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80 フタナと寄生おっぱい

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「せい!」
「グゲ」

 剣を振り下ろして魔物をいとも容易く切り裂いたフタナ。今日は小愛と一緒にはおらず、単独で依頼をこなしていた。

「よし、これで依頼は終わりかな」

 最後の一体を葬り去り街へと戻るとするフタナ。そんな彼の前に一体のスライムが現れた。

「ま、またスライム……!?」

 以前散々な目にあったことを思い出し、一歩また一歩と後ずさりをするフタナ。しかし彼の下腹部は異変を起こしていた。

「ぁ……だめ、駄目だって……」

 徐々に大きく膨れ上がって行く男性器が短いスカートを押し上げていく。
 依頼に出るということで今の彼は下着では無くスパッツを穿いているのだが、内側からの強力な押し上げによってミッチリとそのスパッツは伸びてしまっていた。
 
 そんな大きく長く太い男性器の形がくっきりと浮き出てしまっているスパッツを短いスカートを伸ばして無理やり隠しながらフタナはスライムに背を向けて逃げだそうとする。
 しかしそれが間違いであった。

「うぁっ!?」

 隙を見せてしまったことでスライムは彼に飛びついたのだ。

「いや……やめて……!」

 彼の顔が徐々に恐怖のソレに染まって行く。このままでは不味いと脳が警鐘を鳴らしていたが、体がこわばって上手く動けずにいた。
 そんな彼の胸元へとスライムが移動していく。にゅるりねっとりと不快な感触が服の中へと潜り込み彼の柔肌を滑りながら移動する。

「んっ……ぁっ」

 不快ながらもその感触はどこか煽情的な感情を沸き立てるものであり、いつの間にか彼は艶やかな声を漏らしながらくねくねと体を動かしていた。

「あれ……おさまった?」

 そうして数分が経った頃、スライムの動きが止まったことに気付いたフタナは起き上がって辺りを確認した。
 しかしどこにもスライムはいない。
 どこへ行ったのかと思いながらもふと下を見たフタナは絶句した。

「……ぇ?」

 そこには鎧を破壊してその姿を主張している大きな乳房がぶら下がっていたのだ。

「どうして……もしかしてスライムが……?」

 何が何だかわからないといった様子だが、つい今の今までスライムに好きにされていたということからそれが原因ではないかと思うフタナだった。
 
「これ……本物なのかな……」

 見た目は誰がどう見ても乳房そのものだったが、彼はそんな大きさのものは持っていない。急に成長するというのもおかしいため、偽物なのではないかと思うのも当然のことだった。

「んぅっ……しっかり感覚がある……ってことはやっぱりこれって僕のお、おっぱいってことだよね」

 むにむにと柔らかな果実を揉みしだきながら、フタナは現実を受け入れようと自分にそう言い聞かせる。
 ひとまずこのままここに居続ける訳にもいかないため街へ戻った彼は、こういった時に頼れる仲間の元へと向かったのだった。

「小愛……いる?」
「あれ、フタナ? どうしたの急に……って何その……えぇっ!?」

 小愛は今にもシャツのボタンを吹っ飛ばしそうな程にみっちみちに張っているフタナの胸元を見てそう叫んだ。
 ついこの間出会った時は普通のサイズだったのだ。こんな反応になるのも当然だろう。 

「な、何があったの……成長期?」
「違うよ!? えっと、スライムに襲われて気付いたらこうなっていて……」
「またスライム案件かぁ。この世界のスライムって変なのばっかなのかな?」

 小愛は今までに出会ってきたスライムを思い浮かべながらそう言う。実際彼女が今までに襲われてきたスライムはだいたいまともな物では無かった。

「それで、小愛なら何か知ってるんじゃないかと思って来たんだけど……どうかな」
「どうって言われても……。ひとまず見てみても良い……かな?」
「……うん」

 フタナは頬を染めながらも小愛の言葉を承諾し、ゆっくりとシャツを脱ぎ始めた。

「うぉっ……でっか……」

 ばるんと二つの巨大な乳房が姿を現す。そのあまりにも凶悪なサイズ感に流石の小愛も声が漏れてしまっていた。

「というか下着は……?」
「急なことで入るサイズが無くて、そのままで来たんだよね」
「それって……」

 小愛はフタナがノーブラでみっちりばいんばいんな状態でここまで歩いてきたことを想像してしまう。

「小愛……?」
「ぅぁ、ごめんごめんそれで何だったっけ」
「これ見た目だけじゃ無くて触った感触もしっかりあってね。もしかしたら僕ずっとこのままなんじゃないかと思って……」
「……大丈夫! 絶対私が何とかしてあげるから!」

