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第二章 美少女剣士
第9話 この世界のお金を手に入れた!
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「これがこの世界のお金ですか」
「ああ。この硬貨は千エン。オマエの世界の千円と同価値だな」
「分かりやすいですね」
健太郎の見立て通り魔石は360個あり、金額は18万エンになった。
さらにツノザルの魔石の中にレアモノがあって、買い取り価格は驚きの一個20万エン。
合計金額381,500エンだ。
「……いや……やはりこれはふざけていますね……あの石が一個20万とか……」
「せ、セナも驚きました……!」
「まだ言ってんのかよ。いいじゃんか稼げたんだし」
「……まぁ、そういうものだと納得しましょう」
「さて、あとは飯でも食って風呂入って……と言いたいとこだがもうすぐ乗り合い馬車がくるな」
宿場町には乗り合い馬車が停まる馬車停もある。
村まではセナの足で数日かかるという。
そのため馬車で移動することにした。
「あまりゆっくりしている時間はないですね」
「飯屋は諦めて、なんか買って馬車ん中で食うか?」
「……そうですね」
食料品を置いている店に行く。
扱っているのは野菜やパンが中心だが、瓶詰された保存食なども売っている。
「セナ、好きなモン選べよ! カネは気にすんな!」
「い、いえ、そんなことまでお世話になるわけには……!」
「大丈夫ですよ、お金はいっぱいありますから」
「あ、ありがとうござます……」
店内を歩き回っていたセナの足がふと止まる。
「……セナさん? どうしました?」
「あ、その、食べ物、村に持って行ってあげたいなって思って……」
「あぁ、食料不足なんだもんな」
「……村には他に資源もないのであまりお金もなくて……外に買い付けにいくのもなかなかできないんです」
魔獣から得た魔石を換金できるこの世界。
健太郎たちは簡単に大金を得られたが、それはアアアーシャのスキルと超攻撃力あってのこと。
実際は魔獣討伐だけで生活していくのは難しい。
魔獣退治専門の冒険者も大型魔獣を定期的に討伐しないと商売にならない。
「よし! じゃあこの店の食いモン全部買って村へ持っていこうぜ!」
アアアーシャ突然の発言。
健太郎も、ある程度は食料を持って行ければ……と考えていたが、全部という発想はなかった。
「……全部ですか……豪快ですね」
「ど、どうやって運ぶんですか……?」
「馬車を買う!」
食料品店を飛び出すアアアーシャ。
なんだか楽しそうだ。
もともと美しい光を帯びていた真紅の瞳がより一層輝く。
「ちょっと、アアアーシャさん! どこに……!」
「マキのトコだ!」
「ま、魔人さまぁ!」
健太郎とセナも後を追った。
「ああ。この硬貨は千エン。オマエの世界の千円と同価値だな」
「分かりやすいですね」
健太郎の見立て通り魔石は360個あり、金額は18万エンになった。
さらにツノザルの魔石の中にレアモノがあって、買い取り価格は驚きの一個20万エン。
合計金額381,500エンだ。
「……いや……やはりこれはふざけていますね……あの石が一個20万とか……」
「せ、セナも驚きました……!」
「まだ言ってんのかよ。いいじゃんか稼げたんだし」
「……まぁ、そういうものだと納得しましょう」
「さて、あとは飯でも食って風呂入って……と言いたいとこだがもうすぐ乗り合い馬車がくるな」
宿場町には乗り合い馬車が停まる馬車停もある。
村まではセナの足で数日かかるという。
そのため馬車で移動することにした。
「あまりゆっくりしている時間はないですね」
「飯屋は諦めて、なんか買って馬車ん中で食うか?」
「……そうですね」
食料品を置いている店に行く。
扱っているのは野菜やパンが中心だが、瓶詰された保存食なども売っている。
「セナ、好きなモン選べよ! カネは気にすんな!」
「い、いえ、そんなことまでお世話になるわけには……!」
「大丈夫ですよ、お金はいっぱいありますから」
「あ、ありがとうござます……」
店内を歩き回っていたセナの足がふと止まる。
「……セナさん? どうしました?」
「あ、その、食べ物、村に持って行ってあげたいなって思って……」
「あぁ、食料不足なんだもんな」
「……村には他に資源もないのであまりお金もなくて……外に買い付けにいくのもなかなかできないんです」
魔獣から得た魔石を換金できるこの世界。
健太郎たちは簡単に大金を得られたが、それはアアアーシャのスキルと超攻撃力あってのこと。
実際は魔獣討伐だけで生活していくのは難しい。
魔獣退治専門の冒険者も大型魔獣を定期的に討伐しないと商売にならない。
「よし! じゃあこの店の食いモン全部買って村へ持っていこうぜ!」
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健太郎も、ある程度は食料を持って行ければ……と考えていたが、全部という発想はなかった。
「……全部ですか……豪快ですね」
「ど、どうやって運ぶんですか……?」
「馬車を買う!」
食料品店を飛び出すアアアーシャ。
なんだか楽しそうだ。
もともと美しい光を帯びていた真紅の瞳がより一層輝く。
「ちょっと、アアアーシャさん! どこに……!」
「マキのトコだ!」
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健太郎とセナも後を追った。
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