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熱帯夜を君と・前編(柊山視点)
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「敬久さん、お風呂先に頂きました……」
「お帰り、遥君…………わあ、それ良いね」
浴室の扉が開いて遥君が出てきたので上体を起こしてそちらを見ると、バスローブ姿の彼が目に飛び込んで来た。
――そうか、こういったホテルはバスローブも用意してあるから……遥君が着ているとすごくグッと来てしまうな……
遥君は緊張した面持ちでベッドに上がって来たので、引き寄せて軽く唇を合わせた。
「……あ」
「ふふっ……遥君のそういう格好新鮮だなあ」
「変じゃないですかね……」
「変じゃないよ。何ていうか、すごく……そそられるっていうのかな……ドキドキするよ」
「そ、そうですか。敬久さんにそう言われるのは嬉しいです」
彼は照れたようにそう言うと、唇を優しく食んできた。
「はぁ……オレ、敬久さんとこういう所にいるの……何だか、すごく興奮しちゃって」
唇を離すと遥君は僕の太腿に跨った。
「遥君? あの、僕もシャワー浴びに行こうかなと思うんだけれど……」
「敬久さんは、そのままで良いですよ。オレがここに連れ込んだんですから……」
「……え?」
熱っぽい眼差しでそう言いながら、着ていたTシャツを脱がされた。それから僕のベルトを外してズボンの前を開けると下着の中で硬くなったそこをそっと撫でた。
「はぁ……」
「……ん……ちょっと、遥君」
下着の上から指を這わしてツッとなぞられる。
「く……汗かいてるから、あんまり、触ったらダメだよ」
「そんなの気にしません。それに、いつもの敬久さんこそ……オレが汗かいてるって言っても、気にせず舐めたり噛んだりしてくるじゃないですか……」
遥君は僕を非難するような目で見た。そして何かを思い出したのか頬が赤くなる。今まで彼にやったことを振り返っても、確かに身に覚えしかない。
「オレ……もう、あなたに触りたくて……我慢できなくて……ダメですか?」
「……その顔は……ズルいよ……」
あの遥君に『我慢できない』と熱い息を吐きながら言われると、断われるわけがなかった。
「……分かったよ。でも、僕も触るからね?」
「……ぅ、手加減してくださいね。じゃないと、オレ、すぐにイッちゃう……」
遥君は僕の頭を枕に沈めるように優しく押し倒してきた。それから僕の頭の横に片手をついて唇を重ねると、下着の中に空いた方の手を入れ硬くなったそこを扱いた。
積極的な遥君に堪らなくなってきたので、彼のバスローブの裾から手を入れて太腿を撫で上げた。撫でる度に遥君は重ねた唇から吐息を漏らす。
「ぅ……ぁ……はぁ……敬久さんはゆっくりしていてくださいよ……」
「……気持ちよくなっちゃった?」
「あなたに触られるのは気持ち良いから、ダメなんです……はぁ……今日はオレがしますから……」
ついばむようにキスをしながら、僕のズボンと下着を脱がせようとしてきたので自分で腰を浮かせて脱いだ。そして彼は剥き出しになった僕のものを手で包むように擦り始めた。
「はぁ……もう、敬久さんのこんなになってる……」
「ん……君にそんな風にされたら……僕だって気持ち良くなるんだから……」
太腿を撫でる手を彼の尻臀に這わすと、両手で揉みしだくように触る。彼の手触りの良い肌が手に馴染んで心地良い。
「んっ、あっ……あっ、も、敬久さん……」
ビクビクと震えながら潤んだ瞳で抗議するように言われ、僕のものを擦る手の動きを強くされた。
「……はぁ……遥君の舌にもキスしたいな、ねえ口開けてよ」
「……ぅ」
重ねられた唇を舌でつつくと、遥君は赤い顔で仕方ないといった風に口を開けて舌を絡めた。
