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第一章
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「ここは、軽音部です。」
と仲野先生が言った。(軽音部?何。えっ。)と心の中がパニック状態。
「軽音部ということは分かりました。でもなんでここに呼ばれたんですか。勘違いみたいなので、失礼しました。」
と逃げようとした。が、もちろん、夏海くん、日伊野先輩は、逃がすわけでもなく、無言の笑顔で圧をかけていた。すると、和中先輩が、助けてくれる。と思いきや、
「もう少しここにいてな。佐久先輩は、なんで、星井くんを連れてきたん。俺たちは、星井くん連れてくるしか知らんかったし。そこからやな。」
と穏やかな笑顔で微笑みながら話した。
(帰りたいんだけど。てか、2年生の先輩に、名前教えてないのにバレてるし…)
「ああ、そういえば、まだだったよね。では、星井くんとの出会いを話すね。」
(いやいや、話さなくていいのに。帰らせて。)
「今日の昼休みに、依澄が生徒会の仕事を臨時で手伝ってくれるから、先に生徒会室で待ってようと、音楽室の前を通ったとき、まるで、澄みきった水の中にいるような感覚にさせる声出しが聞こえてきたと思ったら、次は、誰かにぶつけるような歌声が聞こえたんだよね。これは、軽音楽部に。と思い、音楽室のドアを開けて、話をしようとしたんだが、途中で依澄が入ってきて、できなかったんだよ。まあ、ざっとまとめると、そういうことで、星井くんは、軽音部入部決定だ。」
と、花のような笑顔で笑った。僕は、やはり無表情だか、(は。何。入部決定?)となっていた。僕の心の中。無視のような会話が続く。
「では、鈴兎は、どうなんですか。佐久先輩と同じ考えみたいでしたけど。」
「それはですね。この間、音楽の授業があって、その曲が、音域の広い曲で、みんな歌えないところがあったんですけど、星井だけ、小さくですけど、完璧だったんですよ。それで、軽音部に。」
と話した。で、またずっと黙っていた仲野先生が
「では、入部届けのプリントがいりますね。どうぞ。」
と渡してきた。すると、
「二人が言うなら間違いないな。」
「確かに。異議なしです。」
と言った。(何言っているのか。僕は‥)
「入部しませんよ。」
といったとき、ここにいる全員がこっちを向いた。
「星井くん。なんでかな?」
「そうだよ。星井。こんなこと早々ないぞ。」
(いや、なくていいです。)
「もう帰りますね。失礼しました。」
「待ってくれ!なにか不満や心配事があるのかな。」
と日伊野先輩が早口で聞いてきた。仕方なく僕は、
「はい。そもそも人前で歌うのはできないので。それだけですが…。」
と言うと、
「どうしてだ。音楽の授業でも歌っていたんですよね。」
「それは。」
と仲野先生が言った。(軽音部?何。えっ。)と心の中がパニック状態。
「軽音部ということは分かりました。でもなんでここに呼ばれたんですか。勘違いみたいなので、失礼しました。」
と逃げようとした。が、もちろん、夏海くん、日伊野先輩は、逃がすわけでもなく、無言の笑顔で圧をかけていた。すると、和中先輩が、助けてくれる。と思いきや、
「もう少しここにいてな。佐久先輩は、なんで、星井くんを連れてきたん。俺たちは、星井くん連れてくるしか知らんかったし。そこからやな。」
と穏やかな笑顔で微笑みながら話した。
(帰りたいんだけど。てか、2年生の先輩に、名前教えてないのにバレてるし…)
「ああ、そういえば、まだだったよね。では、星井くんとの出会いを話すね。」
(いやいや、話さなくていいのに。帰らせて。)
「今日の昼休みに、依澄が生徒会の仕事を臨時で手伝ってくれるから、先に生徒会室で待ってようと、音楽室の前を通ったとき、まるで、澄みきった水の中にいるような感覚にさせる声出しが聞こえてきたと思ったら、次は、誰かにぶつけるような歌声が聞こえたんだよね。これは、軽音楽部に。と思い、音楽室のドアを開けて、話をしようとしたんだが、途中で依澄が入ってきて、できなかったんだよ。まあ、ざっとまとめると、そういうことで、星井くんは、軽音部入部決定だ。」
と、花のような笑顔で笑った。僕は、やはり無表情だか、(は。何。入部決定?)となっていた。僕の心の中。無視のような会話が続く。
「では、鈴兎は、どうなんですか。佐久先輩と同じ考えみたいでしたけど。」
「それはですね。この間、音楽の授業があって、その曲が、音域の広い曲で、みんな歌えないところがあったんですけど、星井だけ、小さくですけど、完璧だったんですよ。それで、軽音部に。」
と話した。で、またずっと黙っていた仲野先生が
「では、入部届けのプリントがいりますね。どうぞ。」
と渡してきた。すると、
「二人が言うなら間違いないな。」
「確かに。異議なしです。」
と言った。(何言っているのか。僕は‥)
「入部しませんよ。」
といったとき、ここにいる全員がこっちを向いた。
「星井くん。なんでかな?」
「そうだよ。星井。こんなこと早々ないぞ。」
(いや、なくていいです。)
「もう帰りますね。失礼しました。」
「待ってくれ!なにか不満や心配事があるのかな。」
と日伊野先輩が早口で聞いてきた。仕方なく僕は、
「はい。そもそも人前で歌うのはできないので。それだけですが…。」
と言うと、
「どうしてだ。音楽の授業でも歌っていたんですよね。」
「それは。」
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