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99 乳首コントローラー

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 今日も今日とて依頼のためにダンジョンへとやってきていた小愛とフタナ。
 これまたいつものように何の問題も無く魔物を狩りながら奥へ奥へと進んで行くと、少し広めの空間に出たのだった。

「魔物もいないみたいだし、少し休もうか」
「うん、そうだね」

 小愛はともかく、フタナは戦闘続きで疲弊していた。それに気付いていた小愛は休息をとることを彼に提案する。
 フタナの方もそれを断る理由は無く、二人は壁際で休むことにしたのだが……。

「うわっ!?」

 小愛が壁に腰かけた瞬間、壁がぐるりと回転し彼女は吸い込まれるように壁の向こう側へと落ちて行ってしまった。

「小愛っ!?」

 突然消えてしまった小愛を追うようにフタナも壁を押す。すると同じように壁がぐるりと回転して彼を向こう側へと飲みこんだのだった。

「うわぁぁっぁぁ!?」

 壁の向こう側にはスライダーのような長い長い坂が続いており、そこを勢いよくフタナは滑り落ちて行く。
 そして強い衝撃と共に彼は意識を失ってしまう。

「……ここは?」

 その後少し経ち、フタナは目を覚ました。
 彼の視界に広がるのは薄暗い謎の空間。幸いと言うべきか魔物の気配は無く、彼にとって脅威と呼べるものはその場には無かった。

 そんな空間の真ん中辺りに台座が一つあるのを発見したフタナは警戒しつつそれに近づいて行く。

「これ、何だろう……?」

 それはフタナの腰辺りまでの高さの台座であり、その真ん中には小さな突起が鎮座していた。
 だがフタナはその突起には見覚えがあるようで、ゆっくりと触ってみることにしたのだった。

「……柔らかい。でもこれって……」

 記憶に残っているそれと酷似したその突起をフタナはゆっくり優しく触る。
 そんな柔らかく温かいそれをフニフニと弄っていたフタナは、どこからか小愛の喘ぎ声がすることに気付いたようだ。

「小愛!? そこにいるの!?」
「うん、私は大丈夫……」

 そう言いながら小愛は胸を抑えながらゆっくりと薄闇の中から出てくる。

「良かった……」

 ひとまず小愛が無事だったことに安堵するフタナ。しかし、すぐに突起の事を思い出したのか話し続ける。

「それで、これって……小愛のだよね?」

 フタナは台座にある突起を指差しながら小愛にそう尋ねる。

「うん、恐らくそうだと思う……」
 
 その問いに対して小愛はそう答えた。彼女自身も思い当たる節があるのだろう。

「やっぱり、小愛の乳首だったんだ……そうだとは思ったけど」

 フタナの言うように、台座から飛び出ている突起は乳首であった。それもどういう訳か小愛の物であることに間違いは無いようだ。

「でも、どうしてわかったの?」
「もう何回も小愛の乳首は見ているからね。色も形と触り心地も完全に覚えているし、僕が間違うはずは無いよ?」
「えっ……」

 この状況でのとんでもないカミングアウトに小愛の思考は一瞬止まってしまう。
 自分の乳首を完全に把握されていると言う何とも言えない状況なのだ。そうなっても仕方のないことだった。

「ま、まあそれは良いとして。どうにかしてここから出ないと」

 小愛はこの微妙な空気のままでいることに耐えられなかったのか話を続ける。

「出口っぽいのは見つからなかったけど、変な装置みたいなのがあったんだよね」

 そう言って小愛はその装置へとフタナを案内する。
 それは一言で表すのであればクレーンゲームのようなものだった。上から繋がっているアームに、落下口のような大穴。
 そして景品に該当するような巨大なブロックが鎮座していた。

「魔法の壁みたいなものがあって向こう側には行けないけど、多分あのブロックを穴に落とせば何かが起こるような気がするんだよね」
「そうは言っても……壁があるんじゃあのブロックを移動できないよ……?」

 小愛の説明を聞いたフタナはそう返す。そう考えるのも当然であり、誰もがそう思うことだろう。

「そこなんだよね……って、あれ? アームの位置が少し動いてる?」

 何気なく装置を見ていた小愛は、アームの位置が最初に確認した場所から移動していることに気付いた。

「フタナ、私と合流する前に何かした?」
「えーっと……そう言えばあの台座にあった小愛の乳首を少し触ったかな」
「あ、それで急に……けどもしそうなら……!」

 小愛は台座の元に移動し、そこに設置されている自らの乳首を触った。

「んぅっ……フタナ、そっちは何か変化ある?」
「こっちはアームが少し動いてるよ」
「やっぱり……」

 小愛はそこで確信した。どういう訳か自分の乳首がコントローラーになっていると言う事を。

「それじゃあ私がアームを動かすからフタナは状況を説明して」
「わかった!」

 そう言って小愛は乳首を摘まみ、ブロックのある右側へと動かした。

「ぁっ……♡」
「小愛、大丈夫……?」
「うん……私は大丈夫だから、フタナはそっちに集中してて……」

 しかし始めてすぐに小愛はフタナと役割をチェンジした。
 彼の説明があまりにもわかりにく過ぎたのだ。
 
「ごめんなさい小愛。その、触るね……?」

 色んな意味で謝罪をしたフタナは台座から生えている乳首を優しく触る。

「んぁっぁ……♡」

 その手つきがあまりにもテクニシャン過ぎたために小愛の口から艶めかしい声が漏れ出る。

「……」

 それを聞いたフタナの精神は徐々に追い込まれていった。
 今はそんなことをしている場合では無い。それはわかっていた。しかし、彼女の小さく可愛らしい敏感な乳首を好き勝手に出来るというその事実が、彼を追い詰めて行った。

「フタナ……?」

 少し前からアームが全く動かないことに対して不安を感じた小愛はフタナに声をかける。
 しかしそのどこか不安げな声すらも今のフタナにとっては劇物だった。

「はぁ……はぁ……小愛が、悪いんだよ♡」
「えっ……んぅぅっ!?」

 フタナは頭のネジが外れたかのように小愛の乳首を責め立て始めた。
 先端を軽く弾いたり、根元からねっとりと絞り上げたり、時にはぷっくりとした乳輪を指でなぞったりして彼女の乳首の弱い所と言う弱い所を全て弄り倒したのだった。
 
「待って……だめっ♡」

 そんなとんでもない責めを受けている小愛は可愛らしくも艶めかしさの入り混じった声を漏らす。それがフタナをさらにヒートアップさせた。

「ふぅっ……♡ ふぅっ……♡ フタナ……もう、許して……」

 顔を赤く染め、蕩けた目でフタナがいるであろう方向を見ながらそう懇願する小愛。
 その姿をもしフタナが見ていたらさらに酷いことになっていただろう。この薄暗い空間がむしろ彼女たちにとっては幸運となっていた。

 そんな時、空間内にとてつもない音が響いたのだった。

「な、なに……!?」
「はっ、僕は何を……!」

 その音で我に返ったフタナは小愛の元へと向かう。そして二人が合流した辺りで出口が出現したのだった。
 と言うのもフタナが小愛の乳首を滅茶苦茶に弄り倒した結果、偶然にもアームが上手いこと動きブロックを大穴に落としていたのだ。

「……よくわからないけど、出られるってことで良いんだよね?」
「そうみたい……だね」

 何が何だかわからないと言った様子の二人だが、結果としてダンジョンの外へ出ることが出来たので結果オーライと考え、街へと戻ることにしたのだった。
 なお二人共不完全燃焼であったため、街に戻ってから宿屋で第二回戦をすることになった。
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