181 / 320
第181話 検問所、その手前と向こう側にて
しおりを挟む
『こんにちは』と笑顔で衛兵に声を掛けながら、会釈して検問所の前を何気無く通り過ぎるクライス。
そして、ラヴィ達が座り込んでいる場所まで到達。
早速ラヴィが文句を付ける。
「遅い!遅いわよ!」
「何をカリカリしてるか知らんが、これでも早い方だぞ?」
クライスは王宮を真面に出て、ぐるっと迂回して来た。
対してラヴィ達は隠し通路を使い、ほぼ直線的に現在地まで進んでいる。
本来ならもっと合流が遅れる筈。
なのに気を遣って、時々小走り気味に道を通過していた。
ゆっくりだったのは、検問所の手前から。
そんな事は分かっている。
でも口に出さないと、ストレスが溜まってしまう。
兄様、お気の毒に。
アンは、謂れの無い責めに晒される兄へ同情の念を向ける。
セレナも分かりながら、『もう良いでしょう』とラヴィを止めに入る。
粗方気が済んだのか、ラヴィは落ち着きを取り戻す。
その様子を見て『大丈夫なのか?』と心配するテノ。
『いつもの事でさあ』と、まだ敬語が抜け切らないロッシェが答える。
かくして無事、クライスが加わった。
テノがクライスに尋ねる。
「あの検問所、どうやってやり過ごすのか?」
「そんなの、普通に通れば良いだけ。」
「いや、向こうも警戒を……。」
あっさりとした返しに戸惑うテノ。
もっとあれこれ悩むと思っていた。
それでも、クライスが言うのなら。
皆立ち上がる。
遅れて、テノも。
「さあ、行こうか。」
クライスが先頭で歩き出す。
『やっとかあ』『ほんとにね』と各自ボヤきながら、本格的な今回の旅の始まりを実感する。
不安が拭えないテノに対し、ラヴィが囁く。
『リラックス、リラックス。顔が強張ってたら、衛兵が気にするでしょ?』
そう言って、テノの左肩を軽くポンと叩く。
気付かぬうちに、肩にも力が入っていたらしい。
一度だらりと脱力すると、深呼吸を一度。
テノの顔から緊張が消える。
それを見て、ただニコッと笑うラヴィだった。
「どうも済みません、お手間を取らせてしまって。」
クライスが衛兵に声を掛ける。
遠くで何やらやり取りをしているのをジッと見ていた衛兵は、クライスに対して警戒心を和らげる。
「ん?何だ?ここから出るのか?」
「はい。ここでの交渉事も纏まりましたんで、次の取引先へ。」
「そうか。後ろは同僚か?」
「行商仲間です。各自取引先を回った後、集合地点でやっと揃いました。」
「それにしては揉めていた様だが?」
「お恥ずかしい限りで。俺がちょいと時間に遅れただけで、あの剣幕でして。」
「それはお前が悪いな。気を付けた方が良いぞ?」
「もっともなご指摘、ありがとうございます。」
衛兵とにこやかに会話を交わすクライス。
時々頭を掻きながら、愚鈍な行商人を演じている。
さぞ傍からは滑稽に見えただろう。
他の衛兵も笑っている。
そして、最後には。
「まあ大変だろうが、頑張ってな。」
「では、失礼します。」
簡単に衛兵は通してくれた。
検問所を潜るクライス。
後に続くラヴィ達。
にへらと作り笑顔で。
外周の外側にも衛兵が立っていたが、会話を聞いていたらしく笑顔で見送ってくれた。
こうして一行は、易々と検問所を突破した。
「検問所の在り方を考え直さねばならんな……。」
歩きながらテノが悩む。
思っていたよりも軽く通過出来てしまった。
これでは防衛ラインが簡単に破られてしまう。
危惧を覚えるテノに、ラヴィが言う。
「クライスが一枚上手なだけよ。衛兵の人を責めちゃ駄目。」
「そうそう。あいつは、こう言う事は上手いんだよなあ。」
感心しながらロッシェもフォローする。
クライスはテノの心配に答える。
「衛兵はちゃんと俺達を見ていたよ。その上で害が無いと判断したんだ。実際そうだったしな。」
「そう言われるとそうかも知れんが……。」
まだ納得が行かないテノ。
『どうでも良いじゃない、今は』と、テノの右肩に乗りっ放しのメイが言う。
『そうそう、まだガティを離れて無いんだから』とアン。
これから何処へ向かう?
