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30 獣姦

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「よし、これくらいで良いかな」

 狼型の魔物を軽く数十体程狩り終えた小愛は街へ帰るための準備を始めた。今回彼女が受けた依頼は大量発生したグレートウルフを狩れるだけ狩って欲しいというものだった。グレートウルフと言うのは大型の狼のような魔物で、ちょうど今彼女の目の前に転がっているもの達だ。統率の取れた行動を行い、常に複数体がまとまって行動している。そのため縄張りを狩り尽くすにはそれなりの個体数を相手にする必要がある。そんなグレートウルフはどうやらここ最近謎の大量発生を起こしているらしく、周囲の街に被害も出ているとのことだった。

「これだけ狩ればしばらくは大丈夫なんじゃないかな」

 そういった事もあり、辺り一帯に生息していた相当な数のグレートウルフを狩り尽くした小愛は完全に油断していた。そのため、背後に近づく影に気付くことが出来なかったようだ。

「うわぁっな、何!?」

 小愛を押し倒し、そのまま覆いかぶさる影。

「うっ……早く引き剝がさないと……って、これ……」

 自身に覆いかぶさる何かを無理やり引きはがそうとする小愛だったが、突然その動きを止めた。

「これ、もしかして……殺そうとしてるんじゃなくて……」

 覆いかぶさる影は小愛を尻の辺りに何かを擦り付けるように腰を振っていたのだ。

「犯そうとしてる……!」

 影が行おうとしていることに気付いた小愛は力を抜き影の自由にさせ始めた。命の危険があるのなら相応に対処するが、気持ちよくなれそうなら甘んじて受け入れるというのが彼女のスタンスだった。

「……やっぱり」

 影は小愛の服を脱がしていく。それに気付いた小愛は納得するようにそう呟いた。

「グルルゥ……」
「この鳴き声……もしかして今私の上にいるのってグレートウルフ? でもここまで大きいはずは……」

 影の出す鳴き声から小愛は自身に覆いかぶさっているものがグレートウルフでは無いかと考えたようだ。しかし、いまいち決め手には欠けているようでもあった。彼女がそう思うのも無理は無い。グレートウルフはせいぜい1.5メートル程の体長の魔物なのだ。どう考えても彼女の体を完全に覆い尽くすことなど出来ないだろう。

「でもこの辺りはグレートウルフの縄張りのはず。同系統の魔物が生息しているはずは……ひぅっ!?」

 考え込んでいた小愛は尻に温かく硬いものを当てられたことで現実へと引き戻された。

「これ……凄く大き……ひぅっ、そんな大きいの入らな……んぉ゛っ」

 温かく硬いそれは一切の躊躇なく小愛の中へと挿入された。それは入れられる側の事など全く考えていない、ただひたすらに孕ませるためだけの行動だった。

「ぁっ……ぅ……これ、凄い……今までで一番……んあっぁ゛」

 小愛は涎を垂らし息も絶え絶えにその暴力的な快楽を享受する。普通の人間ならば既に物理的にも精神的にも壊れてしまっているだろうが、彼女は違った。

「あぅっ♡ これしゅきぃ、大きいおちんちんだいしゅきぃっ♡」

 身体的な能力の高さもあるが何より、彼女は性に対して元から狂っているのだ。この状態で快楽を楽しめる人物など、そうはいないだろう。

「グル……ルゥ……?」

 流石にその異常性に気付いたのか、覆いかぶさっていた影も動揺を隠せないようだ。とは言えそれもそのはず。犯している対象がノリノリになっているなど恐怖でしか無いだろう。今までそのような存在に出会ったことが無いならなおさらだ。

 その動揺によって一瞬力が抜けた時だった。

「えいっ!」
「グルァッ!?」

 小愛が自身に覆いかぶさっていた何かを投げ飛ばしたのだ。

「ふぅ……やっぱりグレートウルフだったんだ。それもレア個体の『性器反り立つグレートウルフ』じゃん」

 彼女の考えていた通り、その正体はグレートウルフだった。そしてその中でも特殊個体として知られているものだったのだ。それなりの期間プレイしていた彼女でさえ一度しか出会ったことが無い程スポーン確率が低いようで、彼女も今の今まで記憶から消えていたのだった。

