遠の朝廷の大王

望月なお

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 私が国を出る日、見送りに来てくれたのは十歳の元婚約者の君だった。今思えば、侍女を振り切ってきたのか連れは無く良家の子女だというのに一人きりだった。そういえば、初めて逢った時も彼女は一人きりで花畑で花と戯れていた。翡翠色の髪紐で漆黒の髪を飾った小さな姫君は寂しそうに赤い花を幾つも摘んでいた。気になった私は侍女にここで待ってと頼んで彼女に近付いた。
「こんにちは、小さな姫君」
急に話しかけたというのに彼女は驚きもせずに、寧ろ当り前のように、
「私は姫君という名前では無いわ」
つんと答える。ふいと背けた顔が可愛らしくて、私は思わず今まで彼女が摘んでいた花を一つ摘むと耳裏に挟んであげた。しかし、彼女の髪をまとめていた翡翠色の髪紐が今度は似合わないので、気にせずに解いてしまった。
「こちらの方が可愛いですよ。小さな姫君」
繰り返し言うと、小さな声で彼女は、
「如因」
と名乗って、あなたは、と私の名を聞いた。
「私は遙遠之君と呼ばれているけれど」
「ありがとう、遙遠之君。代わりにその髪紐をあげるわ。きっとあなたに似合うから」
そう言って、顔を赤くしてにっこりと笑った。その後細い瞳に薄い眉、ふっくらとした頬が幼い顔立ちの少女は一転して、あっ、と小さく声を上げると走り出した。遠ざかる如因を呆気にとられて見ていると、
「遙遠之君、私またここにくるわ」
と一度振り返って言った。如因が遠ざかったことで近付いてきた侍女が、あの方は李家の姫君ですね。と言ったのを必死で頭の中にしまった。それから何度か如因と私が花畑で逢っているのが父王に知れて、まるで小さな約束をするように二人は婚約者になった。王家の人間が年若くに婚約者を決めることは珍しいことではないが、それでも家臣を嫁すというのに早く決まったのは自分が十八人目の末子ということも十分に影響したと思う。しかし二人は結婚には至らなかった。別れの日、彼女は私の髪を結う翡翠色の髪紐を見てから、一言「またね」と泣きそうな顔でそう言った。

 旅の始まりは、思っていた以上に快適だった。見送りは彼女しかいなかったが、そのかわり旅の供が不空の連れた隊商と同じくらいいた。綺麗な天蓋を着けた馬車は椅子も柔らかく座り心地が良かった。宿には伝令が走りその日の宿に苦労することも無かった。宮殿の私の部屋とまではいかなかったが、柔らかな寝台も食事の味も不満は無かった。護衛も沢山いたので心配も無く、朝目覚めたら、着替え、朝食をとって出発、次の町で昼食を取り、その次の町の宿に泊まった。けれど、三日目には昼食は露天になり次の町で泊まった宿は寝台が硬く狭かった。次の朝、不空に文句を言おうと思ったけれど、その日は次の町を見つけられなかった。皆は当り前のようにテントを張り、馬車を崩してその座椅子で私の寝台にした。その様子を呆然と見ていた私よりも先に声を上げたのは乳母だった。扇で顔も隠さずに、つかつかと不空に歩み寄ると、
「お前、不空と申しましたね。この仕儀は如何なることです。遙遠之君に露天で眠れと仰るのか」
乳母の怒りで赤くなった顔を見ても不空は笑顔を崩さずに、
「露天ではありません。中はなかなかに温かい。どうぞ」
そうやってテントの入り口を乳母に勧める。不空の柔らかい表情に乳母は余計に腹を立てたのか、遠く見える明かりへと指を指し示す。
「あそこに、町があるではありませんか。幸いまだ明るい、本日はあちらで休憩されるべきであろう」
その指先につられたように不空は視線を移し、そうして芝居がかったように首を振る。
「いいえ、あの町は明日の宿です。近くに見えますが、今日はたどり着けません。それに皆様とて、ここで葯子とお別れするより、あちらの方が何かと都合もよろしいでしょう」
乳母が小さく、「別れ」と、呟いたのを聞いて私も驚いたのを覚えている。このまま沙羅虞那都まで行くのだと思っていた。
「私は行きは仰せつかっておりますが、帰りのお供は仰せつかっておりません。修行のため沙羅虞那都まで赴くのでしょう。こんなにも俗世を背負って僧になるおつもりでしたか、葯子」
最後の一言は、乳母に隠れていた私を見つめて、不空は重ねて言った。
「皆様とは明日でお別れです。きちんとご挨拶をなさいますように、葯子」
私はそれを、不空が吐いた、私が露天の寝台を嫌がらないための嘘だと思っていた。
 けれど、それは本当だった。町に着いた次の日、不空は今日は移動をしないと言いおいてから宮殿から葯子に付き従ってきた従者を集めて言った。
「皆様に付いてきていただけるのはここまでです。葯子は私が沙羅虞那都までお供を致しますので、宮殿へお戻り下さい」
不空の感情を見せない柔らかな笑みは、逆に不安を煽る。しかし、と発した馬車の馭者に続いて幾つも声が上がったが、不空は取り合わなかった。
「これからは昨日のように露天で眠ることが多くなることでしょう。都の生活に慣れた皆様にはお辛いでしょう。王には前もって沙羅虞那都まで皆様を連れていけないことをお話ししております。咎められることはありません」
ざわめく従者たちを気にすること無く、不空は続ける。
「明日は日の出と共に私たちは出発いたします。寝坊なさらないように、葯子。いいですね」
今度はきちんと視線を合わせて、不空は私に言った。
 服さえまともに自分で着たことの無い子供が、旅に向いているはずが無かった。身の回りのことができない私は、とにかく邪魔にならないように歩くことだった。けれど、長距離を歩けない。馬に乗りたいと訴えたが、不空は馬は荷を運ぶものだと取り合わなかった。足に肉刺を作っても、血を流す自分の足が恐くて触れられない。患部がこすれないように歩けば、疲れてしまう。思いきって洗い浄め、不空に請うて薬を貰い、自分の服を裂いて巻き付けた時には、今思えば手遅れの寸前だったように思う。

