色づく世界の端っこで

星夜るな

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第一章

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「あっ。佐久先輩だ。こんにちは。今日部活来るんですか。」
と夏海くんが日伊野先輩に話しかけた。(知り合いかな。部活の先輩かな。)と思っていると、日伊野先輩が
「鈴兎じゃん。そういえばこのクラスだったね。僕も今日は顔出すよ。一段落したしね。」
と僕を挟んで会話していた。
「というか日伊野先輩。星井と知り合いですか。ちょうど。部活に連れて行ってみようとしてたんですよ。」
「そうそう僕もなんだよ。一緒に行こうか部活に。」
「そうですね。じゃあ、行こう星井。」
と僕の同意もなしに、夏海くんに手を引かれ4階の生徒会室とか反対側の教室についた。そこには、仲野先生と昼休みに見た、メガネをかけた先輩と、髪を後ろでくくった人がいた。やっと、繋がれていた手が離され、どうしょうと思っていると、メガネをかけた先輩が、
「ようこそ。待っていました。」
事の経緯がわからず、
「どうして連れてこられたんですか。」
と聞いた。すると、
「は。えっと、佐久先輩から聞いてないんですか。夏海からも。何してるんですか、二人揃って。」
と怒られていた。そこでやっと、仲野先生が喋って助け舟を出すのかと思いきや後ろ向いて笑っていた。(隠そうとしたんだろうけどか、隠れてないし。)本当に困ったと感じていると、髪を後ろでくくった先輩が、
「ほらほら、困ってるがな。ごめんな。依澄怒っとらんと、まず、自己紹介からな。俺は、和中わなか莉玖りく。よろしくな。」
優しそうで、和やかになるそんな声を持っていると感じた。(というかよく困っていたとわかったよな。)
「すみません。バカ二人の見苦しいところを…。」
「依澄。ひどいぞ。何が見苦しいだよ。」
「佐久先輩の言うとおりです。ひどいです。」
と日伊野先輩と夏海くんと騒いでいたが、依澄さんと言うに人は無視して話し始めた。
「まあ。うるさいやつらは置いといて。僕の名前は、香山かやま伊澄いすみだ。よろしく。」
「よろしくお願いします…。ここは何なんですか。」
そう聞くとさっきまで笑っていた仲野先生が、キリッとした声で、
「ここはですね。…部です。」





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