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第四十三話 デートを楽しんでもらいたい
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夜。
今、俺はゴールデンウイークに紗緒里ちゃんとどこへ行こうか悩んでいた。
夏森さんのことも少しずつ恋し始めている。
夏森さんの想いに応えたいという気持ちも少しずつ出てきていた。
しかし、俺は紗緒里ちゃんとの関係を前に進めたいと思っている。
そして、前に進める為に、デートをしたいと思っている。
デートに行くからには、紗緒里ちゃんに楽しんでもらいたい。
様々な選択肢がある。
まず思い浮かぶのは、駅前のショッピングモールに行ってお茶をすること。
そう言えば、俺はまだ紗緒里ちゃんと喫茶店に入ったことがない。
まあ俺の場合、喫茶店に一緒に入るような親しい女の子はいなかったので、お茶をすること自体経験がない。
喫茶店で女の子とお茶をするのは、昔からの夢だった。
ただ、せっかくのゴールデンウイークだから、それだけでは満足できそうもない。
では、ちょっと遠出をして、テーマパークに行くのはどうか。
親子連れだけでなく、恋人どうしも楽しむことができるところと聞いている。
紗緒里ちゃんは、興味を持っているかどうかはわからないが、行くと言えば喜んでくれるのではないか、と思う。
ここをまず候補に挙げ、その他の選択肢も考えることにした。
すると、海水浴、という言葉が頭に浮かんでくる。
俺も彼女の水着が見たいという思いがあった。
さぞかしきれいなんだろうと思うのだが、今はまだ季節ではない。
夏は一緒に海に行きたいなあ、と思いつつ、他の選択肢を考える。
駅前のおいしいレストランに行って食事をするというのはどうか。
いい案だとは思うが、これ単独で行くというのも、もの足りない気がする。
それでは、ちょっと遠い行楽地に行こうか、と思う。
新緑のいい季節で、さぞきれいで空気もおいしいのではないか、と思うが、混雑が気になる。
行くのであれば、もう少し混まない時期の方がいいかもしれない。
その他にもいろいろ考えた。
その中で、映画を一緒に見に行くのはどうかなあ、と思った、
部でも話題になっていた映画があって、俺も見たいと思っていたので、その点ではちょうどいいと思う、
そして、喫茶店へ行く。
コーヒーがおいしくて、パフェもおいしいと評判の店が映画館の近くにある。
紗緒里ちゃんは、甘いものが好きなので、きっと喜んでくれると思う。
そこで、映画のことを話したいと思う。
評判のいい映画なので、話は盛り上がるだろうと思っている。
喫茶店で女の子とお茶をすること自体、一つの夢だった。
それだけでなく、喫茶店で好きな子と映画について語り合う。
これは俺のあこがれていたことの一つだ。
その後は、レストランに行って食事。おすすめの料理を選んで、二人でくつろぐ。
俺は今思ったその選択肢を整理する。
テーマパークに行く第一案。
俺の家からテ-マパークは遠く、二時間程度はかかる。テーマパークに行った後はあまり時間に余裕はないので、その近くのレストランで食事をし、家に帰ってくる。
映画に行く第二案。
映画館は、駅前のショッピングモールにはない。テーマパークほどではないが遠いので、一時間ほど電車に乗ってもよりの駅に行かなくてはならない。
とはいうものの、時間の余裕はあるので、映画を見た後は、近くの喫茶店に行き、お茶をする。そして、その後、近くのレストランで食事をしながら夜景を楽しみ、家に帰ってくる。
テーマパーク自体に興味はあるし、アトラクションにも興味はあるので、行ってみたい気はするのだが、一方で、映画の方も見たいと思っているので、悩みどころだ。
俺は、この二つの案のどちらがいいか、紗緒里ちゃんに相談することにした。
もちろん、この二つとは別の案があれば、その案に従いたいと思う。
大切なことは、紗緒里ちゃんに喜んでもらうことだ。
その翌日。
夕食を一緒に食べ、くつろぎ始めたところで、俺は紗緒里ちゃんに二つの案の話をした。
「おにいちゃん、わたしの為にありがとうございます。それだけでとてもうれしいです」
彼女はちょっと涙ぐんでいた。
「いや、せっかくの休みだから、出かけたいと思って」
「どちらもおにいちゃんも一緒ならいいと思います。でもどちらを選ぶと言うのなら……」
しばらく紗緒里ちゃんは考えていたが、
「わたし、その映画を見たいと思っていましたので、映画の方にします。映画の後、喫茶店に行きたいと思っていたので、その点もいいと思います。映画の話もたくさんしたいですし、おいしいパフェも食べられそうですし」
と言った。
「テーマパークでなくてもいいの?」
「行きたいとは思うんですけど、また次の時にしたいと思います。映画をおにいちゃんと一緒に見るのが、わたしの夢の一つですから」
涙を拭いてそう言うと、微笑み始める紗緒里ちゃん。
「レストランにいくのもいいですね」
「そこから夜景がきれいに見えるそうだよ」
「楽しみですね。そこで、おにいちゃんと一緒に夜景を眺める……。素敵ですよね。期待をしてきます」
