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君との温かい食卓・前編(柊山視点)

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「はぁ……はぁ……好き、好きです……」
「ん……」

 遥君に応えるように彼の唇を貪った。触れるだけのキスでは物足りなくなったのか彼は僕の唇をペロリと舐めた。

「もっと……したいです……」
「……まだ廊下だけれど良いの?」

 以前彼に廊下で色々としたことがあった。深いキスをするともっと触りたくなるかもしれない。

「……声……我慢できますから」

 廊下は玄関のドアに近いので声が漏れてしまう可能性がある。遥君はそのことを気にしてかポソポソと呟いた。

「うん……」

 遥君の開いた唇の隙間に舌を差し込んだ。彼はビクッと震えながら僕の舌を受け止めてくれた。温かい舌を絡め彼の服越しに背中を撫でた。遥君は僕の肩に手を置き、壁に押しつける様な体勢で舌をモグモグと食んだ。

「は……はぁ……んんっ……」

 彼が体を擦り寄せて来るのが堪らない。背中を撫でていた手を彼のジャケットの中に入れ、さわさわと腰を撫でた。

「んっ……気持ち良いです……ふふっ……」

 遥君は蠱惑的に笑うと唇を離した。唇についた唾液を舐め取りながら僕の首筋に舌を這わしてくる。

「……ッ、ちょっと、遥君……」

 遥君の温かい舌で肌を舐められると体が反応してしまいそうだ。

「はぁ……だって、三週間分……もっと欲しいです……」

 ねだるようにそう言うと、首筋や耳たぶを甘噛みしながら舐められた。

「下……硬くなってますね……」

 遥君が手を肩から離し、ズボン越しに僕のものを指先で引っ掻いた。

「……遥君、そこは……」
「あなたに触りたいんです……ダメですか……?」

 彼は僕のものを指先でスリスリと刺激してくるので、段々とそこの体積が増していった。

「もうこんなですよ……オレが、いっぱい撫でてあげますから……」
「ッ……君に触られるの……僕も三週間ぶりだから、あまりもたないと思うよ……」
「……オレもです」

 遥君は耳元で囁くと僕のベルトをカチャカチャと外してズボンのファスナーを開けた。下着越しに指で輪郭をなぞりスリスリと撫でてくる。

「はぁ……やっぱり、硬くなってる……」
「ん……」

 熱っぽく囁く声が堪らなかった。僕は彼のジャケットのボタンを外しワイシャツ越しに胸の先端を指先で擦った。

「ぁんっ! ……ん、んっ」

 遥君は震えて腰を引くので、空いている方の手でグッと引き寄せた。

「……んっ、はぁ……ぁ……あっ……」
「遥君の胸も……硬くなって来ているね……」
「だって……胸……んんっ……気持ち良いです……」

 遥君は震えながら僕のものを布越しにグリグリと撫でるので、彼の胸の先端をキュッと摘んだ。

「ひぁッ……!」

 遥君がビクンっとのけ反った。

「……感じてるの……可愛いな……」

 ギュッと押し潰すように捏ねると、僕のものを触る手が止まり始めた。

――遥君、前に胸ではイけないって言っていたけれど、最近すごく感じているみたいだから……イけるんじゃないかな……

 胸に直に触りたくなったのでネクタイピンをワイシャツから取り、ネクタイを解いた。

「……あ、あんまり、そこばっかりは……」

 遥君は僕に顔を近づけて咎めるように言うと、チュッとキスをしてくれた。

「うん……努力するよ」

 努力出来るかは保証できなかったけれどそう返した。僕は外したネクタイピンを遥君のジャケットのポケットに入れた。彼は僕の下着の中に手を入れて竿の部分を指で優しく撫でてくる。

「はぁ……ピクってした……」

 遥君は甘い声を出して優しく撫で続けた。ゆるゆるとした刺激が心地良くて、もっと撫でて欲しくなってしまった。僕は彼のワイシャツのボタンを外して胸の粒を直接触った。

――乱れたスーツ姿の遥君に色々なことをするのは……以前見た夢を思い出してしまうな……いや、今は現実の彼に集中しなければ……

 薄暗い思い出を振り払うように彼の好きな所をクニクニと刺激した。

「ぅん……ん……」

 指で攻めたてる度に遥君は切なそうに身をよじる。僕は彼がもっと乱れている所が見たくなり、胸の先端の粒を両方ともカリカリと引っ掻いた。

「ぁぅう……も……ダメ……」

 遥君は切なそうに喘ぎ、僕のものを触る手が完全に止まった。彼の声は吐息混じりで色気がふわりと漂って来る。彼は僕のものから手を離すと、ジャケットを脱ぎ、解けたネクタイと共に軽く畳んで床に置いた。