「確かゲームの設定だと、種族問わず孕ませて個体数を増やすことを目的としている……だったっけ。それに大きさも通常の個体よりも大きいんだったよね。そして何より……」

 小愛はジリジリとグレートウルフへと近づいて行く。

「おちんちんが、大きい!!」
「ガゥァ!?」
 
 何かヤバイと野生の勘によって気付いたグレートウルフは逃げ出そうとした。しかし、そうして逃げようとするグレートウルフを小愛は容赦なく手籠めにした。

「捕まえた♡」

 仰向けになったグレートウルフの上に小愛が跨っている。先程までとは完全に逆の構図だ。

「うーん、モフモフ。これに包まれながらえっちするのも良いよね」

 そう言いながら小愛はグレートウルフのモフモフの体毛に顔をうずめる。と同時にグレートウルフの男性器を優しく握り上下に動かし始めた。

「グルル……ルァッ」
「気持ちいい? じゃあこれはどうかな……」

 小愛は上の服を脱ぎ、控えめな胸を露わにさせる。そしてそれを寄せてグレートウルフの男性器を挟み込んだ。

「さっきまでの体勢だと胸が気持ちよくなれなかったからね。こうやって……んしょ」

 挟み込んだ男性器を刺激するように、小愛は上下に動き始める。しばらくして男性器の先からは精液が流れ出始めた。ねばねばとしたそれは彼女の柔肌を少しずつ白く染め上げて行く。また、それが潤滑剤になっているのか男性器への刺激がさらに強くなっているようだ。

「グルル……ゥゥ」

 つい先程まで犯す側だったグレートウルフは、もはや完全に彼女に堕とされていた。

「ふふっ、催淫が効いてきたね」

 そう。小愛はグレートウルフに催淫スキルを使っていたのだ。それによって彼女の虜になってしまったグレートウルフはもう逃れることは出来ない。

「それじゃあ、本番しよっか♡」

 小愛はグレートウルフの男性器の上に跨り、少しずつ腰を下ろしていく。その時だった。

「きゃっ♡」

 グレートウルフが腰を動かし、自らの男性器を小愛の中へと入れたのだ。

「もうっ私からやろうと……思ってたのにっ……」
「ガウァッ!」

 少しでも早く快楽が欲しい。少しでも多く気持ちよくなりたい。そういった本能的な欲求がグレートウルフを突き動かしていた。

「んぅっ♡ 結局またそっちのペースにぃっ……んぁ゛ぁ゛っ♡」

 肉と肉の当たる淫らな音と、一匹と一人の淫らな声が辺りに響く。

「んうぅっぅ……! ふぅ……ふぅ……」

 絶頂を迎えた小愛は一瞬全身を硬直させた後、力なくグレートウルフの上へと倒れ込んだ。人間とは比べようもない程に大量の精液を流し込まれたようで、外から見てもわかる程に下腹部が膨らんでいる。そんな小愛の顔をグレートウルフは舐め始めた。

「あれ……? グレートウルフって孕ませたらそれっきりって説明には書いてあったような……」

 グレートウルフの行動に小愛は疑問を持ったようだ。ゲーム内の説明文には確かに小愛の言うような内容が書かれていたのだ。だが今こうして小愛の目の前にいるグレートウルフは違った。彼女を労うように、優しく舐めているのだ。

「全部が全部ゲームの設定……って訳じゃ無いのかな? えへへっそれじゃあ……」
「グゥッ!?」

 突然立ち上がった小愛にグレートウルフは驚いたようだ。つい今さっき行為を終えてぐったりしていた少女が突然立ち上がったのだ。無理も無いだろう。

「もう一回気持ちよくなろう?」
「……ガゥ」

 小愛の圧に負けたグレートウルフには再び行為を始める道しか残されていなかった。そしてそれはグレートウルフに取って終わりの始まりであった。いや、彼女を襲った時点でもう運命は決まっていたのだろう。

「……そんな、どうして」

 グレートウルフはピクリとも動かない。

「たった三十回えっちしただけなのに……うぅ、ごめんなさい……」

 グレートウルフは射精し過ぎたことによって、その命を終えたのだった。

[統率が強化されました]
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