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41 電気責め

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 さて、今回小愛がやってきたのはとある海底遺跡だ。
 かつて栄えた文明が残したこの遺跡だが、今では見る影もなくなっている。建物は一部が崩れ落ち、イソギンチャクやフジツボなどの生物が大量に張り付いている。

 しかしこれほどの建築技術を持つ文明が何故滅んだのか。
 同族での争いによって滅亡したのでは無いか……自然災害や強大な魔物の襲撃によって滅亡したのでは無いか……今までに多くの説が唱えられて来た。しかしどれだけ考えても、今では誰にもその答えはわからないのだろう。
 
 そんな海底遺跡には古代の文明が残した遺産が残っている可能性が高いのだと言う。
 ちょうど水中で活動できるスキルを持っている小愛は何か良い物が無いかと探索に来たのだ。

「あった……情報通りの形と装飾だし間違いない。えっと、入口は……あれかな?」

 遺跡を発見した小愛は入り口と思わしき場所へ向かって泳いでいく。
 彼女が遺跡の中に入るとそこは海洋生物の宝庫となっていた。多種多様な水棲生物や魔物が豊かな生態系を保ちながら生息している。これほど巨大な建造物ともなると、そう言った者たちのオアシスになっているのだった。

「良かった、サメとかはいないみたい」

 小愛は遺跡の中に大型の肉食生物がいないことに安堵し、探索を始めた。
 遺跡はかなり大きく内部にある部屋の数も多い。中には崩れ落ちて中に入ることの出来ない部分もあったが、それでも部屋の数が多いことに変わりは無かった。
 しかし彼女がどれだけ探しても特に気になるものは見つけられなかった。

「結局面白そうなものは無かったな……。もしかして既に全部持ってかれちゃってるのかな?」

 前に探索した人たちが既に持ち去った後だと考えた小愛は元来た道を戻り始める。そして出口付近にまでたどり着いたその時だった。

「み゛っ!?」

 全身を貫くような電撃が彼女の体を襲った。

「んぐっ……この感覚、もしかして……!」

 小愛が辺りを見回すと、そこにはエレキアナゴと言う電撃を放つ魔物が泳いでいた。
 この魔物は電撃を使って標的を麻痺させることで安全に狩りをする習性を持つ。その電撃はかなり強く、大型の生物や魔物でも耐えるのは容易では無いだろう。

 そんな電撃をまともに受けた小愛は命に危険は無いものの体の動きを停止させてしまった。
 そして動きを止めた小愛の体にエレキアナゴが巻き付いて行く。

「な、なんで私の体に……」

 小愛は何とかして引きはがそうとエレキアナゴの体を掴もうとするが、ヌルヌルとした体液によって上手く掴むことが出来ない。
 そうしてモタモタしている内にエレキアナゴは再び電撃を放った。

「ぐっぅぅ……ダメージはそこまでないけど、このままだと……んぁっ♡」

 何度も電撃を受けてしまった小愛は頬を染め体をくねらせ始める。まるで快楽に身を捩るかのように……いや、実際彼女は快楽を感じていた。感じてしまっていたのだ。
 
「ビリビリして痛い……痛いけど、気持ちいい……んぃっ♡」

 電撃による痛みさえ、彼女にとっては快楽の刺激となるのだ。
 その間にもいつの間にか数を増やしていたエレキアナゴたちは、彼女の細い手足の先に、肉付きの良い太ももやおなかに、そして可愛らしいサイズ感の胸に、次々に小愛の体に巻き付いて行く。
 
「ぅぁ゛っ♡ だめ、乳首ビリビリするのしゅごいぃっ……!」

 小愛は胸に巻き付いていたエレキアナゴによって、胸の先の敏感な部分にゼロ距離で電撃を当てられてしまった。
 まさしく電撃ともいうべき快楽が彼女の体中を駆け抜ける。しかしまだまだエレキアナゴたちによる電撃責めは終わらない。

「ひぅ゛っ!? ま、待って……中は……」

 巻き付いているエレキアナゴの内の一体が小愛の秘部へと入り込んだ。ヌルヌルの体液によって抵抗なくその体は彼女の奥へと突き進んでいく。
 そしてそこでエレキアナゴは電撃を放った。

「あっぁぐぅっぅ゛ぁ゛♡」

 内側から直接電撃を浴びた小愛は白目を剥いて体を跳ねさせる。直接的な刺激が暴力的なまでの快楽を生み出しているのだ。耐えようと思って耐えられるものでは無かった。

 その後もどんどんと彼女の体にエレキアナゴたちは巻き付いて行く。

「不味い、このままだと……酸素が……」

 胸やおなかに強く巻き付かれているために小愛は肺を膨らませることが難しくなっていた。いくら水中での活動が出来るスキルであっても、肺で水から酸素を取り込んでいるのは地上でのそれとそう変わりは無い。
 そのため、肺を膨らませられなければ酸素を取り込むことが出来ないのだ。

 そして彼女に降りかかる災難はそれだけでは無かった。

「うぐっ、首も絞められてる……早く振りほどかないと……」

 エレキアナゴが彼女の首にも巻き付き始めたのだ。
 しかしヌルヌルによって今までと変わらず小愛はエレキアナゴを引き剥がすことは出来ない。
 その間も電撃は与えられ続ける。いつ意識が落ちるかわからない中、電撃による痛みと快楽が彼女を押し続けるのだ。

 しかし幸いと言うべきか、その痛みと快楽によって彼女の落ちそうになった意識は戻ってきていた。
 意識が落ちては電撃によって無理やり覚醒させられる。そんなループを何度か繰り返した後、エレキアナゴたちは彼女の体から離れたのだった。

「あれ……何が……」

 小愛が確認すると、エレキアナゴたちは何食わぬ顔で周りに浮いている小型の生物たちを食べ始めていた。
 もれなくエレキアナゴの電撃によって死んでしまったのだろう。

 と言うのも、そもそも彼らは電撃を使って狩りを行うものの人間のようなサイズの生物を襲うことは無い。
 小愛の体に巻き付いていたのはただ単にちょうどいい感じに巻き付いて置けるからというだけの理由だったのだ。電撃を放つのにはかなりの体力を使うらしく、ずっと泳いでいるのは疲れるのだろう。
 彼女の中に入ろうとしたのも、狭い場所に入り込もうとする習性によるものでしか無かった。
 
 そんな訳で、小愛は死にかける程の危険を冒したのにも関わらず結局何も見つけることは出来ずに帰ることを余儀なくされたのだった。

[放電を習得しました]
[帯電を習得しました]
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