 涙目になりながらそう言うフタナを見て小愛の中の妙なスイッチが入ってしまったようだ。

「そ、それじゃまず触ってみるね?」
「うん……んぅっ」
「触った感触はあるんだね。それならこれはどう?」
「んぁっ……あぅっ♡」

 小愛がフタナの豊満な胸をつついたり優しく揉みしだくたびに彼は艶やかな声を漏らし続ける。

「なんか感度がおかしい……よね。フタナって乳首弄るの好きだったりする?」
「ち、乳首? いや……そういうのは無い……かな?」
「そっか。だとしたらそのスライムのせいで感度自体が上がっているってことなのかも」
「そんな……それじゃあ僕このままずっとおっぱいで気持ち良くなっちゃうってことなの?」

 フタナの表情に不安や絶望の色が強く混じっていった時、部屋の扉が開いた。

「小愛さん、私が来ましたよ」
「メルトさんちょうどいい所に!」

 もはや小愛に許可も取らずに勝手に扉を開けて中へと入って来るメルト。しかしそんな彼女でも今この状況においてはかなりタイミングが良かった。

「実はフタナがスライムに襲われて……」
「なるほど、それで色々と確認していたのですね」

 小愛はメルトにフタナの胸について説明をした。すると彼女には何か思い当たることがあったようだ。

「もしかしたら寄生スライムかもしれませんね」
「それって以前に私が寄生されたおちんちんのやつみたいな?」
「恐らく似たようなものでしょうね。ただこちらについては生殖の意図は無く、ただ単に豊胸の研究で生まれた産物のようですが」
「豊胸……」

 この世界でも胸を大きくしたい需要はあるのだなぁと小愛は考えていた。
 実際彼女も相当に貧の者であり、こちらの世界に来て膨乳スキルを手に入れるまではそれなりにサイズに関してコンプレックスを持ってはいたのだ。

「あれ、でもそれだと解除する方法は無いんじゃ……」
「いえ、この研究で生まれたおっぱいスライムは不完全であり、その寄生はあくまで一時的な物で翌日には効果が無くなってしまうようです」
「良かった……それなら明日には元に戻るんですね」

 フタナは心底安心したといった表情で胸をなでおろす。

「それじゃあ今日は部屋で安静にしておいた方がいいかもね」
「そうだね。何かあっても困るし。メルトさんもありがとうございました」
「いえいえ。私としてもフタナさんは大事なご友人ですので」

 フタナはお礼を言って小愛の部屋を後にした。そうして自分の宿の戻る途中、緊張の糸が切れたのか妙に視線を感じることに気付いたのだった。
 それは決して勘違いでは無く、男女ともに彼のその豊満な胸に目を奪われていたのだ。

「み、見られてる……?」

 女の子になって色々と抵抗が無くなってきていた彼だが、流石に胸を凝視されるのは恥ずかしくなってきたようでそそくさと宿へと戻ったのだった。

 そうして一日を終えようとしたフタナだったが、常に視界にちらちらと入り込む自らの胸に欲情してしまっていた。

「だめ、駄目だよ自分の胸にそんな……」

 女の子の体になってはいるものの、彼の中にはまだ男としての欲求が残っているのだ。
 これだけ大きな胸を見ていれば必然的にそれが刺激されてしまうのも無理からぬことだった。

「ふぅっ……ふぅっ……少しだけ、少しだけだから」

 フタナは服を脱いでその豊満な胸を露わにし、それを揉みながら自らの男性器をしごき始めた。

「これ……挟んだらどうなっちゃうんだろう……?」

 そんな時フタナに悪魔のささやきが舞い降りてしまった。
 彼のとてつもなく大きい男性器ならば自らの胸に挟んでしごくことが出来るのだ。

「自分のだから問題無いよね?」

 欲求に負けてしまったフタナはゆっくりと胸の間へと男性器を差し込み、ゆっくりと動かし始めた。

「んぅっ……ふぅっ……♡ んぁっぁ♡ はぁ……はぁ……」

 柔らかくも確かなハリと重みがある乳圧に包まれ、彼の男性器はさらにその大きさを増していく。そしてあっという間に射精をしてしまったのだった。
 それにまだまだ勃起したままの状態の男性器による圧迫で胸が刺激され、射精をしたばかりだと言うのに彼の全身は今なお行為中かのようにビクビクと震えていた。

 そんな訳で耐えられるはずもないその膨大な快楽は彼の小さな体に確かな余韻を残しており、彼はしばらくの間肩で呼吸をしながら男性器の先から白濁液を垂れ流し続けたのだった。

 なおその疲労感からかぐっすりと眠ってしまったフタナは翌朝もう一度やろうと思っていたにも関わらず盛大に寝坊してしまい、目覚めた時には既に胸のサイズは元に戻ってしまっていたのだった。
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