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第19話 名も無き村で
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少年達に連れられて訪れた村は、何と無く寂しい雰囲気がした。
それもその筈、案の定大人が居ない。
居るのは子供達と、老人が数人。
皆、覇気が無かった。
「あんちゃん、お帰り。」
子供達が駆け寄って来る。
「あれ、お客さん?」
或る子供が、一行を指差して言う。
「物を売り歩いてるんだとよ。ここは素通りするから大丈夫さ。」
「あんちゃんが言うなら安心だね。」
そう言うと、今度はラヴィに纏わり付く。
「ねえねえ、何を売ってるの?」
若い女の行商人が珍しい様だ。
目を輝かせて聞いて来る。
「んーとね、鍋とかだよー。」
そう言って、ラヴィは荷物の中から金属製の鍋を取り出す。
コンコンっと叩くと、良い音がした。
「へー、凄いね。」
子供達は感心した。
『少しでも和んでくれれば』と思っての行動だったので、ラヴィは子供達の笑顔にホッとする。
いつもにしては賑やかなのか、村の長老らしき人などもやって来る。
「おや、珍しい。旅のお方とは。」
「お邪魔しています。俺達は、この先へ物を売りに行く行商人です。」
クライスは丁寧にお辞儀をする。
「ここは地図にも無いちっぽけな村でのう。ささやかな生活を送っておったんじゃが……。」
長老はそう言って、少し下を向く。
「良ければお話し下さいませんか?領主様の所にも寄るつもりですので……。」
セレナがそう話し掛けるが。
長老は首を横に振る。
「領主様の所は止めておきなされ。あのお方の周りは危険じゃ。」
「それはどの様な?」
クライスが食い付く。
恐らくそれが、これ等の原因だろう。
そう判断した。
「お恥ずかしい話じゃが……。」
『どうせ、領地をすぐに出て行くだろう』と思ったのか、長老は話し始めた。
モッタは、その気候からフルーツの生産が盛ん。
中でも、リンゴは病気にも効くと重宝された。
そのリンゴの販売を独占しようと、領主の周りで権力争いが起こる。
〔シウェ〕と言う町を統べる、【フチルベ】と言う豪商。
首都〔モッテジン〕を守る騎士を束ねる、【エプドモ】と言う騎士長。
領主の【ズベート卿】は気弱で、自分で何も決められず周りに頼ってばかり。
そこに両者が付け込んだ。
『自分が代わりに決めて差し上げます』と勝手に副領主を名乗り、リンゴの販売権などを主張し始めた。
元々我が弱いズベート卿は、益々混乱。
少数の部下を連れて、隣町の〔ヨーセ〕に引き籠った。
フチルベとエプドモは、自身の権力を誇示する為領内の成人を駆り出し。
モッテジンを分割統治して、町の改造に勤しんだ。
『すぐに帰してやる』と言う最初の約束は反故にされ、ここで暮らす子供達の両親は今も働かされている。
他の領地へ助けを呼ぼうにも、子供と老人では旅もままならない。
伝達手段が無い。
『せめて大人が帰って来るまで、自分の村は自分で守ろう』と立ち上がったのが、あの少年3人。
幸いにも、ズベート卿に付いている部下は優秀な人達なので。
彼等が再び介入して、争いを終わらせられれば……。
と言う事だった。
「ズベート卿に、万が一の事が有ってはならないと考えたのじゃろう。お付きの人はズベート卿の元を離れず、モッテジンに戻って来ないのじゃ。」
長老は残念そうに言う。
「『自分達の力だけでは覆せない』と考えているのでしょうね。」
ラヴィは心の底から同情する。
政略結婚させられそうになった、非力な自分と重ねていた。
だからこそ救ってあげたい。
そう思いクライスを見る。
クライスは静かに頷く。
セレナもアンも、同じ気持ちだった。
「ところでさあ……。」
或る子供が空中を指差した。
「さっきから飛んでるそれ、なあに?」
「え?」
ラヴィが振り返った先は、エミルだった。
手持無沙汰だったのか、あちこち飛び回っていたのだ。
エミルは、別段顔色を変えなかった。
それが当然で有るかの様に。
「それはきっと、妖精様だのう。」
長老が子供の頭を撫でながら言う。
キョトンとするラヴィに、長老は続ける。
「子供は心が純粋じゃから、見える者も居るんじゃよ。声は聞こえんがの。」
「そうなんですか。」
「しかし、妖精様が何故こんな所に?森から滅多に出ない筈じゃが……。」
疑問に思いながらも。
『どうじゃ?妖精様の様子は?』と、エミルが見える子供に長老は尋ねる。
後ろで『シーッ!』と人差し指を立てるラヴィ。
変な事を言って不味い雰囲気になったら……?
