兵に休息を取らせた方が良さそうだな。」
「しかしどうする?軍は2,000近くまで膨れ上がっているぞ?」
モーリアが答える。
キョウセンで泊まった、次の日。
いきなりジェーンが、『この者達も合流させましたので』と。
ティス達の許可も取らず勝手に、この町に居た傭兵達約200を雇い入れてしまったのだ。
『漸く職に有り付けた』と喜ぶ傭兵達。
ここで『実は違うのだ』なんて切り出せば、奴等は不満を爆発させて暴れかねない。
それは少なからず、分隊にも被害を及ぼすだろう。
悩みに悩んだ結果、仕方無く同行を許した。
なので、出立時からブクブクと。
軍の総数が膨れ上がってしまった。
こうなるともう、小回りが利かない。
統制が取れるかどうかも怪しい。
更に、傭兵は勝手気まま。
戦場まで進む時は大人しいが。
一旦戦闘が始まると、こちらの言う事を聞くかどうか分からない。
手柄を多く立て報酬をがっぽり貰おうと、暴走する奴も出かねない。
それ等の動きを量る必要もある。
話し合いの結果、この辺りで休む事にした。
兵達は街道の端に座り、食事を取っている。
傭兵達は案の定、酒を酌み交わし騒ぎ出す。
その横をしかめっ面になりながら通る、旅人達。
迷惑を掛けている事に心苦しく思いながら、この場をハヤヒに任せ。
12貴族の3人は、ここから一番近い町。
南方の宿場町〔マキレス〕へと向かった。
宿屋の風呂で綺麗さっぱりとなり、満足した顔のジェーン。
今は、カウンターの前に在る広間でゆっくりしている。
その間、手持無沙汰に宿屋の周りを巡る2人。
ふと、何やら人集りが。
『ちょっと失礼』と、群衆の中へ分け入る。
そしてそこを抜けると、目の前には馬小屋が。
それは特段、珍しくも無い。
観衆が皆視線を下へ落としているので、同じ方を向くと。
何故か地下倉庫がある。
その壁には、奇妙な模様が。
何かの歯車の様に見える。
モーリアは不思議に思い、眺めている群衆の1人に尋ねる。
「あれは何だろうか?」
「ああ、あれはな……き、騎士様!」
モーリアの格好を見て驚く見物人。
ティスもモーリアも、煌びやかな鎧を纏ったままだった。
恐縮する見物人に、『構わず、話してくれ』と続けるモーリア。
少し躊躇った後、見物人が言う。
「何でも、『この町がダイツェン軍に襲われた時』の事。軍から守って下さった《錬金術師様》が、残して行った物らしいですよ。」
「何と!」
びっくりするモーリア。
隣で話を聞いていたティスも、同じ表情。
錬金術師が生み出したと言う、奇妙な物もそうだが。
ダイツェン軍がここまで侵攻したとな!
そんな話、全く聞いていないぞ!
「詳しく!聞かせてくれないか!」
見物人に詰め寄るモーリア。
『ちょっとちょっと!揉め事は困るよ!』と、宿主が割って入る。
『それならば』と今度は、宿主へ尋ねる。
「お主!事情を知っているなら聞かせて欲しい!」
「おや?あんた方も騎士さんかい?」
「ば、馬鹿!」
鎧に描かれている紋章、それに気付いた見物人の1人が。
ひそひそと宿主へ耳打ちする。
一瞬ギョッとなったが、構わず宿主は話す。
都合が良いと言わんばかりに。
「あんた達、12貴族の人らしいね。だったら、アストレル家を何とかして貰いたいんだけど。」
「どう言う事だ?」
ティスが眉を顰める。
図々しいお願いをする以上、説明するのが筋か。
そう考えた宿主は、前に起こった《ダイツェン軍侵攻》の件を事細かに話す。
全てを聞き終えて、呆れ返る2人。
そんな事をしておきながら、堂々とここを通過しようとしているのか!
あの女は!