「スーツ、皺になっちゃうよ……」
「……今年はもう着ないので大丈夫です。予備もありますし…………あの、オレ……したいことあるんですが……」

 遥君はそう言うと床に座り、僕を見上げた。

「遥君?」
「……敬久さんに触られるの好きなんですけど……感じ過ぎちゃうと、オレがあなたにあんまり触れなくなって、困ります……」

 遥君は床に置いたカバンの中からポケットティッシュを取り出して側にそっと置いた。
 
「遥君……一緒にしないの?」
「……オレ……あなたのを口でしたい……良いですか?」

 座り込んだ遥君が上目遣いで僕のものを布越しにツーっと撫でた。そういう仕草はどこで覚えて来るんだろうと思いながら彼の髪に触れた。

「……遥君、前、喉奥まで飲み込もうとしてむせたよね。僕は君が苦しそうなのは嫌なんだ……」
「でも、敬久さんは……オレのを……口の中に飲み込んで……するじゃないですか……」

 遥君は赤い顔でぽつりと呟いた。

「……オレも……恋人として……そ、そういうことを、あなたにもっとしたいんです……ダメですか?」

 遥君は膝立ちになり、僕の太腿に顔をスリスリと寄せた。

――健気な遥君に、ここまで言わせてしまうのはダメだ。……彼にそういう奉仕をされる背徳感については……一旦見ないふりをすることにしよう……

 口で奉仕をされること自体が嫌なわけではない。僕は遥君の髪を撫でた。

「……ダメじゃないよ」
「え、じゃあ」
「でも、むせるまでするのはダメだからね? 無理に……喉まで飲み込まなくて良いから……顎がダルくなったら止めて、それから……あ、ちょっと……遥君」

 遥君は僕が言い終わらない内に僕のものを下着から出した。起き上がりかけたものを両手で握り先端にチュッとキスをした。

「……分かっています……無理はしません。オレも、色々考えてきていますから……」
「ッ……」

 乱れた服装の遥君が僕のものを咥えた。竿の部分を手で緩やかに扱きながら、先端を口内に含みチロチロと舐めてくる。

「はぁ……はぁ……ぁむ……」
「ん……」

 唾液で濡れた舌でカリ首を舐め回され、手では緩やかに竿や裏筋を撫でられた。

「……はぁ……くっ……気持ち良いよ……遥君……」
「んんっ……ぅゔっ、ん……」

 僕は遥君の耳や髪をくすぐるように撫でた。本当はもっと彼の体や胸に触りたかったけれど、今触ると欲望のタガが外れそうだ。

「……んっ、んんっ、んっ」

 口内で舐め回したり、吸われたりする度に僕のものは体積を増していった。十分硬くなったのが分かると遥君は手を根元に添え、全部飲み込まないようにジュプジュプと口の中に出し入れした。

「……ん……はぁ……あっ」

 出し入れしている途中に、遥君の口からボロリと僕のものが溢れてしまった。

「はぁ……敬久さんの……おっきくて……抜けちゃいました……」

 遥君は赤い顔でそう言うと、口から溢れた僕のものに頬ずりした。彼が蕩けた顔でスリスリと頬ずりしている姿は破壊力がある。

――あの清楚な遥君にこういうことをされるのは……何と言うか……こんなことをさせて良いのかなという気持ちと……このまま搾り取って欲しい気持ちで……ぐちゃぐちゃになって……ダメだ……頭が働かない……

「遥君……そんなことしたら……ダメだよ……」

 僕はやっとそれだけ言った。これでは思っていたよりも早く達してしまいそうだ。

「……ダメなことなんて何もないですよ。ね?」

 遥君は頬ずりしながら上目遣いで僕を見た。彼の小悪魔な部分が出てきている気がする。頬ずりされている僕のものは先走りや唾液に濡れ、彼の口内に戻りたそうにピクピクと震えた。