「兄ちゃんの周りを飛んでるよ。楽しそう。」
そう言って子供はくすっと笑う。
ラヴィの考えは杞憂だった様だ。
「儂も子供の頃には見えたんじゃがのう。心が荒んでしまったのか……。」
冗談っぽく呟く長老。
その肩をポンと叩く、子供達に〔あんちゃん〕と呼ばれている少年。
「汚れてなんか無いって。ずっと俺達を守ってくれてるじゃないか。」
「おお、【ノルミン】は優しいのう。」
「村の平和は俺達が守る!長老が俺達を守ってくれるみたいに!」
そう言って、ノルミンは持っていた木の棒を天に掲げる。
その小さな騎士は、権力闘争に明け暮れる騎士達よりも騎士らしかった。
子供達も、一緒に『おーっ!』と叫ぶ。
何と逞しい事か。
親が見たら、さぞや喜ぶだろう。
是非再会させてあげないと。
ラヴィがそう思うと同時に、クライスは話を切り出す。
「要するに、『領主様が首都に戻って、豪商と騎士長が引き下がれば問題は解決』。そうですね?」
「ああ、そうじゃが……。」
「俺達が何とかしましょう。と言うか、そうする為に会いに行く様なもんなんで。」
「出来るもんか!」
「そうだそうだ!」
「大人が無理なんだ、兄ちゃん達でもねえ……。」
子供達が一斉に声を上げる。
対してクライスは。
「じゃあ、約束の印にこれを建てよう。」
そう言って村の入り口に近い所まで歩いて行くと、地面に手を付く。
そして。
ズアアアアアアッ!
そこに、黄金で出来た高さ2メートル程の塔が現れる。
その頂点から金の木の枝が伸び、金のリンゴが1個ぶら下がった。
突然の出来事に、村中がびっくり仰天。
「ほ、本物?」
ペタペタ触る子供達。
削って確かめる子供も居た。
中までちゃんと金だらけ。
削り跡が一瞬で無くなると、更に驚く。
そこで長老は、或る噂を思い出す。
まさか、あれは本当だったのか……!
聞きたい気持ちをグッと抑えて、長老はクライスを見つめる。
それに呼応して、クライスは頷く。
「これは約束と同時に、象徴でも有ります。この村の平和の。」
余りの光景に、拝み出す老人まで現れる始末。
『凄え!』の連呼しか出来なくなる子供もいた。
「お、落ち着けって!」
子供達を冷静にしようとするノルミンが、一番驚いていた。
ノルミンも長老も、『この人達なら、何とかしてくれるかも知れない』と考える。
そう思わせるのに十分な出来事だった。
「お姉ちゃん達に任せてくれるかな?」
ラヴィはノルミンの前へ行き、前屈みになってそう尋ねる。
しょ、しょうがねえなあ。
ノルミンはそんな顔付きだった。
恥ずかしそうなノルミンに、子供達が抱き付く。
照れ隠しを手伝う様に。
「さて、そろそろ行くか。」
そう言って動き出すクライスに、長老が申し出る。
「もし問題が解決したら、1つお願いしたい。」
「出来る事なら。」
「この村には名前が無い、それでは不便。是非とも名付け親になって欲しいんじゃ。」
それだけの偉業を成した人物なら、素敵な名をくれるだろう。
それはこの村にとって、とても名誉な事。
長老の身勝手な願いで有り、『絆を感じさせる物を残したい』と言う願望でも有ったが。
それをクライスは拒絶しなかった。
「喜んで。これ程光栄な事は有りません。」
クライスは長老に一礼し、村を後にする。
ラヴィとセレナは、村を名残惜しそうに見ながら後に続く。
最後に、アンとエミルが手を振る。
一行の姿が見えなくなるまで、子供達は手を振った。
その顔は皆、明るかった。
こうして、モッタに入った一行。
まず向かったのは……。
それもその筈、案の定大人が居ない。
居るのは子供達と、老人が数人。
皆、覇気が無かった。
「あんちゃん、お帰り。」
子供達が駆け寄って来る。
「あれ、お客さん?」
或る子供が、一行を指差して言う。
「物を売り歩いてるんだとよ。ここは素通りするから大丈夫さ。」
「あんちゃんが言うなら安心だね。」
そう言うと、今度はラヴィに纏わり付く。
