色づく世界の端っこで

星夜るな

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第一章

26 碧と仲野先生

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「あの。仲野先生?。僕一人で帰れますよ。」
「いえ、少し聞きたいことがあるので。一緒に帰らせてください。」
そう言って、なかなか仲野先生は引かない。
「お願いします。」
あおいは言うしかなかった。
僕達は、学校を出て歩き始めた。
そういえば、
「話したいことってなんですか?彩人兄に関係あるんですよね。」
そう尋ねると深くうなずき
「そうなんです。星井くんは、前からあんな感じて感情。表情を出さない子だったんですか?僕には、碧くんに見せる星井くんが、素。だと思うのですが。」


ん~~~。言っていいのかな。
僕としては…。ん~~ー。
でも、僕がいないとき。何があったときに守ってくれる?かもしれないけど。
彩人兄はどうなんだろう?
あやふやに言っとく?
はっきり言ったほうが…。





どうすればいいのかな。

彩人兄。助けてください。




こんな感じて頭の中で悩んでいるとそれを読み取ったのか。仲野先生が、
「すいません。言いにくいですよね。」
と。
「いや、あの、違うんですよ。僕としては…。」
その後言葉が続かない。
「わかりました。もう大丈夫です。確かに本人から聞いたほうがいいですよね。気になりまして。」
「ごめんなさい。もし、彩人兄が言ってもいいよ。という感じが出るまで言えないです。」


と、会話が切れてしまった。


どうしよう。まだ、あと少し距離あるけど…。


「最後に碧くんに聞きたいことがありまして。どうして、星井くんは、この天陽学園てんようがくえんに来ることになったんですか?なかなか星井くんとは話せなくて…。」

これも、答えては…。大丈夫?かな。でも、あんまり詳しいことは駄目だから。簡単になら。

「それは、彩人兄、コンクールに出ていたときにお世話になった人から中卒するなら、この学園に来てほしい。と言われたらしくて。それで、必死に勉強して、特待生枠もらって来たんですよ。簡単に言うと。これ以上は、もうついたので駄目です。」
と言うと。ニコリと仲野先生は笑い。
「十分ですよ。ありがとうございます。」
と言ってくれた。


あれ?仲野先生って。なんか黒い部分あるような雰囲気だけど、気のせいだったのかな。


そして、送ってくれたことに感謝を伝え僕は、中に入っていった。







その後。仲野先生目線。
んー。本当にほしいことは、まだ言えないか。星井くん。のことを知るいい機会だったけど。あのあおいくんは、なかなか鋭いからね。
今日はこのぐらいでやめてよかった。
腹黒い。そう思われるところだったからね。
……。もしかしてもう勘付かれたかな。




星井くん。がもっと、心を開いてくれたらいいのに…。
才能が開花するところを見たいな。
自分の目で。







❝少し仲野先生目線が、おかしくなっちゃいましたが…。悪い人ではないです。❞
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