「……敬久さんの……頬ずりする度にビクッてして可愛い……オレがいっぱい慰めてあげますから……」
「くッ……」

 遥君は薄く微笑むと熱い舌で裏筋を舐め上げた。そのまま根元を手で扱き、僕の昂ぶったものをゆっくりと口の中に入れた。卑猥な水音と遥君の息遣いしか聞こえなくなり、頭がクラクラした。

「……遥君……すごく、気持ち良いよ」

 僕は絞り出すようにそう言った。ふと見ると、遥君のスラックスの前も膨らんでいる。

「遥君……お願いがあるんだ……」

 僕が遥君の耳の内側を指で撫でながら言うと、彼は口をチュポンと離した。

「んん……何でしょうか?」

 彼は唾液に濡れた竿を手で擦り上げ熱っぽい声で囁いた。

「はぁ……君が自分のを触りながら……してもらって良いかな?」
「ぇ、あ……いや、オレは……」

 声に戸惑いが滲んでいたけれど強く拒否されている様子はない。僕は彼の耳たぶを摘むように撫でた。

「あ……」
「君が……気持ち良くなっている所を見たいなって……」
「ぅ、う……」
「……お願いなんだけど、ダメ?」

 遥君は僕の『お願い』にとても弱い。彼は僕のものをゆるゆると扱きながら「分かりました」と言った。

「はぁ……はぁ……」

 遥君は器用に片手でベルトを外し、スラックスのファスナーを開けて下着から自分のものを取り出した。彼のものはすっかり起き上がり、先走りで濡れてしまっている。

「ん……んんっ!」

 遥君は僕のものを片手で擦りながら先端を口に咥え、自分のものを空いた手で扱き始めた。大分切羽詰まっているようだ。膝立ちしている彼の足がもじもじと切なそうに揺れている。

――遥君がこんなにやらしくなっている姿を見ても良いんだろうか……

 体の中で彼に対する欲望や刺激による快感がぐるぐると渦巻いている。僕の『お願い』を聞いてしまう遥君の痴態に酷く興奮していた。

「ん、んッ、ん、んンッ」

 遥君はジュプジュプと一生懸命に奉仕しては、体を震わせた。

「……ぅむぅ……んっ、んっ……」

 彼のものは扱く度に水音が大きくなっている。奉仕しながら興奮していたのだろうか、もう限界に近いのかもしれない。遥君が自分のものを触り、僕に奉仕する姿をジッと見つめてしまう。昂ぶったもので彼の口内を犯していると思うと、欲望が暴れだしそうだ。

「んんッ、んっ、ん!」

 段々と彼は自分のものを擦る手が強くなっていった。

「んん……んっ、んんッ! ぅ……んッ……~~~~ッ!!」

 遥君は僕のものを咥えながらビクンと強く震えると、自分の手の中に精を放った。

「んっ、んっ、んん……ぅむぅ……」
「はぁ……イく所、すごく可愛い」

 イッたばかりで小刻みに震えながらも、僕のものを強めに扱いた。口に出し入れする動きも早くなり、口内で締め付けるように舌を動かしてくる。

「……遥君、そんなに、されたら……ッ」

 彼の形の良い唇が、ジュプジュプと僕のものを飲み込んだり吸い上げたりと今までと違う刺激を与えてくる。

「ぁむ……んっ、んん……んんッ!」
「く……ッ!」

 手で竿を擦り、カリ首を舌で包み込むように吸われ、僕は彼の口内に欲望を吐き出してしまった。

「……はぁ……はぁ……遥君」
「ん……はぁ……はぁ……」

 遥君は口からゆっくりと僕のものを引き抜いた。彼の唇の端からは唾液以外にも白い体液が溢れている。

「遥君? 飲んじゃダメだからね……あっ」

 僕は荒い息を吐き出してそう言ったけれど、遥君はそれをコクリと飲み込んでしまった。

「……はぁ……ん……だって、敬久さんは、いつも、飲んじゃうから……」

 口元を拭いながら遥君が言った。目には生理的な涙が溜まって潤んでいる。

「君のは良いんだよ……」

 自分でも理由になっていないなと思いながら言った。遥君が「何ですか、それ」と拗ねたように言うのが可愛かった。

 彼はふぅと息を吐き、ポケットティッシュで自分の手と僕のものを拭いて服装を整えた。僕もゴソゴソと服の乱れを整えると、しゃがんで彼の目元にキスをして涙を吸い込んだ。遥君は一瞬面食らったような顔をしたけれど、体をそっと寄せてくれた。

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