『ありがとう、心に留めて置く』と、宿主へ礼を言うティス。
そしてモーリアと共に、素早く群衆から離脱。
何とかしてくれると、宿主も思ってはいない。
ただ。
12貴族の間で情報が行き渡っていないらしい現状を、不服に思い。
一言言いたかった。
あんた等の勢力争いに巻き込まれるのは、真っ平御免だ。
上の方で、勝手にやってくれ。
争いを、下の者まで持って来るな。
そう言う主張。
痛い程その意図を感じながら、宿の中へと入り。
ジェーンに告げるティス。
「おい、もう良いだろう?出発するぞ。」
「えーっ、もうですかぁ?」
軍を進める度に、態度が大きくなって行くジェーン。
本性を現し始めているのだろうか。
ジェーンに対する警戒心を強めながら、その右腕を掴もうとするモーリア。
『嫌っ!』と手を振り払いながら、ジェーンが文句を垂れる。
「そんな強引に扱わなくても、従いますよ。もう、男って誰も彼も……。」
ラフな格好から、近くの部屋へ入って着替えると。
宿屋の前に待たせている馬車へと、すぐさま乗り込む。
ジェーンが乗り込むと同時に、馬車が走り出す。
その中から群衆の方を見つめ、苦々しい表情を浮かべる。
まるで敵でも見付けたかの様に。
ティスとモーリアも馬に跨り、十字路へと戻る。
その目には、覚悟に近い闘志の炎が揺らめいていた。
この休息が吉と出るか、凶と出るか。
今は分からないまま、分隊が西へと十字路を折れる。
そしてスコンティの中心都市、〔ウイム〕へと向かうのだった。
金属製の橋を渡った後、〔キョウセン〕へと到着。
ジェーンが『疲れた』とごねるので、キョウセンで1泊。
翌日、再び進軍開始。
2日掛けて、〔アイリス〕の本拠地が在る森を抜けた。
更に南進して、スコンティに在る十字路へと到着。
それは丁度、本隊がサーゴに達する頃だった。
「あーあ、そろそろお風呂に入りたいわぁ。」
愚痴るジェーン。
ずっと馬車で移動しているくせに、歩きの兵士達よりも文句が多い。
女だから仕方無いか。
ティスもモーリアも、そう考えている。
先頭を進んでいたハヤヒは、思考を巡らせる。
文句を言い続けられて、兵の士気が下がるのは困る。
それに無理な行軍を続けて、兵の疲労も溜まっているだろう。
キョウセンで泊まってしまった分を、強引に取り返そうとした結果。
ここら辺りで休んだ方が、寧ろ良いのかも知れない。
ハヤヒは、軍の中心辺りに居るティスへ伝令を出す。
報告を受けて、軍は一旦停止。
ティスとモーリアが協議する。
まずはティスが。
「確かに、何処かで兵に休息を取らせた方が良さそうだな。」
「しかしどうする?軍は2,000近くまで膨れ上がっているぞ?」
モーリアが答える。
キョウセンで泊まった、次の日。
いきなりジェーンが、『この者達も合流させましたので』と。
ティス達の許可も取らず勝手に、この町に居た傭兵達約200を雇い入れてしまったのだ。
『漸く職に有り付けた』と喜ぶ傭兵達。
ここで『実は違うのだ』なんて切り出せば、奴等は不満を爆発させて暴れかねない。
それは少なからず、分隊にも被害を及ぼすだろう。
悩みに悩んだ結果、仕方無く同行を許した。
なので、出立時からブクブクと。
軍の総数が膨れ上がってしまった。
こうなるともう、小回りが利かない。
統制が取れるかどうかも怪しい。
更に、傭兵は勝手気まま。
戦場まで進む時は大人しいが。
一旦戦闘が始まると、こちらの言う事を聞くかどうか分からない。
手柄を多く立て報酬をがっぽり貰おうと、暴走する奴も出かねない。
それ等の動きを量る必要もある。
話し合いの結果、この辺りで休む事にした。
兵達は街道の端に座り、食事を取っている。
傭兵達は案の定、酒を酌み交わし騒ぎ出す。
その横をしかめっ面になりながら通る、旅人達。
迷惑を掛けている事に心苦しく思いながら、この場をハヤヒに任せ。
12貴族の3人は、ここから一番近い町。
南方の宿場町〔マキレス〕へと向かった。
宿屋の風呂で綺麗さっぱりとなり、満足した顔のジェーン。
今は、カウンターの前に在る広間でゆっくりしている。
その間、手持無沙汰に宿屋の周りを巡る2人。
ふと、何やら人集りが。
『ちょっと失礼』と、群衆の中へ分け入る。
そしてそこを抜けると、目の前には馬小屋が。
それは特段、珍しくも無い。
観衆が皆視線を下へ落としているので、同じ方を向くと。
何故か地下倉庫がある。
その壁には、奇妙な模様が。
何かの歯車の様に見える。
モーリアは不思議に思い、眺めている群衆の1人に尋ねる。
「あれは何だろうか?」
「ああ、あれはな……き、騎士様!」
モーリアの格好を見て驚く見物人。
ティスもモーリアも、煌びやかな鎧を纏ったままだった。
恐縮する見物人に、『構わず、話してくれ』と続けるモーリア。
少し躊躇った後、見物人が言う。
「何でも、『この町がダイツェン軍に襲われた時』の事。軍から守って下さった《錬金術師様》が、残して行った物らしいですよ。」
「何と!」
びっくりするモーリア。
隣で話を聞いていたティスも、同じ表情。
錬金術師が生み出したと言う、奇妙な物もそうだが。
ダイツェン軍がここまで侵攻したとな!