その相談がまだなのだ。
話し合うには、ガティから十分に離れなければならない。
誰かに悟られぬ様に。
暫く進んで、丁度良い空き地が見えた。
どうやら旅人の休憩所らしい。
簡単な木製のベンチ、やや小ぶりのテーブル。
弁当の様な食事を広げるには、十分な大きさ。
合流途中にクライスが調達したランチを、皆笑顔で頬張る。
食事を済ませた後、これからの道のりを話し合う。
早速Pをテーブルに広げる。
フサエンから受け取ったコピー。
そこに、テノからの最新情報を書き加える。
すると、妙な事が分かる。
警戒すべきとして記されていた、妖精の暮らしていた跡が何箇所か消される事に。
テノ曰く、『人が入れる様になったから』だそうだ。
それはおかしい。
簡単に正常な状態へ持っていける程、生易しい場所では無いからだ。
何者かが介入したと考えるのが妥当。
それがケミーヤ教に因る者で、奴等の隠れ蓑に利用されているとしたら……。
消されるべき箇所は、改めて赤丸が付けられる。
現在、これ等の何処かに拠点が在るかも知れない。
或いは、これ等の中を転々としているかも知れない。
ケミーヤ教の壊滅を図るには、どの道訪れる必要がある。
強調する様に目立つ赤丸は、存在の危険度を如実に表していた。
後は、支配地域の関係。
若干変更が有る。
ガティから北に進むと、【ホイヤー】と言う町と【ツベン】と言う村を経て、クメト家が支配する地域【プレズン】に出る。
しかし以前より、支配地域が西に拡大している。
そこは元々、ゲズ家の支配する地域【ツァッハ】が在ったのだが。
デュレイの推測の通り衰退し滅んだ為に、プレズンへ組み込まれつつある様だ。
この辺りも、警戒する必要があるだろう。
これらの変更点を踏まえて、エッジスのあるウォベリに行くには。
まずプレズンに入り、一旦西へ向かってツァッハに入った後。
そこから北へ向かう必要がある。
ツァッハとウォベリの間には【幻の湖】が在るとされ、ここには何も記載されていない。
湖であるにも係わらずその存在ははっきりせず、確認された場所もバラバラ。
存在範囲とされる場所は空白域とされ、立ち入る者は少ない。
物珍さで冒険者が、湖の所在を証明しようと偶に入り込むらしいが。
キツネに抓まれた様な顔をして戻って来るだけ。
普通は湖を回避して、ウォベリへと向かうが。
クライスは、そここそが《魔法使いの居場所》だと断言する。
居場所を掴まれない様、湖ごと移動しているのだとか。
クライスは魔法使いから、そう聞いた。
その空間へ入る手順も教わった。
何時どうやって聞いたのかは言及しなかったが、一行は気にしなかった。
どうせ王宮で魔法使いがごにょごにょ言った、その時の内容に含まれているのだろう。
そう思ったのだ。
実際は《それよりもっと前》なのだが。
士気を乱す訳には行かなかったので、クライスは敢えて伏せた。
アンも何と無く事情を感じ取ったが、兄が自分から話してくれるのを待つ事にした。
ともかく、これからの進路は。
ホイヤーからツベンを経て、プレズンに入る。
そこからツァッハを抜け、幻の湖へ。
そこで魔法使いと会った後、ウォベリへ。
しかもエッジスの状況が芳しくないので、出来るだけ急いで駆け付ける必要がある。
道中で起こる事に対し、素早く対処してやり過ごさなければならない。
クメト家が日和見派である以上、立場が曖昧だと想定しておく必要もある。
ツァッハへ支配地域を拡大している様子を見ると、反対派に鞍替えしている可能性もある。
正に前途多難。
一筋縄では行かないだろう。
「うーん……。」
