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第一章
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今日は、四月十二日、天陽学園に入学する日がやってきた。今年は、桜が早く散ったとニュースのお姉さんは言っていたが、ここの桜は、元気よく咲いていた。僕の横を通る人たちは、これからの不安とわくわくを混ぜ合わせたというような表情をしている。僕は、ただ、無表情で歩いている。実際、心の中では(ああ、荷物重いな。どこまで、歩くんだろう。早くつかないかな。)と思っていた。やっとついた学園の門をくぐると、立派な建物があり、昔の貴族様の家のようだな。と思った。そしてそこには、上級生や先生が待ち構え、生徒会役員であろう腕章をつけた人たちは、『ようこそ新一年生』という垂れ幕のようなものものを持っていた。人混みの間をすり抜けながらやっとのことで教室に入ることができた。僕のクラスは四組で、左右の席は、どっちも男の子だった。(良かった。女子ではなくて。男子だったからまだ居やすいな)と考えていた。そこに、担任と思われる人が入ってきた。その人は、髪を後ろでくくり体型はすらっとしていた。そして、いきなり、自己紹介した。
「おはようございます。はじめまして、担任の仲野友哉と言います。一年間よろしくおねがいします。担当は、音楽です。仲良くしてくださいね。まずは、皆さんの自己紹介から行きましょうね。では、まずは、大井さんお願いします。」
とこんな流れで自己紹介が始まった。僕はそれより、睡魔と戦っていて、気づいたら、僕の番になっていた。仲野先生が、
「ありがとうございました。では、次…星井くんお願いしますね。」
と言われ仕方なく、立って自己紹介を始めた。
「始めまして。星井彩人です。よろしくおねがいします。」
と言って座ろうとしたとき、仲野先生に
「えっと、他にはないのかな。ほら、好きな食べ物とか‥。」
と言われたので、
「無いです。」
と言ったら、
「ああ、まあいいでしょう。今日のところは。では次に結城くんお願いします。」
と進んでいった。(先生は好きな食べ物とか言ってほしそうだったけど、僕は、クラスの友達と仲良くする気はないし、友達付き合いも後々面倒くさいし。)と考えていた。実際に、自己紹介は、人の注目を浴びるから、僕の無表情さがバレてしまわないかと思い、手短に話していた。本当に、自分の心を守るのに必死だった。こんな感じで、自己紹介も終わり、校長先生の長い話も終わり、解散となった。仲野先生が教室を出るとき、思い出したように、みんなに話しかけた。
「ああ、そうでした。寮に入る生徒は、私についてきてくださいね。」
と言った。僕は、重たいカバンを持ち、先生についていった。僕のクラスの四分の一は寮に入るらしい。校舎からは、徒歩五分というところで、きれいだった。そう思っていると、寮の中から、元ヤンキーと言えるような、ヒョウ柄のジャージーを着た人が出てきた。
「おはようございます。はじめまして、担任の仲野友哉と言います。一年間よろしくおねがいします。担当は、音楽です。仲良くしてくださいね。まずは、皆さんの自己紹介から行きましょうね。では、まずは、大井さんお願いします。」
とこんな流れで自己紹介が始まった。僕はそれより、睡魔と戦っていて、気づいたら、僕の番になっていた。仲野先生が、
「ありがとうございました。では、次…星井くんお願いしますね。」
と言われ仕方なく、立って自己紹介を始めた。
「始めまして。星井彩人です。よろしくおねがいします。」
と言って座ろうとしたとき、仲野先生に
「えっと、他にはないのかな。ほら、好きな食べ物とか‥。」
と言われたので、
「無いです。」
と言ったら、
「ああ、まあいいでしょう。今日のところは。では次に結城くんお願いします。」
と進んでいった。(先生は好きな食べ物とか言ってほしそうだったけど、僕は、クラスの友達と仲良くする気はないし、友達付き合いも後々面倒くさいし。)と考えていた。実際に、自己紹介は、人の注目を浴びるから、僕の無表情さがバレてしまわないかと思い、手短に話していた。本当に、自分の心を守るのに必死だった。こんな感じで、自己紹介も終わり、校長先生の長い話も終わり、解散となった。仲野先生が教室を出るとき、思い出したように、みんなに話しかけた。
「ああ、そうでした。寮に入る生徒は、私についてきてくださいね。」
と言った。僕は、重たいカバンを持ち、先生についていった。僕のクラスの四分の一は寮に入るらしい。校舎からは、徒歩五分というところで、きれいだった。そう思っていると、寮の中から、元ヤンキーと言えるような、ヒョウ柄のジャージーを着た人が出てきた。
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