色づく世界の端っこで

星夜るな

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第一章

47

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碧が離れたのを見て。

「なんで、また来たんですか?」

「なんでって。もちろん一緒に住むためだろ。」


「住みませんよ。」


そういった瞬間。
父がすごい顔で…。


「何いってんだ?俺が優しく言ってるうちに住むって言えよ。」


「嫌です。どうせ一緒に住ませてお金取ろうとしてるんでしょ。」


「だからなんだ。世話を焼いてやってるんだ当たり前だろ。」



「だから、一緒に住みません。」



そう言い切り、父から離れようとしたとき。

「ねえ~~。まだ~~?早くしてよ。」


いきなり現れた女は、そう言うと父の腕にダイブしてきた。


あれが新しい女か。

「悪いな愛紗あいさ。こいつが住まないとか言っててな。」


「ん~~もう。ねぇ。あなたよね。確か彩人くんだっけ?早く一緒に住むって言ってよ。」


(は?)


「嫌です。」


「え~~。ひどいよ。ねえ私がこんなに頼んでるのに。」


父をさらにギュッと抱きしめる。
そして、涙を流す。


それを見た瞬間父がもっと怒る。

「何愛紗を泣かせてるんだ!」

と言ってくる始末。


呆れる。

僕には、分かる。その愛紗という女の涙は嘘。ここまで来るといっそ哀れに見えてくる。
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