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114 夢の世界

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「買って……しまいました」

 メルトはピンクに光る液体の入った小瓶を持ちながらそう呟いた。
 彼女が持っているのはサキュバス特製のアロマである。サキュバス特製ということからもわかる通り、これはただ良い香りがするというだけの代物ではない。
 
 このアロマを使用すると夢を自由に操ることが出来るという。そういう物だった。
 使用者を発情させた状態で明晰夢に誘い込む。その効果は凄まじく、この薬品を求める者は決して少なくは無い。
 そんなとんでもない物をメルトは入手したのだ。

 ……どうしてそんなものを欲しがったのか。答えは一つしか無いだろう。

「小愛さん、良いアロマを入手したので使ってみましょう」

 そう、小愛と一緒に使うためだった。

「アロマ? メルトさんがそう言うのを持ってくるなんて珍しいね」
「ええ、実はこのアロマは夢を自在に操ることが出来るものなのです」
「夢を……?」

 小愛はメルトの言葉を聞き、半信半疑で彼女の持つ小瓶を眺めていた。

「サキュバスの作る特殊な物ですので、効果は信用出来ると思います」
「サキュバス……サキュバスかぁ……」

 メルトの口からサキュバスの名が出てきた瞬間、小愛の表情が何とも言えない物に変わる。
 と言うのも、彼女自身今までに何度もサキュバスに色んな方法でぐちゃぐちゃとろとろにされてきているのだ。
 その記憶が今、ぐるぐると彼女の脳内を回っていた。

「心配はいりません。夢に干渉出来るのは現実で接触している相手だけですので、私たち以外の脅威が現れることは無いでしょう」
「うーん、まあメルトさんがそう言うなら」

 結局メルトに押し切られてしまった小愛は寝る準備を行い、メルトと共にベッドに入ったのだった。

「こうして二人で寝るのは久しぶりですね」
「うん、最近は一緒に寝ることも無かったから」

 肌を密着させ、互いの体温を感じながら他愛のない会話をしていた二人。そんな二人も気付けば夢の世界へと誘われていた。

「……あれ?」

 さっきまでいた宿のベッドで寝ていたはずの小愛は平原のど真ん中で意識を取り戻す。
 と同時に、後ろからメルトの声がしたのでそちらを振り返ったのだが。

「うわっ、メルトさんどうして裸に!」

 どういう訳かメルトは一糸まとわぬ裸体を晒していた。

「って、私も裸だ!」

 そこで小愛自身も裸になっていることに気付いたようだった。

「小愛さん、やはりこのアロマは凄いですね」
「た、確かに夢の中……だもんねここ。こんなに意識がはっきりしているなんて……」
「それもそうなのですが、夢の中では全てが自由自在というのが素晴らしいのです」

 メルトは普段よりも少し楽し気な表情を浮かべながらそう言う。

「何しろ、私には存在しない器官もこの世界では作れてしまうのですから」
「……あ、本当だ!」

 小愛はメルトの下腹部に女性器が存在するのを見て思わずそう叫んでしまった。
 魔導オートマタである彼女には生殖器は存在せず、そう言った行為をすることが出来ないのだ。
 だがこの夢の世界ならば違う。自由に操ることができると言うことは、その体すらも変容させることができるのだ。

「これで小愛さんとえっちをすることが出来ますね」
「まさかそのためにこのアロマを……?」
「ええ、その通りです。今まで何度小愛さんとそういうことをしたいを思ったことか」

 メルトの声に熱が入っていく。それだけ小愛とそういうことをしたかったのだろう。それは小愛にもしっかりと伝わっていた。

「そんなに……? それじゃあ、さっそく……しよ?」
「感謝します。では……」
「うわっ」

 メルトは小愛を押し倒す。
 するとそこには先程までなかったベッドが現れており、二人を優しく受け止めるのだった。

「あれ、ベッド? さっきまでなかったような……?」
「どうやらこの夢の世界では物を生み出すのも自由自在のようです」
「へーなんか凄いね。あの、メルトさん? その手に持っているものは……」
「ただの羽ですのでお気になさらず。それでは改めて……」

 メルトはいつの間にやら生み出していた羽を小愛の小さな胸にスリスリと擦りつける。

「んぅっ……くすぐったい」
「いきなり行為をするのも風情が無いですからね。少しずつ小愛さんを弄んでいきたいと思います」
「あぁっ……」

 小愛は敏感な乳首を羽でくすぐられ、そのくすぐったさに襲われながらも奥で疼く気持ち良さに苛まれていた。
 いつしか乳首はぷっくりと膨らみ、小さな胸の先に存在するにはアンバランスな程に大きく勃起してしまう。