「う……はぁ……はぁ……も、敬久さん……んむ……」
「はぁ……」
遥君の絡まった熱い舌を吸ったり舐めたりしながら、彼の熱い吐息ごと飲み込んだ。気持ち良いのか、僕のものを擦る手が止まり始めた。
「……ふふっ、遥君、手が止まっているよ。僕とキスするのそんなに気持ち良い?」
「……はぁ……はぁ……あんまり、意地悪言わないでくださいよ」
彼はハッとしてまた手で擦りはじめた。時折、先端を覆うように擦り上げてくる。
「……ん、君の手、気持ち良いよ」
「はぁ……オレで興奮しているの嬉しい……敬久さん好きです……」
唾液を絡ませて舌を吸うと遥君が震えながらも、手を止めないように動かすのが健気だった。
「僕も、君が好きだよ……」
もう彼の中に入りたいなと思いながら、尻臀を揉む手を彼の中に這わせるとそこはヌルヌルと濡れていた。
「……遥君、ここ自分で解したのかな」
そこを指でなぞると、ヒクヒクと収縮していやらしかった。なぞる度に遥君の体が跳ねる。
「ん……、さ、さっき、浴室で……あっちにも、潤滑剤があったから……すぐ、入るようにしておこうと思って……あっ」
触り方がじれったいのか、彼は身をよじって指から逃れようとした。
「もっ、ダメですって……」
「……本当だ、もう、こんな……」
「あっ、あっ、んん……ゔぁッ」
ズブズブと指を彼の中に沈めると、入口は柔らかく中はうねっていた。僕のものを擦る彼の手の動きが止まる。片手で尻臀を揉みながら、彼の中に入れる指を二本に増やしてゆっくりと広げるように出し入れする。
「た、敬久さん、んんっ……も、そんなにしたらダメです……」
「君のここ……広げるの好きなんだ……」
潤滑剤に濡れたそこは、触るとクチュッと水音がして指が飲み込まれて行く。
「はぁ……はぁ……、ダメですって……も、んっ……」
遥君が力の入っていない手でまた僕のものをゆるゆると擦った。
「……敬久さんのも、もう、先走りで濡れてる……んっ……あっ、中、それっ、ダメっ……!」
「ん……君が、やらしいから……」
指を中に沈めて内壁をスリスリと擦ると遥君の息が更に荒くなった。
「はぁ……ホテルで僕とどんな風にセックスするか考えながら、自分で広げたの?」
「ぅ……も、そういう言い方っ……」
「ねえ、教えてよ遥君……」
開いた口に舌をねじこみながら、中に指を出し入れすると彼の体はさっきより激しく震える。
「んむっ、あっ、んん……今日はオレが、誘ったから……オレが全部したくて……」
「はぁ……可愛いなぁ……」
尻臀を触っていた方の手を離して彼のバスローブの腰紐に手をかけ解いた。バスローブの前を広げると、彼の中心も起き上がっていて身をよじる度に僕の腹に擦れる。彼は快感に流されそうになりながら、僕のものを扱いた。
「……くぅ……あ」
指を動かして三本に増やすと彼は小さな悲鳴を上げた。
「も、ダメです……そんなグチュグチュされたら……後ろ気持ち良くなり過ぎちゃうからっ」
「…………ッ。ねえ、もう、君の中に入りたいな」
遥君のあられもない言葉遣いに理性が飛びそうになる。指をズルリと引き抜くと彼がビクッ震えながら肩で息をする。手を僕のものから離すと軽くキスされた。
「もう……こんなにしたら、ダメですよ……今日、敬久さんはゆっくりしていて良いんですから……」
諭すような口調で頬や額に唇を落とされ、熱っぽい瞳で僕を見つめた。そんな風に優しく言われると胸が締め付けられるような愛しさを感じてしまう。
「遥君……」
「……はぁ……も、敬久さんのが欲しい……」
彼は髪を掻き上げながら上体を起こすとヘッドボードにあるコンドームを取ってパッケージを破った。
「……今日は……敬久さんのを中に挿れてもらってオレがこのまま動くので、そのままゆっくり寝ていてくださいね」