そこまで相談し終え、ラヴィが考える。
思っていたよりも大変な旅になりそう。
時間の猶予が分からない以上、下手な寄り道は出来ないかも。
そこへクライスが声を掛ける。
「魔法使いが『寄って行け』と言ったからには、その分の余裕は有ると思って良い。」
「そうよね。でないと、クライスに避けられるものね。」
ラヴィは暗に『時間が無いから』と言う理由で、との前提だったのだが。
クライスが避ける理由は他にある。
それは、皆が考える以上の大きな事。
しかし前に踏み出さなければ。
何も解決しない。
今こそ勇気を持って、真正面から受け止めよう。
クライスも覚悟をした様だ。
決着を付ける覚悟を。
静かに燃え出す、決意の青い炎。
それに身を焼く尽くされない様、冷静を装うクライスだった。
そして、ラヴィ達が座り込んでいる場所まで到達。
早速ラヴィが文句を付ける。
「遅い!遅いわよ!」
「何をカリカリしてるか知らんが、これでも早い方だぞ?」
クライスは王宮を真面に出て、ぐるっと迂回して来た。
対してラヴィ達は隠し通路を使い、ほぼ直線的に現在地まで進んでいる。
本来ならもっと合流が遅れる筈。
なのに気を遣って、時々小走り気味に道を通過していた。
ゆっくりだったのは、検問所の手前から。
そんな事は分かっている。
でも口に出さないと、ストレスが溜まってしまう。
兄様、お気の毒に。
アンは、謂れの無い責めに晒される兄へ同情の念を向ける。
セレナも分かりながら、『もう良いでしょう』とラヴィを止めに入る。
粗方気が済んだのか、ラヴィは落ち着きを取り戻す。
その様子を見て『大丈夫なのか?』と心配するテノ。
『いつもの事でさあ』と、まだ敬語が抜け切らないロッシェが答える。
かくして無事、クライスが加わった。
テノがクライスに尋ねる。
「あの検問所、どうやってやり過ごすのか?」
「そんなの、普通に通れば良いだけ。」
「いや、向こうも警戒を……。」
あっさりとした返しに戸惑うテノ。
もっとあれこれ悩むと思っていた。
それでも、クライスが言うのなら。
皆立ち上がる。
遅れて、テノも。
「さあ、行こうか。」
クライスが先頭で歩き出す。
『やっとかあ』『ほんとにね』と各自ボヤきながら、本格的な今回の旅の始まりを実感する。
不安が拭えないテノに対し、ラヴィが囁く。
『リラックス、リラックス。顔が強張ってたら、衛兵が気にするでしょ?』
そう言って、テノの左肩を軽くポンと叩く。
気付かぬうちに、肩にも力が入っていたらしい。
一度だらりと脱力すると、深呼吸を一度。
テノの顔から緊張が消える。
それを見て、ただニコッと笑うラヴィだった。
「どうも済みません、お手間を取らせてしまって。」
クライスが衛兵に声を掛ける。
遠くで何やらやり取りをしているのをジッと見ていた衛兵は、クライスに対して警戒心を和らげる。
「ん?何だ?ここから出るのか?」
「はい。ここでの交渉事も纏まりましたんで、次の取引先へ。」
「そうか。後ろは同僚か?」
「行商仲間です。各自取引先を回った後、集合地点でやっと揃いました。」
「それにしては揉めていた様だが?」
「お恥ずかしい限りで。俺がちょいと時間に遅れただけで、あの剣幕でして。」
「それはお前が悪いな。気を付けた方が良いぞ?」
「もっともなご指摘、ありがとうございます。」
衛兵とにこやかに会話を交わすクライス。
時々頭を掻きながら、愚鈍な行商人を演じている。
さぞ傍からは滑稽に見えただろう。
他の衛兵も笑っている。
そして、最後には。
「まあ大変だろうが、頑張ってな。」
「では、失礼します。」