うっとりした表情の紗緒里ちゃん。
この案が気に入ったようだ。
今、俺はゴールデンウイークに紗緒里ちゃんとどこへ行こうか悩んでいた。
夏森さんのことも少しずつ恋し始めている。
夏森さんの想いに応えたいという気持ちも少しずつ出てきていた。
しかし、俺は紗緒里ちゃんとの関係を前に進めたいと思っている。
そして、前に進める為に、デートをしたいと思っている。
デートに行くからには、紗緒里ちゃんに楽しんでもらいたい。
様々な選択肢がある。
まず思い浮かぶのは、駅前のショッピングモールに行ってお茶をすること。
そう言えば、俺はまだ紗緒里ちゃんと喫茶店に入ったことがない。
まあ俺の場合、喫茶店に一緒に入るような親しい女の子はいなかったので、お茶をすること自体経験がない。
喫茶店で女の子とお茶をするのは、昔からの夢だった。
ただ、せっかくのゴールデンウイークだから、それだけでは満足できそうもない。
では、ちょっと遠出をして、テーマパークに行くのはどうか。
親子連れだけでなく、恋人どうしも楽しむことができるところと聞いている。
紗緒里ちゃんは、興味を持っているかどうかはわからないが、行くと言えば喜んでくれるのではないか、と思う。
ここをまず候補に挙げ、その他の選択肢も考えることにした。
すると、海水浴、という言葉が頭に浮かんでくる。
俺も彼女の水着が見たいという思いがあった。
さぞかしきれいなんだろうと思うのだが、今はまだ季節ではない。
夏は一緒に海に行きたいなあ、と思いつつ、他の選択肢を考える。
駅前のおいしいレストランに行って食事をするというのはどうか。
いい案だとは思うが、これ単独で行くというのも、もの足りない気がする。
それでは、ちょっと遠い行楽地に行こうか、と思う。
新緑のいい季節で、さぞきれいで空気もおいしいのではないか、と思うが、混雑が気になる。
行くのであれば、もう少し混まない時期の方がいいかもしれない。
その他にもいろいろ考えた。
その中で、映画を一緒に見に行くのはどうかなあ、と思った、
部でも話題になっていた映画があって、俺も見たいと思っていたので、その点ではちょうどいいと思う、
そして、喫茶店へ行く。
コーヒーがおいしくて、パフェもおいしいと評判の店が映画館の近くにある。
紗緒里ちゃんは、甘いものが好きなので、きっと喜んでくれると思う。
そこで、映画のことを話したいと思う。
評判のいい映画なので、話は盛り上がるだろうと思っている。
喫茶店で女の子とお茶をすること自体、一つの夢だった。
それだけでなく、喫茶店で好きな子と映画について語り合う。
これは俺のあこがれていたことの一つだ。
その後は、レストランに行って食事。おすすめの料理を選んで、二人でくつろぐ。
俺は今思ったその選択肢を整理する。
テーマパークに行く第一案。
俺の家からテ-マパークは遠く、二時間程度はかかる。テーマパークに行った後はあまり時間に余裕はないので、その近くのレストランで食事をし、家に帰ってくる。
映画に行く第二案。
映画館は、駅前のショッピングモールにはない。テーマパークほどではないが遠いので、一時間ほど電車に乗ってもよりの駅に行かなくてはならない。
とはいうものの、時間の余裕はあるので、映画を見た後は、近くの喫茶店に行き、お茶をする。そして、その後、近くのレストランで食事をしながら夜景を楽しみ、家に帰ってくる。
テーマパーク自体に興味はあるし、アトラクションにも興味はあるので、行ってみたい気はするのだが、一方で、映画の方も見たいと思っているので、悩みどころだ。
俺は、この二つの案のどちらがいいか、紗緒里ちゃんに相談することにした。
もちろん、この二つとは別の案があれば、その案に従いたいと思う。
大切なことは、紗緒里ちゃんに喜んでもらうことだ。
その翌日。
夕食を一緒に食べ、くつろぎ始めたところで、俺は紗緒里ちゃんに二つの案の話をした。
「おにいちゃん、わたしの為にありがとうございます。それだけでとてもうれしいです」
彼女はちょっと涙ぐんでいた。
「いや、せっかくの休みだから、出かけたいと思って」
「どちらもおにいちゃんも一緒ならいいと思います。でもどちらを選ぶと言うのなら……」
しばらく紗緒里ちゃんは考えていたが、
「わたし、その映画を見たいと思っていましたので、映画の方にします。映画の後、喫茶店に行きたいと思っていたので、その点もいいと思います。映画の話もたくさんしたいですし、おいしいパフェも食べられそうですし」
と言った。
「テーマパークでなくてもいいの?」
「行きたいとは思うんですけど、また次の時にしたいと思います。映画をおにいちゃんと一緒に見るのが、わたしの夢の一つですから」
涙を拭いてそう言うと、微笑み始める紗緒里ちゃん。
「レストランにいくのもいいですね」
「そこから夜景がきれいに見えるそうだよ」
「楽しみですね。そこで、おにいちゃんと一緒に夜景を眺める……。素敵ですよね。期待をしてきます」
うっとりした表情の紗緒里ちゃん。
この案が気に入ったようだ。
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