「ねえねえ、何を売ってるの?」
若い女の行商人が珍しい様だ。
目を輝かせて聞いて来る。
「んーとね、鍋とかだよー。」
そう言って、ラヴィは荷物の中から金属製の鍋を取り出す。
コンコンっと叩くと、良い音がした。
「へー、凄いね。」
子供達は感心した。
『少しでも和んでくれれば』と思っての行動だったので、ラヴィは子供達の笑顔にホッとする。
いつもにしては賑やかなのか、村の長老らしき人などもやって来る。
「おや、珍しい。旅のお方とは。」
「お邪魔しています。俺達は、この先へ物を売りに行く行商人です。」
クライスは丁寧にお辞儀をする。
「ここは地図にも無いちっぽけな村でのう。ささやかな生活を送っておったんじゃが……。」
長老はそう言って、少し下を向く。
「良ければお話し下さいませんか?領主様の所にも寄るつもりですので……。」
セレナがそう話し掛けるが。
長老は首を横に振る。
「領主様の所は止めておきなされ。あのお方の周りは危険じゃ。」
「それはどの様な?」
クライスが食い付く。
恐らくそれが、これ等の原因だろう。
そう判断した。
「お恥ずかしい話じゃが……。」
『どうせ、領地をすぐに出て行くだろう』と思ったのか、長老は話し始めた。
モッタは、その気候からフルーツの生産が盛ん。
中でも、リンゴは病気にも効くと重宝された。
そのリンゴの販売を独占しようと、領主の周りで権力争いが起こる。
〔シウェ〕と言う町を統べる、【フチルベ】と言う豪商。
首都〔モッテジン〕を守る騎士を束ねる、【エプドモ】と言う騎士長。
領主の【ズベート卿】は気弱で、自分で何も決められず周りに頼ってばかり。
そこに両者が付け込んだ。
『自分が代わりに決めて差し上げます』と勝手に副領主を名乗り、リンゴの販売権などを主張し始めた。
元々我が弱いズベート卿は、益々混乱。
少数の部下を連れて、隣町の〔ヨーセ〕に引き籠った。
フチルベとエプドモは、自身の権力を誇示する為領内の成人を駆り出し。
モッテジンを分割統治して、町の改造に勤しんだ。
『すぐに帰してやる』と言う最初の約束は反故にされ、ここで暮らす子供達の両親は今も働かされている。
他の領地へ助けを呼ぼうにも、子供と老人では旅もままならない。
伝達手段が無い。
『せめて大人が帰って来るまで、自分の村は自分で守ろう』と立ち上がったのが、あの少年3人。
幸いにも、ズベート卿に付いている部下は優秀な人達なので。
彼等が再び介入して、争いを終わらせられれば……。
と言う事だった。
「ズベート卿に、万が一の事が有ってはならないと考えたのじゃろう。お付きの人はズベート卿の元を離れず、モッテジンに戻って来ないのじゃ。」
長老は残念そうに言う。
「『自分達の力だけでは覆せない』と考えているのでしょうね。」
ラヴィは心の底から同情する。
政略結婚させられそうになった、非力な自分と重ねていた。
だからこそ救ってあげたい。
そう思いクライスを見る。
クライスは静かに頷く。
セレナもアンも、同じ気持ちだった。
「ところでさあ……。」
或る子供が空中を指差した。
「さっきから飛んでるそれ、なあに?」
「え?」
ラヴィが振り返った先は、エミルだった。
手持無沙汰だったのか、あちこち飛び回っていたのだ。
エミルは、別段顔色を変えなかった。
それが当然で有るかの様に。
「それはきっと、妖精様だのう。」
長老が子供の頭を撫でながら言う。
キョトンとするラヴィに、長老は続ける。
「子供は心が純粋じゃから、見える者も居るんじゃよ。声は聞こえんがの。」
「そうなんですか。」
「しかし、妖精様が何故こんな所に?森から滅多に出ない筈じゃが……。」
疑問に思いながらも。
『どうじゃ?妖精様の様子は?』と、エミルが見える子供に長老は尋ねる。
後ろで『シーッ!』と人差し指を立てるラヴィ。
変な事を言って不味い雰囲気になったら……?