遥君はやはり予想外に大胆な所があるなと思いながら、その艶っぽい表情に目を奪われてしまう。彼はコンドームを僕の起き上がったものに着けると、腰を浮かして自分の中にそれをゆっくりと沈めていく。前の開いた白いバスローブから遥君の火照った体が露わになっていて綺麗だった。
「……ん、も……ここ、いっぱい……はぁ……全部挿入りました……」
腰を落として熱い息をハァッと吐くと、少しだけ仰反るような姿勢になり僕の太腿に手を置いて体を支えた。
「……今から、動きますから……敬久さんは、動いちゃダメですからね……?」
「……ん……分かったよ……」
彼と繋がっている所がキュウキュウと僕のものを締め付けていて心地良い。
遥君は息を吸い込むと、腰をうねるように前後に動かした。僕のものが彼の中で揺らされて快感を感じる。視覚的にも遥君が跨って開脚しているような姿勢なので、繋がっている所や彼のものの先端から先走りが溢れる所、蕩けたような表情など全てが見えてひどく婬靡だ。
彼の太腿を撫でるように触りながら、与えられる快楽に身を任せた。
「…………くっ………あっ、あっ、もっ、あッ……んんっ……はぁ……んッ!」
いつもと違う場所やこの体勢のせいか、遥君の喘ぎ声が普段より切羽詰まっていて神経が昂る。
「はぁ……はぁ……敬久さんの、硬くて……当たって……もっ、ダメッ……んんっ」
彼自身でも中のイイ所に当たっているのか、熱い息を吐いて身をよじりながら腰を揺らしている。
「んっ……遥君て今、当たっている所好きなの?」
「……ぁ、オレ、ここ、ゴリゴリするの……好きです……ぅあっ……」
腰の動きに合わせて自分もそこを下から突き上げてしまいたくなる。
「あっ、あっ、あっ、あっ、中、きもちいっ……んんっ」
「はぁ……僕も気持ち良いよ……ねぇ、遥君、手繋ごうよ」
「……え、あ、は、はい……んっ」
遥君が僕の太腿から手を離すと、両手を前に出して来た。指を絡めるように手を繋ぐ。
「はぁ……さっきもホテルに着いた時、君が手を繋いで引っ張って来てくれたの、嬉しかったよ……」
「んんっ……オレも敬久さんと手を繋ぐの嬉しい……ですっ……」
彼は荒い息を履きながら、うっとりとした表情で繋いだ手を見た。
「もっと、敬久さんに……嬉しくなってもらえるように頑張りますから……」
遥君は僕の手をギュッと握りしめながら、腰を浮かせてベッドに足の裏をつけた。そしてそのまま上下に出し入れするように腰を動かした。彼の中に出し入れする部分がさっきよりも良く見える。
「……ゔぁっ、あっ、あっ……これ、深いとこ……当たって……ひぁっ」
「くっ……そんな締め付けられたら……」
――これは目のやり場に困るな。このまま搾り取られそうにキツくて熱い……
あの遥君に腰の上で跳ねられている状況は正直とても興奮する。このまま遥君にされるがままも良いなという気持ちもあったけれど、跳ねる彼の体を見ていると触りたいという欲望がふつふつと湧いて来てしまう。
「アッ……ゔっ、あっ、あぅっ、あぁ……」
「……うっ」
遥君の腰の動きが激しくなったせいか、彼の中からズルリと僕のものが抜け出てしまった。
「……ぅあ……はぁ……はぁ……すみません。敬久さん、抜けちゃったので挿れ直したいんですが……」
息を整え僕の胴体に腰を下ろすとそう言った。
「……はぁ……ねえ遥君、ちょっと君を抱きしめたいんだけれど、お願いしても良いかな?」
「え……? は、はい。分かりました」
遥君は一瞬きょとんとしたけれど、すんなりと僕のお願いを聞き入れてくれた。
毎度のことながら『お願い』をすんなりと受け入れてくれる遥君が心配になってしまう。
彼は繋いだ手を解くと僕の体の上に乗るように身を預けてきた。バスローブから露出している遥君の肌はしっとりとしていて熱くなっている。そのまま彼の体を抱きしめた。
「はぁ……」
「敬久さん……?あ、もしかして、ちょっと疲れちゃいましたか。少し休んでから、また続きしますか……?オレ達休憩しに来たわけですし……」