簡単に衛兵は通してくれた。
検問所を潜るクライス。
後に続くラヴィ達。
にへらと作り笑顔で。
外周の外側にも衛兵が立っていたが、会話を聞いていたらしく笑顔で見送ってくれた。
こうして一行は、易々と検問所を突破した。
「検問所の在り方を考え直さねばならんな……。」
歩きながらテノが悩む。
思っていたよりも軽く通過出来てしまった。
これでは防衛ラインが簡単に破られてしまう。
危惧を覚えるテノに、ラヴィが言う。
「クライスが一枚上手なだけよ。衛兵の人を責めちゃ駄目。」
「そうそう。あいつは、こう言う事は上手いんだよなあ。」
感心しながらロッシェもフォローする。
クライスはテノの心配に答える。
「衛兵はちゃんと俺達を見ていたよ。その上で害が無いと判断したんだ。実際そうだったしな。」
「そう言われるとそうかも知れんが……。」
まだ納得が行かないテノ。
『どうでも良いじゃない、今は』と、テノの右肩に乗りっ放しのメイが言う。
『そうそう、まだガティを離れて無いんだから』とアン。
これから何処へ向かう?
その相談がまだなのだ。
話し合うには、ガティから十分に離れなければならない。
誰かに悟られぬ様に。
暫く進んで、丁度良い空き地が見えた。
どうやら旅人の休憩所らしい。
簡単な木製のベンチ、やや小ぶりのテーブル。
弁当の様な食事を広げるには、十分な大きさ。
合流途中にクライスが調達したランチを、皆笑顔で頬張る。
食事を済ませた後、これからの道のりを話し合う。
早速Pをテーブルに広げる。
フサエンから受け取ったコピー。
そこに、テノからの最新情報を書き加える。
すると、妙な事が分かる。
警戒すべきとして記されていた、妖精の暮らしていた跡が何箇所か消される事に。
テノ曰く、『人が入れる様になったから』だそうだ。
それはおかしい。
簡単に正常な状態へ持っていける程、生易しい場所では無いからだ。
何者かが介入したと考えるのが妥当。
それがケミーヤ教に因る者で、奴等の隠れ蓑に利用されているとしたら……。
消されるべき箇所は、改めて赤丸が付けられる。
現在、これ等の何処かに拠点が在るかも知れない。
或いは、これ等の中を転々としているかも知れない。
ケミーヤ教の壊滅を図るには、どの道訪れる必要がある。
強調する様に目立つ赤丸は、存在の危険度を如実に表していた。
後は、支配地域の関係。
若干変更が有る。
ガティから北に進むと、【ホイヤー】と言う町と【ツベン】と言う村を経て、クメト家が支配する地域【プレズン】に出る。
しかし以前より、支配地域が西に拡大している。
そこは元々、ゲズ家の支配する地域【ツァッハ】が在ったのだが。
デュレイの推測の通り衰退し滅んだ為に、プレズンへ組み込まれつつある様だ。
この辺りも、警戒する必要があるだろう。
これらの変更点を踏まえて、エッジスのあるウォベリに行くには。
まずプレズンに入り、一旦西へ向かってツァッハに入った後。
そこから北へ向かう必要がある。
ツァッハとウォベリの間には【幻の湖】が在るとされ、ここには何も記載されていない。
湖であるにも係わらずその存在ははっきりせず、確認された場所もバラバラ。
存在範囲とされる場所は空白域とされ、立ち入る者は少ない。
物珍さで冒険者が、湖の所在を証明しようと偶に入り込むらしいが。
キツネに抓まれた様な顔をして戻って来るだけ。
普通は湖を回避して、ウォベリへと向かうが。
クライスは、そここそが《魔法使いの居場所》だと断言する。
居場所を掴まれない様、湖ごと移動しているのだとか。
クライスは魔法使いから、そう聞いた。