「兄ちゃんの周りを飛んでるよ。楽しそう。」
そう言って子供はくすっと笑う。
ラヴィの考えは杞憂だった様だ。
「儂も子供の頃には見えたんじゃがのう。心が荒んでしまったのか……。」
冗談っぽく呟く長老。
その肩をポンと叩く、子供達に〔あんちゃん〕と呼ばれている少年。
「汚れてなんか無いって。ずっと俺達を守ってくれてるじゃないか。」
「おお、【ノルミン】は優しいのう。」
「村の平和は俺達が守る!長老が俺達を守ってくれるみたいに!」
そう言って、ノルミンは持っていた木の棒を天に掲げる。
その小さな騎士は、権力闘争に明け暮れる騎士達よりも騎士らしかった。
子供達も、一緒に『おーっ!』と叫ぶ。
何と逞しい事か。
親が見たら、さぞや喜ぶだろう。
是非再会させてあげないと。
ラヴィがそう思うと同時に、クライスは話を切り出す。
「要するに、『領主様が首都に戻って、豪商と騎士長が引き下がれば問題は解決』。そうですね?」
「ああ、そうじゃが……。」
「俺達が何とかしましょう。と言うか、そうする為に会いに行く様なもんなんで。」
「出来るもんか!」
「そうだそうだ!」
「大人が無理なんだ、兄ちゃん達でもねえ……。」
子供達が一斉に声を上げる。
対してクライスは。
「じゃあ、約束の印にこれを建てよう。」
そう言って村の入り口に近い所まで歩いて行くと、地面に手を付く。
そして。
ズアアアアアアッ!
そこに、黄金で出来た高さ2メートル程の塔が現れる。
その頂点から金の木の枝が伸び、金のリンゴが1個ぶら下がった。
突然の出来事に、村中がびっくり仰天。
「ほ、本物?」
ペタペタ触る子供達。
削って確かめる子供も居た。
中までちゃんと金だらけ。
削り跡が一瞬で無くなると、更に驚く。
そこで長老は、或る噂を思い出す。
まさか、あれは本当だったのか……!
聞きたい気持ちをグッと抑えて、長老はクライスを見つめる。
それに呼応して、クライスは頷く。
「これは約束と同時に、象徴でも有ります。この村の平和の。」
余りの光景に、拝み出す老人まで現れる始末。
『凄え!』の連呼しか出来なくなる子供もいた。
「お、落ち着けって!」
子供達を冷静にしようとするノルミンが、一番驚いていた。
ノルミンも長老も、『この人達なら、何とかしてくれるかも知れない』と考える。
そう思わせるのに十分な出来事だった。
「お姉ちゃん達に任せてくれるかな?」
ラヴィはノルミンの前へ行き、前屈みになってそう尋ねる。
しょ、しょうがねえなあ。
ノルミンはそんな顔付きだった。
恥ずかしそうなノルミンに、子供達が抱き付く。
照れ隠しを手伝う様に。
「さて、そろそろ行くか。」
そう言って動き出すクライスに、長老が申し出る。
「もし問題が解決したら、1つお願いしたい。」
「出来る事なら。」
「この村には名前が無い、それでは不便。是非とも名付け親になって欲しいんじゃ。」
それだけの偉業を成した人物なら、素敵な名をくれるだろう。
それはこの村にとって、とても名誉な事。
長老の身勝手な願いで有り、『絆を感じさせる物を残したい』と言う願望でも有ったが。
それをクライスは拒絶しなかった。
「喜んで。これ程光栄な事は有りません。」
クライスは長老に一礼し、村を後にする。
ラヴィとセレナは、村を名残惜しそうに見ながら後に続く。
最後に、アンとエミルが手を振る。
一行の姿が見えなくなるまで、子供達は手を振った。
その顔は皆、明るかった。
こうして、モッタに入った一行。
まず向かったのは……。
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