 こんなことがあった。宮殿から付き従ってきた従者と別れ間も無い頃だった。
「こんなにいい身なりをして、旅か。いい身分だな」
不空は主要な町に着くと、隊商が情報交換をする「駅」という場所に必ず赴く。私がそんなふうに声をかけられたのも、不空が駅へと出掛けている途中だった。こういう手合いは相手にしてはいけませんよ、という乳母の言が甦りそのまま横を通り過ぎたら、どうやら失敗だったらしい。
「無視するなよ、小僧」
粗野な男が三人、私の前に立ち塞がった。私の正面に立った男が私の顎を掴み上げ、周囲がやっと気付いてざわめき出す。けれど遠巻きにするだけで、割って出るものはいない。
「その耳飾り、さっき俺が落としたものと似ているなあ、なあ、どこで拾ったんだ」
遠巻きに見ている周囲にも聞こえるように、男は私の髪を払い耳を曝す。あまりにも無礼なその行為に、私自身真っ赤になったのを覚えている。怒りに任せて振り払おうと手を挙げれば、そのまま他の男が手を掴んで指を曝す。
「こりゃあ、俺の指輪だ、オイちび、いつ盗んだ」
私の指に合う指輪が、この大柄な男の物であるはずが無いのにも関わらず、男は指輪を盗んだだろうと嫌疑をかける。そしてもう一人の男も、反対の手を拘束して、
「ああ、俺様の腕輪だな、返しな」
と迫る。どうにも柄の悪いその態度に、身体の芯からすうっと冷えていく。その時だった、
「何をしている」
硬く尖った誰何の声は、不空の隊商の男たちだった。二人は私を拘束する男に立ち向かい、もう二人は目配せに頷いて散った。きっと不空を呼びに行ったのだと思う。
「何をしているってなあ、この小僧が俺たちの大事なモンを拾ってくれたようだから、お礼をしようと思っていたんだよなあ」
両側の男がそれぞれ頷いて、
「ああ、困っていたんだ。たっぷりとお礼をしなくちゃなあ」
等と口々に言ってから、下品な笑い声に、聞き覚えのある声が重なった。
「耳飾りが金八十枚、指輪は金百五十枚、腕輪が金六十枚。お前たちが一生稼いでも手に入れられないようなものを、うっかりと落とすとは思えない。それともお前たちのご主人の物か。ああ、町中で大声を上げて、自らの失態を吹聴する奴がいるとはな。恥かしい」
それぞれが掴んでいる私の品を、不空が値踏みして言う。いつの間に戻ってきたのか、何故か小脇に大きな布を抱えていた。それでも珍しく上がった息を見て、私は今になって迂闊な行動を責めた。
「不空」
男たちから上がったのは、意外にも恐怖に戦いた不空の名だった。その声を聞いた不空が、いつものように知的に笑う。私には何故不空の名に無頼漢たちが恐怖を覚えるのか分からなかった。
「私の名を知っているのか。しかし、初めて逢う人間を呼び捨てるのは失礼だ。覚えておきなさい」
緊迫した場面にも関わらず、いつもと変わらず余裕の見える態度で接している不空は、父王の前でさえも態度を変えない不空そのものだった。不空の覇気に飲まれたのか、いつの間にか私を離れた男たちの手を、気付けば私は掴み返していた。
「何故、偽りを述べた」
答えない男たちに向かって、もう一度問う。
「何故、偽りを述べてまで他人の物を欲したのか、申してみよ」
その物言いは、間違いなく命令に慣れたそれ。小さくて幼げな金髪の子供が、一度に三人もの男を圧する様子を見て周囲が驚く。そして同時に、周囲も同じく圧倒される。右から左へ薙ぐように移動した視線に真ん中の男が小さな手を振りほどいて踵を返す。一瞬を置いて我に帰った両脇の二人も先に習い駆出した。遠くから、「覚えていろよ、小僧」と間延びした声が聞こえた。その声に、周囲が呪縛から解かれたように動き出す。同時に歩き出した不空に私は捕まって、上から不空が抱えていた布を落とされた。
「明日からは砂漠になる。それを被りなさい」
一気に視界を遮られて、布と格闘していた私に、
「血のせいか、随分と化けるな。もしかしたら使えるか」
という不空の独り言がかすかに届いた。次の瞬間には、何も無かったような表情の不空に、それを確かめるすべは無かったけれど。