「……んむっ」

 それをメルトは何の躊躇いも無く口に含んだ。

「んぁっぁ……♡」

 アロマによって精神の感度が上昇させられている小愛にとって、フル勃起したよわよわ乳首をしゃぶられるのはまさに天国とも地獄とも言える状態だった。
 乳首を舌でねっとりと舐められたり、コリコリと甘噛みされる度に、小愛の小さな体がビクンと跳ねる。

「んぅっ……ぁっ……♡ はぁっ……はぁっ……」
「可愛いです、小愛さん」

 乳首をこれでもかと言う程に弄り回されてしまった小愛は息を荒くしながら虚ろな目でメルトを見る。
 その表情すらもメルトを昂らせるスパイスになっていた。

「それでは、そろそろメインと行きましょう。ふたなり体質でしたっけ? あのスキルを発動させてください」
「う、うん……」

 この後にやってくる快楽がどれ程凄まじいものなのか。そしてそれがどれほど恐ろしいものなのか。それを理解していた小愛だったものの、メルトの頼みとなれば断ることも出来なかった。

「大きい……ですね」
「恥ずかしいから、あまりジロジロ見ないで……?」

 小愛の下腹部から伸びる巨大な肉棒をメルトはまじまじと眺めていた。
 通常ならば手でしごいたり口で処理するしかないそれも、今の彼女であれば本来の方法で楽しむことだ出来るのだ。

「さあ、小愛さん。どうぞ私のナカへ」
「な、なんだか緊張する……じゃあ、入れるね」

 小愛は初めての感覚に襲われながらも、慎重にメルトの膣内へと己の凶悪なサイズの肉棒を侵入させる。

「んっ……これが、中に入れられる感覚……ですか。刺激が、強……ぁぁっ♡」

 初めての感覚に酔いしれる間もなく、小愛のクソデカチンポに蹂躙されるメルト。
 とてもじゃないが初めての行為で入れて良いサイズでは無いのだが、そこは夢の中だからかはたまた彼女がオートマタだからか、割となんとかなっているようだ。

 とは言え襲い来る快楽はとてもじゃないが耐えられるものでは無く、普段の感情の見えないメルトの姿はどこへやら。完全にメスと化した顔でこれまたメスの鳴き声を漏らすのみである。

「小愛っさん……♡ これ、しゅごいです……♡」
「メルトさんの中も凄く強くおちんちん締め上げてきて、今にも出しちゃいそうだよぉ……♡」

 ガクガクと腰を揺らしながらメルトの中を犯し続ける小愛。快楽の奴隷と化した彼女にそれを止めることなど出来ず、射精するその時までその動きが止まることは無い。
 一方でメルトの方も限界が近いようで、荒い息で何とか呼吸をしている状態となっていた。

「んっ……ふぅ゛っふぅ゛っ……♡ もう、でちゃう……あぁ゛っんぁ゛っぁあぁ♡」
「んぐっ……♡ んぉ゛ぉ゛っ♡」

 とうとう射精を迎えた小愛。それと同時にメルトも盛大に絶頂を迎えたようだった。
 どぷどぷと絶え間なく小愛の肉棒からは精液が流れ出し、それをメルトの膣が受け止める。
 とは言え完全に受け止めきれる量のはずもなく、小愛の肉棒がサイズダウンしたことで生まれた隙間からは彼女の精液が大量に流れ出していた。

「はぁ……♡ はぁ……♡ これが、人間の快楽なの……ですね」
「メルトさんが満足してくれたようでなにより……だけど、流石に疲れたよぉ」

 精神の感度が上昇させられている状態での射精絶頂は負荷が大きいらしく、あの小愛でもたった一回放っただけでかなりの疲労となっていた。
 が、そんな彼女に災難が降りかかる。

「それでは、第二ラウンドと行きましょうか」
「……えっ」

 メルトは小愛に注ぎ込まれた精液によって膨らんだ下腹部を撫でながら、まさかの二回戦の開幕を宣言したのだった。

「ま、待って……私今出したばっかで……それにこの夢の中だと凄い疲れるから……」
「小愛さんは、私とスルのが嫌なのですか……?」
「んぅぅぅっ!」

 どこで覚えたのか、メルトは上目遣いで小愛を見ながら悲しそうな声で呟く。それを見た小愛が耐えられるはずもなく……。

「やろうメルトさん! この体が朽ち果てるまで!」

 まんまとメルトに乗せられてしまった小愛は結局この後何度も何度も射精絶頂することになり、目が覚めた時には体がガックガクのガッタガタになってしまっていたのだった。
 なお、メルトはオートマタのため特にダメージは無かった。

【スキル『明晰夢』を習得しました】
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