そんな話、全く聞いていないぞ!
「詳しく!聞かせてくれないか!」
見物人に詰め寄るモーリア。
『ちょっとちょっと!揉め事は困るよ!』と、宿主が割って入る。
『それならば』と今度は、宿主へ尋ねる。
「お主!事情を知っているなら聞かせて欲しい!」
「おや?あんた方も騎士さんかい?」
「ば、馬鹿!」
鎧に描かれている紋章、それに気付いた見物人の1人が。
ひそひそと宿主へ耳打ちする。
一瞬ギョッとなったが、構わず宿主は話す。
都合が良いと言わんばかりに。
「あんた達、12貴族の人らしいね。だったら、アストレル家を何とかして貰いたいんだけど。」
「どう言う事だ?」
ティスが眉を顰める。
図々しいお願いをする以上、説明するのが筋か。
そう考えた宿主は、前に起こった《ダイツェン軍侵攻》の件を事細かに話す。
全てを聞き終えて、呆れ返る2人。
そんな事をしておきながら、堂々とここを通過しようとしているのか!
あの女は!
『ありがとう、心に留めて置く』と、宿主へ礼を言うティス。
そしてモーリアと共に、素早く群衆から離脱。
何とかしてくれると、宿主も思ってはいない。
ただ。
12貴族の間で情報が行き渡っていないらしい現状を、不服に思い。
一言言いたかった。
あんた等の勢力争いに巻き込まれるのは、真っ平御免だ。
上の方で、勝手にやってくれ。
争いを、下の者まで持って来るな。
そう言う主張。
痛い程その意図を感じながら、宿の中へと入り。
ジェーンに告げるティス。
「おい、もう良いだろう?出発するぞ。」
「えーっ、もうですかぁ?」
軍を進める度に、態度が大きくなって行くジェーン。
本性を現し始めているのだろうか。
ジェーンに対する警戒心を強めながら、その右腕を掴もうとするモーリア。
『嫌っ!』と手を振り払いながら、ジェーンが文句を垂れる。
「そんな強引に扱わなくても、従いますよ。もう、男って誰も彼も……。」
ラフな格好から、近くの部屋へ入って着替えると。
宿屋の前に待たせている馬車へと、すぐさま乗り込む。
ジェーンが乗り込むと同時に、馬車が走り出す。
その中から群衆の方を見つめ、苦々しい表情を浮かべる。
まるで敵でも見付けたかの様に。
ティスとモーリアも馬に跨り、十字路へと戻る。
その目には、覚悟に近い闘志の炎が揺らめいていた。
この休息が吉と出るか、凶と出るか。
今は分からないまま、分隊が西へと十字路を折れる。
そしてスコンティの中心都市、〔ウイム〕へと向かうのだった。
0
お気に入りに追加
59
あなたにおすすめの小説
異世界で生きていく。
モネ
ファンタジー
目が覚めたら異世界。
素敵な女神様と出会い、魔力があったから選ばれた主人公。
魔法と調合スキルを使って成長していく。
小さな可愛い生き物と旅をしながら新しい世界で生きていく。
旅の中で出会う人々、訪れる土地で色々な経験をしていく。
3/8申し訳ありません。
章の編集をしました。
大賢者の弟子ステファニー
楠ノ木雫
ファンタジー
この世界に存在する〝錬金術〟を使いこなすことの出来る〝錬金術師〟の少女ステファニー。
その技を極めた者に与えられる[大賢者]の名を持つ者の弟子であり、それに最も近しい存在である[賢者]である。……彼女は気が付いていないが。
そんな彼女が、今まであまり接してこなかった[人]と関わり、成長していく、そんな話である。
※他の投稿サイトにも掲載しています。
召喚されたら無能力だと追放されたが、俺の力はヘルプ機能とチュートリアルモードだった。世界の全てを事前に予習してイージーモードで活躍します
あけちともあき
ファンタジー
異世界召喚されたコトマエ・マナビ。
異世界パルメディアは、大魔法文明時代。
だが、その時代は崩壊寸前だった。
なのに人類同志は争いをやめず、異世界召喚した特殊能力を持つ人間同士を戦わせて覇を競っている。