 ※

 「あの時は本当に、どうしようかと思った。素直に反省したのはいいが、身に付けてた宝石類を全部俺に買えと言っただろう。あの時はそんなに持ち合わせが無かったからな」
困ったというよりは、面白くて仕方ないという声色で不空は奥でお湯を使う私に話しかける。不空は何かといえば幼い頃の初めての旅の小さな事件を掘り返して、私をからかう。あのあと、私はまず服を改めた。と言っても銅貨の一枚も持ち合わせが無かったので装飾品を外して不空に、買ってくれないかと申し出た。何故かと聞いてきた不空に素直に服を改めようと思うと言うと、木綿の上下の衣を買うのなら、その袍の飾り釦一つで十分だと不空に笑われた。砂漠を行くため熱を逃すゆったりとした袍とズボンは少し大きく、穿きこんで柔らかくなった靴といい、他人が既に袖を通した衣服を手にするのは初めてだった。その上から不空に渡されたマントを被れば、金の髪も色素の薄い髪も少しはましだろう。と、言ったがその時にはまだ、何がましなのか私には分かっていなかった。この話も不空が私をからかうのに気に入っている話の一つだ。つまりは日焼けだ。特に私のような人種は砂漠に向かない。肌が慣れるまでは火脹れに火傷と酷い目にあった。その時にあのまま装飾品を身に付けてたらと思うとぞっとする。金属は特に熱を持ちやすい。発熱することも多かった。

 「八年も経つのにまだその話題に飽きないの、不空。わりと笑い上戸だよね」
髪を拭きながら現れた私を、不空は綺麗な青い硝子の杯で透明な蒸留酒を干しながら迎えた。給仕が並べている食事とはいえないような品数のおかずは、不空のちょっとした嫌がらせだ。少し考えれば、十八の成長期の男子と、三十五の男盛りでは食べる量が違うこと位分かるはずなのに。並べられた酒の量が人数に対して明らかに異常だ。このウワバミめ。卓子を一瞥して諦めた私は、服を整えてから料理をもう少し追加してもらうように給仕に頼んだ。
 料理を並べて給仕が下がると、杯を干しながら不空は私の荷を眺めやって、
「鳧流へ行くのか」
と尋ねる。豆と羊肉を香辛料で炒めたものをつついていた私は料理を飲み込んで答える。
「相変わらず事情通だね。恐いくらいに」
彼と旅を何度も共にして、そして他人とも旅して、どれほど世間を渡ろうとも不空にはかなわない。たまに見えれば、まるで知っていたかのように次の行き先を言い当てる。そういうところが、幼い日に遭遇した不空と無頼漢の構図なのだろうと思う。私も大して変わらない。
「金髪の坊主崩れの話はよく聞く」
機嫌がよさそうに不空はまた杯を干す。
「そのうち、金髪のお茶売りの話はよく聞く。と言ってもらえるように努力しますよ」
厭味には厭味を返して、また私は料理に専念する。この宿、料理も当たりだ。
 給仕が食後のお茶を運んで来て落ち着くと、思い出したように不空が言う。今日の酒は随分と強いものだったはずだが変わった様子はなく、逢った目的を最後にまわすのもいつも通りだ。
「沙羅虞那都の紋重覆鉢僧から定期便を預かっている。あそこだ」
不空はふいと私の寝台横の卓子を指さす。いったいいつから準備していたのか、今日はもう話をしないとばかりに手を上げて自分の寝台へと歩み寄る。
「おやすみ、葯子」
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