照れくさそうに僕を見つめて、優しく笑いながらそう言った。
「お帰り、遥君…………わあ、それ良いね」
浴室の扉が開いて遥君が出てきたので上体を起こしてそちらを見ると、バスローブ姿の彼が目に飛び込んで来た。
――そうか、こういったホテルはバスローブも用意してあるから……遥君が着ているとすごくグッと来てしまうな……
遥君は緊張した面持ちでベッドに上がって来たので、引き寄せて軽く唇を合わせた。
「……あ」
「ふふっ……遥君のそういう格好新鮮だなあ」
「変じゃないですかね……」
「変じゃないよ。何ていうか、すごく……そそられるっていうのかな……ドキドキするよ」
「そ、そうですか。敬久さんにそう言われるのは嬉しいです」
彼は照れたようにそう言うと、唇を優しく食んできた。
「はぁ……オレ、敬久さんとこういう所にいるの……何だか、すごく興奮しちゃって」
唇を離すと遥君は僕の太腿に跨った。
「遥君? あの、僕もシャワー浴びに行こうかなと思うんだけれど……」
「敬久さんは、そのままで良いですよ。オレがここに連れ込んだんですから……」
「……え?」
熱っぽい眼差しでそう言いながら、着ていたTシャツを脱がされた。それから僕のベルトを外してズボンの前を開けると下着の中で硬くなったそこをそっと撫でた。
「はぁ……」
「……ん……ちょっと、遥君」
下着の上から指を這わしてツッとなぞられる。
「く……汗かいてるから、あんまり、触ったらダメだよ」
「そんなの気にしません。それに、いつもの敬久さんこそ……オレが汗かいてるって言っても、気にせず舐めたり噛んだりしてくるじゃないですか……」
遥君は僕を非難するような目で見た。そして何かを思い出したのか頬が赤くなる。今まで彼にやったことを振り返っても、確かに身に覚えしかない。
「オレ……もう、あなたに触りたくて……我慢できなくて……ダメですか?」
「……その顔は……ズルいよ……」
あの遥君に『我慢できない』と熱い息を吐きながら言われると、断われるわけがなかった。
「……分かったよ。でも、僕も触るからね?」
「……ぅ、手加減してくださいね。じゃないと、オレ、すぐにイッちゃう……」
遥君は僕の頭を枕に沈めるように優しく押し倒してきた。それから僕の頭の横に片手をついて唇を重ねると、下着の中に空いた方の手を入れ硬くなったそこを扱いた。
積極的な遥君に堪らなくなってきたので、彼のバスローブの裾から手を入れて太腿を撫で上げた。撫でる度に遥君は重ねた唇から吐息を漏らす。
「ぅ……ぁ……はぁ……敬久さんはゆっくりしていてくださいよ……」
「……気持ちよくなっちゃった?」
「あなたに触られるのは気持ち良いから、ダメなんです……はぁ……今日はオレがしますから……」
ついばむようにキスをしながら、僕のズボンと下着を脱がせようとしてきたので自分で腰を浮かせて脱いだ。そして彼は剥き出しになった僕のものを手で包むように擦り始めた。
「はぁ……もう、敬久さんのこんなになってる……」
「ん……君にそんな風にされたら……僕だって気持ち良くなるんだから……」
太腿を撫でる手を彼の尻臀に這わすと、両手で揉みしだくように触る。彼の手触りの良い肌が手に馴染んで心地良い。
「んっ、あっ……あっ、も、敬久さん……」
ビクビクと震えながら潤んだ瞳で抗議するように言われ、僕のものを擦る手の動きを強くされた。
「……はぁ……遥君の舌にもキスしたいな、ねえ口開けてよ」
「……ぅ」
重ねられた唇を舌でつつくと、遥君は赤い顔で仕方ないといった風に口を開けて舌を絡めた。
「う……はぁ……はぁ……も、敬久さん……んむ……」
「はぁ……」
遥君の絡まった熱い舌を吸ったり舐めたりしながら、彼の熱い吐息ごと飲み込んだ。気持ち良いのか、僕のものを擦る手が止まり始めた。