マナビは魔力も闘気もゼロということで無能と断じられ、彼を召喚したハーフエルフ巫女のルミイとともに追放される。
追放先は、魔法文明人の娯楽にして公開処刑装置、滅びの塔。
ここで命運尽きるかと思われたが、マナビの能力、ヘルプ機能とチュートリアルシステムが発動する。
世界のすべてを事前に調べ、起こる出来事を予習する。
無理ゲーだって軽々くぐり抜け、デスゲームもヌルゲーに変わる。
化け物だって天変地異だって、事前の予習でサクサククリア。
そして自分を舐めてきた相手を、さんざん煽り倒す。
当座の目的は、ハーフエルフ巫女のルミイを実家に帰すこと。
ディストピアから、ポストアポカリプスへと崩壊していくこの世界で、マナビとルミイのどこか呑気な旅が続く。
現実だと思っていたら、異世界だった件
ながれ
ファンタジー
スメラギ ヤスト 17歳 ♂
はどこにでもいる普通の高校生だった。
いつものように学校に通い、学食を食べた後に居眠りしていると、
不意に全然知らない場所で目覚めることになった。
そこで知ったのは、自分が今まで生活していた現実が、
実は現実じゃなかったという新事実!
しかし目覚めた現実世界では人間が今にも滅びそうな状況だった。
スキル「魔物作成」を使いこなし、宿敵クレインに立ち向かう。
細々としかし力強く生きている人々と、ちょっと変わった倫理観。
思春期の少年は戸惑いながらも成長していく。
異世界ハズレモノ英雄譚〜無能ステータスと言われた俺が、ざまぁ見せつけながらのし上がっていくってよ!〜
mitsuzoエンターテインメンツ
ファンタジー
【週三日(月・水・金)投稿 基本12:00〜14:00】
異世界にクラスメートと共に召喚された瑛二。
『ハズレモノ』という聞いたこともない称号を得るが、その低スペックなステータスを見て、皆からハズレ称号とバカにされ、それどころか邪魔者扱いされ殺されそうに⋯⋯。
しかし、実は『超チートな称号』であることがわかった瑛二は、そこから自分をバカにした者や殺そうとした者に対して、圧倒的な力を隠しつつ、ざまぁを展開していく。
そして、そのざまぁは図らずも人類の命運を握るまでのものへと発展していくことに⋯⋯。
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
追放された引きこもり聖女は女神様の加護で快適な旅を満喫中
四馬㋟
ファンタジー
幸福をもたらす聖女として民に崇められ、何不自由のない暮らしを送るアネーシャ。19歳になった年、本物の聖女が現れたという理由で神殿を追い出されてしまう。しかし月の女神の姿を見、声を聞くことができるアネーシャは、正真正銘本物の聖女で――孤児院育ちゆえに頼るあてもなく、途方に暮れるアネーシャに、女神は告げる。『大丈夫大丈夫、あたしがついてるから』「……軽っ」かくして、女二人のぶらり旅……もとい巡礼の旅が始まる。
【完結】神スキル拡大解釈で底辺パーティから成り上がります!
まにゅまにゅ
ファンタジー
平均レベルの低い底辺パーティ『龍炎光牙《りゅうえんこうが》』はオーク一匹倒すのにも命懸けで注目もされていないどこにでもでもいる冒険者たちのチームだった。
そんなある日ようやく資金も貯まり、神殿でお金を払って恩恵《ギフト》を授かるとその恩恵《ギフト》スキルは『拡大解釈』というもの。
その効果は魔法やスキルの内容を拡大解釈し、別の効果を引き起こせる、という神スキルだった。その拡大解釈により色んなものを回復《ヒール》で治したり強化《ブースト》で獲得経験値を増やしたりととんでもない効果を発揮する!
底辺パーティ『龍炎光牙』の大躍進が始まる!
第16回ファンタジー大賞奨励賞受賞作です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる