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23 後悔
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俺の邪な考えで里香さんの部屋に泊まろうとする、そのように彼女に思われるのが嫌で今日は帰る事に決めた。
夕暮れの中、帰りの駅に向かう途中、少し肌寒く感じた。今朝、最後の力を振り絞った夏も、とうとう力尽きたのだろう。遂に本当の夏の終わりを感じた。
俺は明日も里香さんに会える喜びを胸に桜並木の川沿いを歩いた。
さっきの大男たちとのやりとりで汗をかいた俺は自分のアパートに戻って早くシャワーを浴びたいと思った。
結局、彼らの狙いは判らなかったが、里香さんを守る事は出来た。それに大男たちから免許証と携帯番号を奪う事が出来た。二つのアイテムを手に入れ、恐らく直ぐにこの件は片付くだろうと、俺の中ではまずまずの成功に意気揚々とアパートに帰り着いた。
シャワーを浴び終えると、名人にさっき迄の事を一応報告しておいた。
電話を切り、ふと気になったのだが、あの男たちが、川沿いに現れたって事は、やはり里香さんのアパートの場所がバレていると思って間違いないだろう。
免許証を取り返しにくるかもしれない。俺が里香さんと別れたのをどこかで別の奴がみていたかもしれない。そう思うと急に心配になってきた。
こうなったら彼女にどう思われても構わない。もう一度、里香さんのアパートに戻ることにした。急いでパーカーを羽織ると、さっき夕飯にと買っておいた好物のチキン南蛮弁当にも手をつけずに部屋を出た。
やはり勿体なく思い、もう一度部屋に戻り、弁当を持って部屋を出た。
天野川六丁目駅に着くと辺りは薄暗くなっていた。駅から里香さんのアパートに向かう途中、携帯の着信音が鳴った。
夏目からの電話で、やはり心配なので里香さんの所で一晩、泊まって欲しいとの頼みだった。ちょうど今、向かっている途中だと答えると、奴は、さっきの俺の報告を聞いて今日の大男に、ある程度の見当がついたと言い、俺たちは明日、大学で待ち合わせをする事となった。
電話を切ると、直ぐにまた着信音が鳴った。里香さんだった。
「ごめんなさい、今知らない男の人が部屋の前でずっとインターホンを鳴らしていて」
彼女は電話口で泣きそうな声になって話している。
「うん、今そっちに向かってる。もうじきそこに着くから、部屋から出ないで待っていて」
俺は出来るだけ落ち着いた声で話しはしたが、心臓の鼓動が一気に高鳴るのが分かった。
激しい焦燥感に駆られ夜の外灯に照らされた桜並木の道を全力疾走で息を切らしながらも里香さんのアパートに向かった。
今日はあと一回の矛と三回の盾が残っている。もし彼女の部屋の前に一人以上の男がいた場合、厳しい状況になるだろう。
どのように思われようと、もう少し一緒に居れば良かった。せめて彼女のアパートがオートロックだったら良かったのに。ただただ後悔しかない、今さら後悔してもしかたがないのだが。
電話を切ってから、体感では二分ほどで里香さんのアパートに着き、エントランスに入ると、そのまま階段を駆け上がった。
里香さんの部屋の前に一人、男が立っていた。今日見た男たちでは無いが、その男も矢張り大きかった。日焼けか、地黒か知らないが真っ黒の肌だった。
黒のTシャツに黒のジーンズのオールブラックの男は今はインターホンを押さず、部屋のドアをずっと一定のトーンでノックし続けている。
あいつが里香さんにずっと怖い思いをさせていたのかと思うと俺の心は激しい憎悪に包まれた。持ってきた弁当をその場に置くと、男の元に駆け寄りながら、大声で叫んだ。
「おいっ!」
俺は左右の手のひらに中指を押し立てて大声で叫んだ。
男は俺の叫びに驚き、更に俺の姿を見て硬直している。こいつには里香さんを怖がらせた罪がある、キッチリ恐怖を刻みつけてやる。
男の少し手前で立ち止まると、ゆっくり、ゆっくり近づいた。全黒の男はパニックで俺に殴りかかって来た。腰の入ってないパンチをわざと顔で受け止めた。
その間俺は瞬きもせず男の目を見続けた。俺が全く動じていないのを見て、更に男は可笑しな声を出しながヘナチョコパンチを繰り出した。実際にはパンチというより拳を俺の上に振り下ろしただけた。
俺がまだ平然としている事実にこの男は奇声を発して、もう一度殴りかかろうとした。が、次は先にこちらが奴の頰を殴りつけた。
「くうああっ! 」
男は顔を両手で押さえてのたうちまわった。
「くうああ、じゃねぇよ」
俺の怒りは収まらず男を跨ぐと男の髪の毛を掴んで引き起こした。男は恐れ慄いた顔で、頰を押さえながら口をパクパクしている。
業の矛はもう残っていない。自分本来の渾身の力で奴の鼻を思いっきり殴った。
男は呻いて目から涙を流しながら鼻を押さえた。押さえた手の指の間から血が溢れてきている。
「情けない声出しやがって、バカが! 」
もっとも俺だったら、もっと情けない声を出していただろうけど興奮状態の俺は普段ならしないであろう相手の事を罵倒した。
声に出して男を罵った事で、俺の怒りは、ようやく収まった。少しやり過ぎたかなと思った。ここでずっと苦しまれていてはアパートの住人の迷惑になる、早いとこ、どこかに行って欲しいのだが。
痛みで痙攣している男の財布から免許証を抜き取り、男に早く立ち去らないともっと酷い目にあわせるぞと脅していたところで、里香さんが部屋からそっと顔を覗かせた。
「やあ、お待たせ。もう大丈夫だよ」
俺は、男を脅していたことを気取られないように満面の笑顔を振りまいた。
「来てくれてありがとう」
里香さんもホッとして笑顔で迎えてくれた。彼女がさっきまで怖い想いをしていたのかと思うと胸が張り裂けそうになる。
俺は心配になってちょうど、こちらに戻って来ている途中だった事と、夏目からも心配の電話があった事を話した。
そして明日、夏目の話を聴いてこの問題に進展が無ければ、彼らの事を警察に届けようと思っていることを告げた。
その間、俺の脅しが効いたのか、男はフラフラになりながらも地獄の住人の様な形相で、痛みをこらえながら、どうにかこうにか、この場を立ち去った。
俺と里香さんはその間ずっと男の挙動を見ていた。
「まったく大袈裟だよね、彼。ハハハ」
俺は彼女に、野蛮で暴力的な人間だと思われたくなくて、言い訳するように取り繕った。
「えっと、大袈裟、では、無い、かな? さっきの帰り道の人達も相当、痛そうだったよ」
里香さんは笑顔で、俺の言葉をやんわり否定した。
それから憧れの里香さんの部屋へ上げもらったのだが、緊張と興奮入り混ざり、玄関でキョロキョロ挙動不審になった。
彼女の部屋はとても良い香りが漂っていた。それはとてもとてもいい匂いがした。芳香剤や香水の匂いとは別の、恐らく彼女のシャンプーの匂いだろうか。
リビングに通してもらい、テーブルの前に腰掛けた。部屋を見回すと梯子があり、恐らくロフトになっている部分が寝室なのだろう。
夏目にもう一度連絡を入れ今あった出来事を軽く話しておいた。
夕飯は済んだのかと彼女が、聞いたので、男を殴る前に弁当を置いておいた事を思い出した俺は
「ああ、うん、さっき家で食べようと思って買った弁当を持って来ていたんだった」
と答えると玄関に向かった。
さっき置いておいた弁当を取りに一旦外に出た。なんと野良猫が俺の弁当を箱を破ってバリバリ食べている。暫く、呆然と猫を見つめていると
「食べられちゃってるね」
里香さんがいつのまにか俺の背後で呟いた。気が付かなかった俺は少しビクッとなった。
「ちょうど良かった。私も夕飯まだだったから、一緒に食べようよ」
里香さんは素敵な笑顔を浮かべて言った。
夕暮れの中、帰りの駅に向かう途中、少し肌寒く感じた。今朝、最後の力を振り絞った夏も、とうとう力尽きたのだろう。遂に本当の夏の終わりを感じた。
俺は明日も里香さんに会える喜びを胸に桜並木の川沿いを歩いた。
さっきの大男たちとのやりとりで汗をかいた俺は自分のアパートに戻って早くシャワーを浴びたいと思った。
結局、彼らの狙いは判らなかったが、里香さんを守る事は出来た。それに大男たちから免許証と携帯番号を奪う事が出来た。二つのアイテムを手に入れ、恐らく直ぐにこの件は片付くだろうと、俺の中ではまずまずの成功に意気揚々とアパートに帰り着いた。
シャワーを浴び終えると、名人にさっき迄の事を一応報告しておいた。
電話を切り、ふと気になったのだが、あの男たちが、川沿いに現れたって事は、やはり里香さんのアパートの場所がバレていると思って間違いないだろう。
免許証を取り返しにくるかもしれない。俺が里香さんと別れたのをどこかで別の奴がみていたかもしれない。そう思うと急に心配になってきた。
こうなったら彼女にどう思われても構わない。もう一度、里香さんのアパートに戻ることにした。急いでパーカーを羽織ると、さっき夕飯にと買っておいた好物のチキン南蛮弁当にも手をつけずに部屋を出た。
やはり勿体なく思い、もう一度部屋に戻り、弁当を持って部屋を出た。
天野川六丁目駅に着くと辺りは薄暗くなっていた。駅から里香さんのアパートに向かう途中、携帯の着信音が鳴った。
夏目からの電話で、やはり心配なので里香さんの所で一晩、泊まって欲しいとの頼みだった。ちょうど今、向かっている途中だと答えると、奴は、さっきの俺の報告を聞いて今日の大男に、ある程度の見当がついたと言い、俺たちは明日、大学で待ち合わせをする事となった。
電話を切ると、直ぐにまた着信音が鳴った。里香さんだった。
「ごめんなさい、今知らない男の人が部屋の前でずっとインターホンを鳴らしていて」
彼女は電話口で泣きそうな声になって話している。
「うん、今そっちに向かってる。もうじきそこに着くから、部屋から出ないで待っていて」
俺は出来るだけ落ち着いた声で話しはしたが、心臓の鼓動が一気に高鳴るのが分かった。
激しい焦燥感に駆られ夜の外灯に照らされた桜並木の道を全力疾走で息を切らしながらも里香さんのアパートに向かった。
今日はあと一回の矛と三回の盾が残っている。もし彼女の部屋の前に一人以上の男がいた場合、厳しい状況になるだろう。
どのように思われようと、もう少し一緒に居れば良かった。せめて彼女のアパートがオートロックだったら良かったのに。ただただ後悔しかない、今さら後悔してもしかたがないのだが。
電話を切ってから、体感では二分ほどで里香さんのアパートに着き、エントランスに入ると、そのまま階段を駆け上がった。
里香さんの部屋の前に一人、男が立っていた。今日見た男たちでは無いが、その男も矢張り大きかった。日焼けか、地黒か知らないが真っ黒の肌だった。
黒のTシャツに黒のジーンズのオールブラックの男は今はインターホンを押さず、部屋のドアをずっと一定のトーンでノックし続けている。
あいつが里香さんにずっと怖い思いをさせていたのかと思うと俺の心は激しい憎悪に包まれた。持ってきた弁当をその場に置くと、男の元に駆け寄りながら、大声で叫んだ。
「おいっ!」
俺は左右の手のひらに中指を押し立てて大声で叫んだ。
男は俺の叫びに驚き、更に俺の姿を見て硬直している。こいつには里香さんを怖がらせた罪がある、キッチリ恐怖を刻みつけてやる。
男の少し手前で立ち止まると、ゆっくり、ゆっくり近づいた。全黒の男はパニックで俺に殴りかかって来た。腰の入ってないパンチをわざと顔で受け止めた。
その間俺は瞬きもせず男の目を見続けた。俺が全く動じていないのを見て、更に男は可笑しな声を出しながヘナチョコパンチを繰り出した。実際にはパンチというより拳を俺の上に振り下ろしただけた。
俺がまだ平然としている事実にこの男は奇声を発して、もう一度殴りかかろうとした。が、次は先にこちらが奴の頰を殴りつけた。
「くうああっ! 」
男は顔を両手で押さえてのたうちまわった。
「くうああ、じゃねぇよ」
俺の怒りは収まらず男を跨ぐと男の髪の毛を掴んで引き起こした。男は恐れ慄いた顔で、頰を押さえながら口をパクパクしている。
業の矛はもう残っていない。自分本来の渾身の力で奴の鼻を思いっきり殴った。
男は呻いて目から涙を流しながら鼻を押さえた。押さえた手の指の間から血が溢れてきている。
「情けない声出しやがって、バカが! 」
もっとも俺だったら、もっと情けない声を出していただろうけど興奮状態の俺は普段ならしないであろう相手の事を罵倒した。
声に出して男を罵った事で、俺の怒りは、ようやく収まった。少しやり過ぎたかなと思った。ここでずっと苦しまれていてはアパートの住人の迷惑になる、早いとこ、どこかに行って欲しいのだが。
痛みで痙攣している男の財布から免許証を抜き取り、男に早く立ち去らないともっと酷い目にあわせるぞと脅していたところで、里香さんが部屋からそっと顔を覗かせた。
「やあ、お待たせ。もう大丈夫だよ」
俺は、男を脅していたことを気取られないように満面の笑顔を振りまいた。
「来てくれてありがとう」
里香さんもホッとして笑顔で迎えてくれた。彼女がさっきまで怖い想いをしていたのかと思うと胸が張り裂けそうになる。
俺は心配になってちょうど、こちらに戻って来ている途中だった事と、夏目からも心配の電話があった事を話した。
そして明日、夏目の話を聴いてこの問題に進展が無ければ、彼らの事を警察に届けようと思っていることを告げた。
その間、俺の脅しが効いたのか、男はフラフラになりながらも地獄の住人の様な形相で、痛みをこらえながら、どうにかこうにか、この場を立ち去った。
俺と里香さんはその間ずっと男の挙動を見ていた。
「まったく大袈裟だよね、彼。ハハハ」
俺は彼女に、野蛮で暴力的な人間だと思われたくなくて、言い訳するように取り繕った。
「えっと、大袈裟、では、無い、かな? さっきの帰り道の人達も相当、痛そうだったよ」
里香さんは笑顔で、俺の言葉をやんわり否定した。
それから憧れの里香さんの部屋へ上げもらったのだが、緊張と興奮入り混ざり、玄関でキョロキョロ挙動不審になった。
彼女の部屋はとても良い香りが漂っていた。それはとてもとてもいい匂いがした。芳香剤や香水の匂いとは別の、恐らく彼女のシャンプーの匂いだろうか。
リビングに通してもらい、テーブルの前に腰掛けた。部屋を見回すと梯子があり、恐らくロフトになっている部分が寝室なのだろう。
夏目にもう一度連絡を入れ今あった出来事を軽く話しておいた。
夕飯は済んだのかと彼女が、聞いたので、男を殴る前に弁当を置いておいた事を思い出した俺は
「ああ、うん、さっき家で食べようと思って買った弁当を持って来ていたんだった」
と答えると玄関に向かった。
さっき置いておいた弁当を取りに一旦外に出た。なんと野良猫が俺の弁当を箱を破ってバリバリ食べている。暫く、呆然と猫を見つめていると
「食べられちゃってるね」
里香さんがいつのまにか俺の背後で呟いた。気が付かなかった俺は少しビクッとなった。
「ちょうど良かった。私も夕飯まだだったから、一緒に食べようよ」
里香さんは素敵な笑顔を浮かべて言った。
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