「……ふふっ、遥君、手が止まっているよ。僕とキスするのそんなに気持ち良い?」
「……はぁ……はぁ……あんまり、意地悪言わないでくださいよ」
彼はハッとしてまた手で擦りはじめた。時折、先端を覆うように擦り上げてくる。
「……ん、君の手、気持ち良いよ」
「はぁ……オレで興奮しているの嬉しい……敬久さん好きです……」
唾液を絡ませて舌を吸うと遥君が震えながらも、手を止めないように動かすのが健気だった。
「僕も、君が好きだよ……」
もう彼の中に入りたいなと思いながら、尻臀を揉む手を彼の中に這わせるとそこはヌルヌルと濡れていた。
「……遥君、ここ自分で解したのかな」
そこを指でなぞると、ヒクヒクと収縮していやらしかった。なぞる度に遥君の体が跳ねる。
「ん……、さ、さっき、浴室で……あっちにも、潤滑剤があったから……すぐ、入るようにしておこうと思って……あっ」
触り方がじれったいのか、彼は身をよじって指から逃れようとした。
「もっ、ダメですって……」
「……本当だ、もう、こんな……」
「あっ、あっ、んん……ゔぁッ」
ズブズブと指を彼の中に沈めると、入口は柔らかく中はうねっていた。僕のものを擦る彼の手の動きが止まる。片手で尻臀を揉みながら、彼の中に入れる指を二本に増やしてゆっくりと広げるように出し入れする。
「た、敬久さん、んんっ……も、そんなにしたらダメです……」
「君のここ……広げるの好きなんだ……」
潤滑剤に濡れたそこは、触るとクチュッと水音がして指が飲み込まれて行く。
「はぁ……はぁ……、ダメですって……も、んっ……」
遥君が力の入っていない手でまた僕のものをゆるゆると擦った。
「……敬久さんのも、もう、先走りで濡れてる……んっ……あっ、中、それっ、ダメっ……!」
「ん……君が、やらしいから……」
指を中に沈めて内壁をスリスリと擦ると遥君の息が更に荒くなった。
「はぁ……ホテルで僕とどんな風にセックスするか考えながら、自分で広げたの?」
「ぅ……も、そういう言い方っ……」
「ねえ、教えてよ遥君……」
開いた口に舌をねじこみながら、中に指を出し入れすると彼の体はさっきより激しく震える。
「んむっ、あっ、んん……今日はオレが、誘ったから……オレが全部したくて……」
「はぁ……可愛いなぁ……」
尻臀を触っていた方の手を離して彼のバスローブの腰紐に手をかけ解いた。バスローブの前を広げると、彼の中心も起き上がっていて身をよじる度に僕の腹に擦れる。彼は快感に流されそうになりながら、僕のものを扱いた。
「……くぅ……あ」
指を動かして三本に増やすと彼は小さな悲鳴を上げた。
「も、ダメです……そんなグチュグチュされたら……後ろ気持ち良くなり過ぎちゃうからっ」
「…………ッ。ねえ、もう、君の中に入りたいな」
遥君のあられもない言葉遣いに理性が飛びそうになる。指をズルリと引き抜くと彼がビクッ震えながら肩で息をする。手を僕のものから離すと軽くキスされた。
「もう……こんなにしたら、ダメですよ……今日、敬久さんはゆっくりしていて良いんですから……」
諭すような口調で頬や額に唇を落とされ、熱っぽい瞳で僕を見つめた。そんな風に優しく言われると胸が締め付けられるような愛しさを感じてしまう。
「遥君……」
「……はぁ……も、敬久さんのが欲しい……」
彼は髪を掻き上げながら上体を起こすとヘッドボードにあるコンドームを取ってパッケージを破った。
「……今日は……敬久さんのを中に挿れてもらってオレがこのまま動くので、そのままゆっくり寝ていてくださいね」
遥君はやはり予想外に大胆な所があるなと思いながら、その艶っぽい表情に目を奪われてしまう。彼はコンドームを僕の起き上がったものに着けると、腰を浮かして自分の中にそれをゆっくりと沈めていく。前の開いた白いバスローブから遥君の火照った体が露わになっていて綺麗だった。
「……ん、も……ここ、いっぱい……はぁ……全部挿入りました……」
腰を落として熱い息をハァッと吐くと、少しだけ仰反るような姿勢になり僕の太腿に手を置いて体を支えた。
「……今から、動きますから……敬久さんは、動いちゃダメですからね……?」
「……ん……分かったよ……」
彼と繋がっている所がキュウキュウと僕のものを締め付けていて心地良い。
遥君は息を吸い込むと、腰をうねるように前後に動かした。僕のものが彼の中で揺らされて快感を感じる。視覚的にも遥君が跨って開脚しているような姿勢なので、繋がっている所や彼のものの先端から先走りが溢れる所、蕩けたような表情など全てが見えてひどく婬靡だ。
彼の太腿を撫でるように触りながら、与えられる快楽に身を任せた。
「…………くっ………あっ、あっ、もっ、あッ……んんっ……はぁ……んッ!」
いつもと違う場所やこの体勢のせいか、遥君の喘ぎ声が普段より切羽詰まっていて神経が昂る。
「はぁ……はぁ……敬久さんの、硬くて……当たって……もっ、ダメッ……んんっ」
彼自身でも中のイイ所に当たっているのか、熱い息を吐いて身をよじりながら腰を揺らしている。
「んっ……遥君て今、当たっている所好きなの?」
「……ぁ、オレ、ここ、ゴリゴリするの……好きです……ぅあっ……」
腰の動きに合わせて自分もそこを下から突き上げてしまいたくなる。
「あっ、あっ、あっ、あっ、中、きもちいっ……んんっ」
「はぁ……僕も気持ち良いよ……ねぇ、遥君、手繋ごうよ」
「……え、あ、は、はい……んっ」
遥君が僕の太腿から手を離すと、両手を前に出して来た。指を絡めるように手を繋ぐ。
「はぁ……さっきもホテルに着いた時、君が手を繋いで引っ張って来てくれたの、嬉しかったよ……」
「んんっ……オレも敬久さんと手を繋ぐの嬉しい……ですっ……」
彼は荒い息を履きながら、うっとりとした表情で繋いだ手を見た。
「もっと、敬久さんに……嬉しくなってもらえるように頑張りますから……」
遥君は僕の手をギュッと握りしめながら、腰を浮かせてベッドに足の裏をつけた。そしてそのまま上下に出し入れするように腰を動かした。彼の中に出し入れする部分がさっきよりも良く見える。
「……ゔぁっ、あっ、あっ……これ、深いとこ……当たって……ひぁっ」
「くっ……そんな締め付けられたら……」
――これは目のやり場に困るな。このまま搾り取られそうにキツくて熱い……
あの遥君に腰の上で跳ねられている状況は正直とても興奮する。このまま遥君にされるがままも良いなという気持ちもあったけれど、跳ねる彼の体を見ていると触りたいという欲望がふつふつと湧いて来てしまう。
「アッ……ゔっ、あっ、あぅっ、あぁ……」
「……うっ」
遥君の腰の動きが激しくなったせいか、彼の中からズルリと僕のものが抜け出てしまった。
「……ぅあ……はぁ……はぁ……すみません。敬久さん、抜けちゃったので挿れ直したいんですが……」
息を整え僕の胴体に腰を下ろすとそう言った。
「……はぁ……ねえ遥君、ちょっと君を抱きしめたいんだけれど、お願いしても良いかな?」
「え……? は、はい。分かりました」
遥君は一瞬きょとんとしたけれど、すんなりと僕のお願いを聞き入れてくれた。
毎度のことながら『お願い』をすんなりと受け入れてくれる遥君が心配になってしまう。
彼は繋いだ手を解くと僕の体の上に乗るように身を預けてきた。バスローブから露出している遥君の肌はしっとりとしていて熱くなっている。そのまま彼の体を抱きしめた。
「はぁ……」
「敬久さん……?あ、もしかして、ちょっと疲れちゃいましたか。少し休んでから、また続きしますか……?オレ達休憩しに来たわけですし……」
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