その空間へ入る手順も教わった。
何時どうやって聞いたのかは言及しなかったが、一行は気にしなかった。
どうせ王宮で魔法使いがごにょごにょ言った、その時の内容に含まれているのだろう。
そう思ったのだ。
実際は《それよりもっと前》なのだが。
士気を乱す訳には行かなかったので、クライスは敢えて伏せた。
アンも何と無く事情を感じ取ったが、兄が自分から話してくれるのを待つ事にした。
ともかく、これからの進路は。
ホイヤーからツベンを経て、プレズンに入る。
そこからツァッハを抜け、幻の湖へ。
そこで魔法使いと会った後、ウォベリへ。
しかもエッジスの状況が芳しくないので、出来るだけ急いで駆け付ける必要がある。
道中で起こる事に対し、素早く対処してやり過ごさなければならない。
クメト家が日和見派である以上、立場が曖昧だと想定しておく必要もある。
ツァッハへ支配地域を拡大している様子を見ると、反対派に鞍替えしている可能性もある。
正に前途多難。
一筋縄では行かないだろう。
「うーん……。」
そこまで相談し終え、ラヴィが考える。
思っていたよりも大変な旅になりそう。
時間の猶予が分からない以上、下手な寄り道は出来ないかも。
そこへクライスが声を掛ける。
「魔法使いが『寄って行け』と言ったからには、その分の余裕は有ると思って良い。」
「そうよね。でないと、クライスに避けられるものね。」
ラヴィは暗に『時間が無いから』と言う理由で、との前提だったのだが。
クライスが避ける理由は他にある。
それは、皆が考える以上の大きな事。
しかし前に踏み出さなければ。
何も解決しない。
今こそ勇気を持って、真正面から受け止めよう。
クライスも覚悟をした様だ。
決着を付ける覚悟を。
静かに燃え出す、決意の青い炎。
それに身を焼く尽くされない様、冷静を装うクライスだった。
0
お気に入りに追加
59
あなたにおすすめの小説
異世界で生きていく。
モネ
ファンタジー
目が覚めたら異世界。
素敵な女神様と出会い、魔力があったから選ばれた主人公。
魔法と調合スキルを使って成長していく。
小さな可愛い生き物と旅をしながら新しい世界で生きていく。
旅の中で出会う人々、訪れる土地で色々な経験をしていく。
3/8申し訳ありません。
章の編集をしました。
大賢者の弟子ステファニー
楠ノ木雫
ファンタジー
この世界に存在する〝錬金術〟を使いこなすことの出来る〝錬金術師〟の少女ステファニー。
その技を極めた者に与えられる[大賢者]の名を持つ者の弟子であり、それに最も近しい存在である[賢者]である。……彼女は気が付いていないが。
そんな彼女が、今まであまり接してこなかった[人]と関わり、成長していく、そんな話である。
※他の投稿サイトにも掲載しています。
召喚されたら無能力だと追放されたが、俺の力はヘルプ機能とチュートリアルモードだった。世界の全てを事前に予習してイージーモードで活躍します
あけちともあき
ファンタジー
異世界召喚されたコトマエ・マナビ。
異世界パルメディアは、大魔法文明時代。
だが、その時代は崩壊寸前だった。
なのに人類同志は争いをやめず、異世界召喚した特殊能力を持つ人間同士を戦わせて覇を競っている。
マナビは魔力も闘気もゼロということで無能と断じられ、彼を召喚したハーフエルフ巫女のルミイとともに追放される。
追放先は、魔法文明人の娯楽にして公開処刑装置、滅びの塔。
ここで命運尽きるかと思われたが、マナビの能力、ヘルプ機能とチュートリアルシステムが発動する。
世界のすべてを事前に調べ、起こる出来事を予習する。
