色づく世界の端っこで

星夜るな

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第一章

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「ふふ。おはようごさいます。全く朝から元気がいいですわね。碧。楽しそうで何よりですよ。彩人が、出ていってから、少し元気がなかったですから。」
と、玄関から出てきた女の人がそういった。すると、碧は、また頬を赤らめ、
「ちょっと!唯菜ゆいな先生!いたんですか?」
と早口で尋ねる。
「最初から、玄関付近にいたわよ。」
と優しい声で言う。そして、僕を見つめた。
「そういえば、彩人。あの人たちは知り合いかしら?」
と尋ねてきた。訳がわからず、後ろを振り向くと、そこには、和中先輩、香山先輩、仲野先生が申し訳なさそうに。その後ろに、夏海くんと、日伊野先輩がいた。(何でここに?それに先生まで…。はぁー。)
「どうして。ここにいるんですか。」
と尋ねると仲野先生が、困った顔で、
「星井くんすみません。」
といい、唯菜先生と碧に近づき、
「始めまして、仲野友哉と言います。星井くんの担任兼軽音部の顧問をしております。」
と挨拶した。唯菜先生は、温かい微笑みで、
「始めまして。星井唯菜と言います。昔から、彩人の面倒を見ていました。お世話になっています。」
と挨拶を返したが、碧は、少し拗ねたように黙っていた。それを見て、
「碧。挨拶をしないといけないでしょう。どんな理由でも。」
と笑顔で言いながら、指摘した。そして仕方ないというよう渋々。
「はじめまして。碧です。」
と言った。仲野先生は、苦笑した。先輩たちも、挨拶していったが、碧は、同じような挨拶を述べるだけだ。思い出したように、
「気づかずにすみません。中へどうぞ。まだ、寝ている子もいるので、静かにお願いします。」
と言って、施設の中に入っていった。僕もそれについていこうとすると、碧が、僕の服の袖を少し握って引き寄せた。
「碧?どうしたの?」
と尋ねたが、返事がない。顔を見ようとするが、下を向いたままだ。(ふぅ~。仕方ないな。)
「碧。あの場所に行って話す?」
と聞くと、
「うん。」
と返ってきたので、その場所に向かい体の向きを変える。
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