無理ゲーだって軽々くぐり抜け、デスゲームもヌルゲーに変わる。
化け物だって天変地異だって、事前の予習でサクサククリア。
そして自分を舐めてきた相手を、さんざん煽り倒す。
当座の目的は、ハーフエルフ巫女のルミイを実家に帰すこと。
ディストピアから、ポストアポカリプスへと崩壊していくこの世界で、マナビとルミイのどこか呑気な旅が続く。
異世界ハズレモノ英雄譚〜無能ステータスと言われた俺が、ざまぁ見せつけながらのし上がっていくってよ!〜
mitsuzoエンターテインメンツ
ファンタジー
【週三日(月・水・金)投稿 基本12:00〜14:00】
異世界にクラスメートと共に召喚された瑛二。
『ハズレモノ』という聞いたこともない称号を得るが、その低スペックなステータスを見て、皆からハズレ称号とバカにされ、それどころか邪魔者扱いされ殺されそうに⋯⋯。
しかし、実は『超チートな称号』であることがわかった瑛二は、そこから自分をバカにした者や殺そうとした者に対して、圧倒的な力を隠しつつ、ざまぁを展開していく。
そして、そのざまぁは図らずも人類の命運を握るまでのものへと発展していくことに⋯⋯。
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
追放された引きこもり聖女は女神様の加護で快適な旅を満喫中
四馬㋟
ファンタジー
幸福をもたらす聖女として民に崇められ、何不自由のない暮らしを送るアネーシャ。19歳になった年、本物の聖女が現れたという理由で神殿を追い出されてしまう。しかし月の女神の姿を見、声を聞くことができるアネーシャは、正真正銘本物の聖女で――孤児院育ちゆえに頼るあてもなく、途方に暮れるアネーシャに、女神は告げる。『大丈夫大丈夫、あたしがついてるから』「……軽っ」かくして、女二人のぶらり旅……もとい巡礼の旅が始まる。
【完結】神スキル拡大解釈で底辺パーティから成り上がります!
まにゅまにゅ
ファンタジー
平均レベルの低い底辺パーティ『龍炎光牙《りゅうえんこうが》』はオーク一匹倒すのにも命懸けで注目もされていないどこにでもでもいる冒険者たちのチームだった。
そんなある日ようやく資金も貯まり、神殿でお金を払って恩恵《ギフト》を授かるとその恩恵《ギフト》スキルは『拡大解釈』というもの。
その効果は魔法やスキルの内容を拡大解釈し、別の効果を引き起こせる、という神スキルだった。その拡大解釈により色んなものを回復《ヒール》で治したり強化《ブースト》で獲得経験値を増やしたりととんでもない効果を発揮する!
底辺パーティ『龍炎光牙』の大躍進が始まる!
第16回ファンタジー大賞奨励賞受賞作です。
元、チート魔王が頼りない件。
雪見だいふく
ファンタジー
『魔界を助けるのは俺だ――』
成績優秀で運動神経抜群、容姿だけ平凡な高校生。桐生 壮一(きりゅう そういち)はある日、帰宅途中にトラックに轢かれそうになっている犬を見つけて……
これはひょんなことから魔王と契約を交わし、世界を救うことになった高校生のお話。
『普通の生活を送る俺と魔王様のドタバタストーリー!?』
魔王様がだんだんと強くなっていく成り上がり気味のストーリーでもあります。
ぜひ読んでください!
笑いあり感動あり。
そんな作品にするのでよろしくお願いします!!
小説家になろう様の方でも掲載しています。
題名変更しました。
旧名『俺と魔王の服従生活』
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる